選択肢の結果によって絶えず変化する宇宙船のリソースやクルーの状態を維持しつつ未開の宙を進む旅は、二択のシンプルさと、めくるカードによって異なる展開、そしてクセ強な宇宙人たちの抽象的な言い回しが、トライ＆エラーのくり返しプレイを後押し。プレイを重ねることで、増える乗員やカード、延びる飛距離が手応えとなる。ギターを集めて曲を演奏する音ゲー要素が、航海のアクセントに。

週刊ファミ通1849号より

シリーズ過去作と同様に、ひたすら二択を選んで進行する形式がユニークなアドベンチャー。わけのわからない状況からバンドを組み、同時にメンバーを宇宙船のクルーとして迎え入れて宇宙を旅するハチャメチャな設定に加え、登場キャラもへんてこで、じつにユーモラス。サクサク進むテンポ感はいいけれど、前後の流れにあまり関係なく単発でつぎつぎに発生するイベントは、唐突に感じるときも。

週刊ファミ通1849号より

「未体験で興味を持った方はぜひ一度」と気楽にオススメできる価格がうれしい、風変わりなシリーズの新作です。基本的には二者択一をくり返すだけですが、パラメーターを考慮したり、前世での記憶を頼りにしたりと、戦術的な選択の余地があるのがおもしろいところ。リズムゲームあり、宇宙の探索要素ありと、いままでよりバラエティーに富んだ構成で、幾通りもの数奇な運命に身を投じることができます。

週刊ファミ通1849号より

『Reigns』シリーズ特有の、何か信念を持って選択しているという手応えが希薄なまま状況が勝手に進んでいく感じは、健在。不条理な終焉を何度も迎えるうちに、“星系を旅するバンド”という突飛な設定に真実味が宿ってくるのは、スペーシーなBGMとシーン遷移演出の魅力があってこそです。一見リズムゲーム風のミニゲームが、メインパートの淡泊なゲームプレイのアクセントになっているかは微妙なところ。

週刊ファミ通1849号より