今回本誌では海外プレスを交えて行われたプレビューイベントに参加し、その序盤をプレイしてきたので、その内容をご紹介する。
ユーモアたっぷりのTwo Point世界で今度は博物館経営
なんせ周囲が「頭がランプになる病気や、自分がロックスターだと思いこんでいる患者ばかり」の地域だったり、奥深き道化の世界を追求する“ピエロ学部”を開講することになったり、ゾンビが迫る中で騎士道学部を運営する羽目になったりと、ナンセンスなギャグだらけ。そして今回はそんな世界で博物館を経営するわけだ。
遠征で新たな収蔵品を獲得し、来館者の滞在を盛り上げよう
魅力的な展示はお客の“Buzz”を高め、周囲にその展示品とマッチした装飾があればさらにBuzzが得られて、うまくいけば入場チケット代以外に寄付金をもらえたりもする。基本的には全体の収支をまとめつつ、博物館全体のBuzzを高くしていくのが目標だ。
開発インタビュー
ベン・ハスキンズ
本作のデザインディレクター
ジョー・コーラー
本作のエグゼクティブプロデューサー。
出し入れすることにはいくつかの理由があります。まずはそれを置くための十分なスペースがなくなってしまったり、もっといいレイアウトにしてあげるために一角を整理したいとか、一気に複数の展示を入れ替えたいといったような時です。
でもそれだけでなく、あなたのもっとも印象的な遺物の面倒を見るスタッフが足りてないといったこともありえます。一番の修復スキルを持っているスタッフが遠征に行ってしまっている中で、博物館見学で手が汚いいたずらっ子たちがたくさん押し寄せてくるとか、あるいは街に新たな泥棒ギルドがいる噂を聞いて、警備を増強するまでの一時的な対処をしたいといったような場合ですね。
そしてあなたの博物館の名声が高まるに連れて、まったく新しい人々が訪れます。たとえば博士は知識に飢えていますから、徹底的に分析した遺物で彼らを驚かせたいと思うでしょう。裕福なコレクターや厄介な検査官など、特殊なVIPキャラクターがやってくる時は、彼らの特定の興味に応えたいでしょう。
もちろん、展示品を保管したままにしておくことは、来館者がその展示品から得られたであろうBuzzや知識を逃してしまうことになりかねません。しかし、展示品をいつ一般に公開し、いつ保管すべきかを決めるのはあなた次第です。その中間のやり方もあります。展示品を館内の静かな場所やスタッフ専用の場所に移すことで、一般公開で起こり得るダメージを避けながら修復や分析をしたり、Perkを足して強化することができます。
――パーツ部分だけの不完全な展示品のアイデアは面白かったです。でも“コンプリートガチャ”のように機能するのであればストレスポイントになりえます。誰もほかのパーツを見つける前に同じ尻尾の骨を3つも欲しくないですよね? 残りを見つけるプロセスはどのように働くのでしょうか? 完全にランダム? 何か不運な結果を避ける仕組みはありますか?
これはすべてのランダムドロップについての私たちの哲学でもあります。なにか新しい物を見つけるほうが、すでに持っているもののダブりを得るよりエキサイティングですからね。なので確率はプレイヤーの有利になるように偏らせています。遊んで楽しく満足できるように調整しています。
とはいえ時にはダブりを得ることもあるのですが、それらが無駄にならないように設計しています。もっと質の高いものを得ることもありますし、さらにそれがPerkを入れるスロットを持っていることだってあります。または余分な遺物を分析室にまわすことで活用し、より深く学ぶためにデジタル化するとか。これは来館者の学びに役立ちますし、博物館の評価を高めることに貢献します。
彼らには欲求もあり、滞在がハッピーなものになると彼らはより長く博物館で過ごそうとするので、より大きな収益に繋がります。なので飲食物の提供やいい環境、インタラクティブな展示で楽しませるといったことでそれに応えようとするでしょう。
それらに加えて、それぞれの来館者は見たい好みのタイプの展示や、個人的なゴールがあります。滞在中にそれらが達成されるとかなり儲かります! そして彼らは博物館でもっとも印象的だったものに基づいてギフトを買ったりもします。子供が買ってもらった恐竜のロンパースを親に見せている様子はとてもかわいいですよ。
また展示品もそれぞれ異なります。いくつかは来館者の行動に非常に面白い影響をもたらします。保存状態の悪い恐竜はメンテナンスが悪いと悪臭を放って彼らの体調をくずさせることさえあります。先史時代の氷の中に封印された蜂の巣なんかも面白いですね。溶け出すと蜂(しかも太古の蜂です!)が来館者を追い回したりします。
このように来館者の滞在はさまざまな状況が引き起こされることがあり、ある種の展示物は大きな影響を与えます。ほかにどんなものがあるかは今後の発表をお楽しみに。
――今回のプレビューは先史時代のコレクションに特化していましたが、美術館や科学博物館のような異なるタイプのミュージアムはありますか?
ゲームを進めていくと新たな博物館へのアクセスを得るだけでなく、探索対象のマップも発見していき、それによって新たな遺物やその他の発見への道がひらけます。いくつかの館は特定のテーマを試してみることを推奨していますが、それまでに開拓した探索ポイントから自由に展示物を集めることができます。これによって異なる組み合わせを試してみたり、それぞれ自分ならではの館にすることができるのです。
それぞれの展示テーマは新たなひねりを加えますし、いくつかは全く異なるプレイを提供するでしょう。それぞれの展示やサブテーマは固有の縛りや来館者やスタッフへの影響をもたらします。皆さんのコレクションは異なった形となり、ユニークな体験をもたらします。
――遠征は面白い新要素です。でも、博士がもし浮世絵なり刀なり“外国の”品を持って帰ってきたら、スクリーンに向かって「……それ、どこからどうやって手に入れたの?」とつぶやくことになるでしょう。そのへんは大丈夫なんでしょうか?
現時点ではゲームをまず完成させて最高に素晴らしい状態にすることに集中していますが、そのあとにできることの可能性に興奮してもいます! それぞれの展示テーマにより新たなメカニズムに取り組めるとか、新しい場所を探索できるとか、可能性は無限大です!
――残念ながら前作は日本で展開されませんでしたが、今回は日本でも遊べそうですね。どのように感じていますか? 日本のファンやTwo Pointプレイヤーに伝えたいことは?