まず、フォルダブルスマートフォンとはどんなものかというと……。
折りたためる構造を採用したスマートフォンで、カバーディスプレイでは一般的な縦長タイプのスマートフォン、開けば大画面でタブレットのような使い心地となるのが特徴だ。
2019年に初代モデルが登場し、6代目となる最新モデルGalaxy Z Fold6は技術もかなり進歩してふつうのスマートフォンとしても十分使い勝手がよく、大画面を活かしてゲームがより楽しくなる製品に仕上がっている。
でっかい画面の『ゼンレスゾーンゼロ』最高!
まずはGalaxy Z Fold6でゲームをプレイしたインプレッションをお届けしよう。
あぶ~山崎
趣味全開で生きるゲームライター。『ゼンレスゾーンゼロ』はベータテストからプレイしている。幅広く色んなエージェントを使いたいので育成に没頭中。
最高設定でのプレイでも、戦闘では一切ラグは発生せず、ぬるぬる動く。7.6インチの大画面のおかげで、敵の行動がよく見えるので、極限支援(パリィ)や極限回避(ジャスト回避)がしやすい。
折り目は中心部分を見てもまったく気にならないので、ふつうに遊んでいる分にはまず問題ないだろう。
大迫力のゲーミング体験を支えるリッチなスペック
いままでも折り目が目立たないよう設計されてはいたが、今回のGalaxy Z Fold6ではこのウィークポイントが改善されており、かなり折り目が目立たないようになっている。
メインとカバーはどちらも有機ELのDynamic AMOLED 2Xパネルを採用。発色がよく、ピーク輝度は2600nitsなので日光が照りつけるような屋外でもしっかりと視認できる明るさだ。また、メインディスプレイは1~120Hzの可変リフレッシュレートなので激しいアクションのゲームや動画視聴も大画面で楽しめる。
プロセッサーは、今期最高クラスのCPU・NPU・GPUを組み合わせたクアルコムの最新ハイエンドモデル“Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy”を搭載。前モデルのGalaxy Z Fold5と比較してCPUは18%、NPUは42%、GPUは19%もパフォーマンスがアップしている。
ハイエンドなほど気になる発熱問題だが、前モデルよりも1.6倍大きなベイパーチャンバー(金属製放熱部材の内部に封入した水の気化・凝縮を活用した冷却システム)を搭載。より効果的で効率のいい冷却性能となっている。そのため、処理の重たいゲームでも発熱を抑えて楽しめる。
バッテリーの容量も4400mAhで公式スペックによると、音楽再生は最長77時間、動画視聴は最長23時間となっており、バッテリー消費の激しいゲームをプレイしても安心だ。
AI×折りたたみがスゴすぎる
新機能のAIスケッチを試してみよう。
写真にイラストを描き込むこともできる。
人物に書き込んでみると違和感なく帽子が生成された。さらに、ポートレートスタジオという機能では、自撮りした自分の顔写真をイラストで描いたアバターとして生成できてしまう。
AI通訳機能では、デュアルスクリーンであることを活かしてそれぞれが話した言語と翻訳の表示が可能。いちいち通訳ボタンを押し合ったり、スマートフォンを相手に渡してディスプレイを見せるといった手間が省けるので便利だ。
文章の生成もサクッとできてしまうのもポイントだ。
たとえば、「都合が悪いから8月25日のイベントを欠席したい」と入力してみる。これを、ビジネスシーンでも利用できる文章や、チャット用のカジュアルな文章を生成してくれるのだ。文字入力をするキーボードからスグにアクセスできるのでとても使い勝手がいい。
最低限のキーワードを入力するだけで文章に仕上げてくれるため、メールやメッセージの作成時間を大幅に短縮できる。そうして作業効率をアップして、空いた時間をゲームに当てられる!
iPhoneから乗り換えてもLINEの全トーク履歴が移行可能
iPhoneからGalaxyシリーズへの乗り換えを検討している方にとってうれしいアップデートが実装された。
Galaxyデータ移行アプリ“Smart Switch”を利用することで、LINEの全トーク履歴が移行できるようになったのだ。いままでは、直近14日間のデータだけしか転送できなかったが、全履歴を移行できるのはAndroid端末のなかでGalaxyシリーズだけだ。
iPhoneからAndroidへの移行を躊躇していたユーザーも多かったと思うが、これで心置きなくGalaxy Z Fold6へ買い替えられるわけだ。
Galaxy Z Fold6は美麗な大画面とハイスペックな性能、AI機能を備えたフォルダブルスマートフォンだ。ゲームやふだん使いもパワフルにこなしたい人におすすめのモデルといえるだろう。
- CPU:Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy、クロック周波数(3.39GHz, 3.1GHz, 2.9GHz, 2.2GHz)、オクタコア
- メモリ:12GB
- ストレージ:256GB
- メインディスプレイ:7.6インチ、2160×1856 (QXGA+)、Dynamic AMOLED 2X(有機EL)、120Hz
- サブディスプレイ:6.3インチ、968×2376 (HD+)、Dynamic AMOLED 2X(有機EL)
- Sペン:対応
- メインカメラ:50.0MP+12.0MP+10.0 MP
- カバーカメラ:10.0 MP
- サイズ:153.5×132.6×5.6mm
- サイズ(閉じた状態):153.5×68.1×12.1mm
- 重さ:239g
- カラー:シルバーシャドウ、ネイビー、クラフテッド ブラック、ホワイト ※1
- 販売:SIMフリー、ドコモ、au
- 価格(SIMフリー):24万9800円(256GB|12GBモデル)、26万7800円(512GB|12GBモデル)、30万3800円(1TB|12GBモデル)※2