ゲームというよりは、『テトリス』というコンテンツをゲームを含めて味わい尽くす作品。ドキュメンタリーを観る感覚で紐解かれる成功までの物語は、業界のレジェンドたちの名前やエピソードが、当時の映像や関係者のコメントとともに登場して見応え充分。相乗効果で収録された往年の『テトリス』関連作のプレイを味わい深いものに。最新作『タイムワープ』も、歴史を知ったからこそのワクワクがあり。

週刊ファミ通1877号より

制作者のインタビュー映像とともに、『テトリス』の歴史を知れる資料としての側面と、たくさんのクラシックタイトルを収録したコレクションとしての側面を併せ持つ構成がグッド。セーブの仕様には不満が残る部分があるけれど、巻き戻し機能があるのは便利。新作となる『テトリスタイムワープ』は、各時代の『テトリス』にワープするギミックがユニークな一方、あくまでもおまけ作品のような印象も。

週刊ファミ通1877号より

ゲーム史の資料としてあるべき形のひとつを示した、タイトルへのアプローチが見事。文章やドキュメンタリー映像での解説に加え、実物をプレイできるというのは、まとめかたとしてこれ以上のものはないのでは。権利の関係で重要なバージョンが遊べないのは残念ですが、きちんと写真付きで言及されています。新作の収録もいい試み。今後、いろいろな名作の歴史が、この形式でまとまっていったらなぁ。

週刊ファミ通1877号より

あらゆる角度の情報、収録されている続編・別タイトルのゲームプレイによって再認識させられる、『テトリス』の基本ゲームメカニクスの強靭さ。今後も何らかの形でプレイし続けるであろう『テトリス』が前世紀末にたどった数奇な運命を、知的好奇心ドリブンで追体験できます。新規ゲームモード『テトリスタイムワープ』の真骨頂は、遊びにくさの向こう側に広がる“五次元世界”に心情面でアクセスできてこそ。

週刊ファミ通1877号より