そんな『ゲームゲノム』が、2024年8月13日に新たな局面を迎える。同日の22時45分よりNHK総合にて、コーエーテクモゲームスの『信長の野望』をテーマにした特番として放送予定。
これまで白を基調としていたスタジオが黒で統一された高級感のあるセットに変更されているほか、番組の収録スタイルも一新。過去の放送では、MCの三浦大知さん、取り上げる作品のクリエイター、作品のファンである著名人という、複数人で語り合う形式が多かったが、今回は三浦さんとクリエイターの対談で行う形に(※作品のファンの著名人からのコメントは別途収録。なお、今回の放送回ではポルノグラフィティの新藤晴一さんが出演)。
番組では、『信長の野望』シリーズの特徴や魅力はもちろん、コーエー創成期のエピソードや、『信長の野望』の生みの親であるシブサワ氏の人生についても語られた。そして、シブサワ氏の体験や決断が、いかに『信長の野望』に影響を与えてきたかがわかる内容になっている。
本記事では、そんな番組収録を終えた直後の三浦さんとシブサワ氏にインタビューを実施。お互いリラックスしてトークができたというおふたりに、収録の感想などをうかがった。インタビューの後には、番組スタッフのこだわりが詰まった新たなスタジオセットの写真も掲載しているので、実際に放送される番組と併せてぜひチェックしてほしい。
三浦大知(ミウラダイチ)
長年、歌手として活躍。ゲームの造詣が深く、『ゲームゲノム』では番組MCを担当している。文中は三浦。
シブサワ・コウ(襟川陽一)(シブサワ・コウ(エリカワヨウイチ))
コーエーテクモホールディングス代表取締役社長、コーエーテクモゲームス代表取締役会長。いまなお脈々と続く『信長の野望』や『三國志』シリーズといった歴史シミュレーションゲームの生みの親。文中はシブサワ。
三浦さんがカンペを飛ばしてしまうほどシブサワ氏とのトークが白熱!
――小田氏治は戦国最弱の武将と言われていますからね(笑)。
――今回の『ゲームゲノム』はセットが変わり、三浦さんがクリエイターと直接対談する形式になりました。収録を終えていかがでしたか?
――これまでの収録では詳しいゲストの方がいたので、三浦さんも作品について調べていたとはいえ、作品に対する知識に関してはゲストの方にお任せできるところもあったと思います。今回はゲストがいないということで、三浦さん自身が『信長の野望』シリーズについて相当調べているなと感じましたが、やはり事前準備はこれまで以上に時間をかけたのでしょうか?
ただ、今回はこれまでとは僕の立ち位置が変わっていて、シブサワさんと1対1でお話させていただけることになりました。作品やシブサワさんについて事前に調べたり、番組スタッフが制作してくれた映像を拝見したりしながら、僕もひとりのクリエイターとして、シブサワさんにいろいろお聞きしたいなと考えて収録に臨みました。
――収録を拝見して、まさにクリエイターどうしの対談のように感じましたが、シブサワさんはいかがでしたか?
――以前、収録を見学したときよりも、収録時間が長くなったと感じましたが、それだけ聞きたいお話が多かったのでしょうか?
――それだけトークに夢中になっていたと(笑)。三浦さんは事前に『信長の野望』をプレイされているようでしたが、ゲームの感想もお聞きしたいです。
自分がシミュレーションゲームに慣れていないこともあり、なかなかうまくプレイできなかったのですが、用意されたシステムを駆使して城を攻め落としたり、領土を広げたりしたときは、難しいからこそ乗り越えたときの達成感や感動が大きかったです。
ゲームをプレイしたうえで、シブサワさんのお話をお聞きすると、経営者としての体験が『信長の野望』のシステムとリンクしているのもおもしろかったですね。武将が天下統一を目指して領土を広げていくように、シブサワさんが挑戦を続けてきたからこそ、40年以上にわたって多くのファンに愛される作品になったんだなとも感じました。
――熱心といえば、番組内で披露されていたシブサワさんのゲーム愛にも驚きました。詳細はぜひ番組を観てほしいですが、1日中、ゲームをプレイされているのですね。
――番組では『信長の野望』シリーズを中心に取り上げつつも、コーエーの創成期やシブサワ・コウの歴史に触れる内容にもなっていました。こちらについてはいかがでしたか?
一同 (笑)。
――NHKで『ゲームゲノム』のような番組が放送されるなど、以前と比べてゲームの地位が変わってきたなと感じますが、いかがでしょうか?
ゲーム本来の楽しさをさらに広げるようなアプローチを『ゲームゲノム』ではなさっているので、ゲームの世界がどんどん広がっているなと思いますし、そういった番組をNHKさんが制作することで、地位が変わってきたなと強く感じています。
今後は日本だけではなく、世界でもいろいろなメディアで、『ゲームゲノム』のようにゲームの文化的な側面を取り上げていただければ、ゲームに対する理解がどんどん深まっていきますし、ゲームファンもますます増えていくのではないかと期待しています。
――そういう意味でも、『ゲームゲノム』が続いていくといいですね。
いまはスマホでも遊べる『信長の野望 覇道』や『信長の野望 出陣』もありますし、さらにはMMORPGの『信長の野望 Online』、『ポケットモンスター』とコラボした『ポケモン+ノブナガの野望』といったタイトルもあります。『信長の野望』を通して、歴史が好きになったという方もいますので、親子で楽しんでいただければと思います。