リマザード: ブロークン ポーセリン(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
“逃げる”と“隠れる”をベースにした脱出劇は、女性キャラの見た目やセーブポイントの配置場所など、前作よりゲームとして洗練されて没入感がアップ。微力ながら用意された“反撃”手段は、手応えを感じる難度で怖さはそのまま。前作の裸エプロン級のインパクトこそないが、記憶に焼き付く独特な不気味さは健在。時間軸が頻繁に変わることがホラー的効果を担う一方で、物語を追いにくい部分も。
週刊ファミ通1669号より
狂気を感じさせるムードがよく表現されていて、足音や追跡者が迫るときのBGMなど、音による効果も緊張感や恐怖心を増幅させる。ふたりの少女を取り巻くドラマや複雑な物語は魅力のうちだけど、散り散りのピースが頭の中でつながっていくまでは、プレイヤーの気持ちが置いてけぼりにされがちかな。壁際などで思ったように動けないことがあるなど、スムーズさに欠ける操作性は気になるところ。
週刊ファミ通1669号より
陰鬱で閉塞感の漂う舞台作りがスゴい。想像の余地を残し、わかりにくさを持ち味に昇華させたシナリオも、強烈な作家性を放っています。今回は少女どうしの意味深なやり取りも独特なスパイスに。ただ、雰囲気ある館の探索がままならず、その世界に浸りきれないのがもったいない。前作同様、追っ手からの逃げ隠れに忙しく、その場のスリルは味わえるけれど、作品が抱く恐怖は噛みしめられない印象。
週刊ファミ通1669号より
殺意満々の“敵”を出し抜きながら目先のミッションをクリアーしていく脱出ゲームとしては、ヒントや一度に持てるアイテムの少なさもあいまって、いろいろと試し甲斐があります。ただ、インタラクトのマーカー表示のまぎらわしさによってとっさの事態に対応できないことが多く、余計なストレスが溜まります。前作のやや複雑な物語設定を前提に、断続的に見せられるストーリーは、追いかけるのがかなりたいへんです。
週刊ファミ通1669号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
ファミ通公式のレビュー文、レビューアーイラスト(画像)等の無断転載・複製をお断りしています。