人狼ゲーム(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
人狼ゲームをモチーフにしたストーリーは、なかなか楽しめる。ただ、システムが古くさく、昔のテキストアドベンチャーのように感じられる。ストーリーの分岐は多いとはいえず、視覚化もされていないので、やや遊びにくい。選択後の変化も、腑に落ちない部分が散見されたのは残念。ハードがPS Vitaなのだが、ボタンをいっさい使わないインターフェースは、大胆だが操作のしづらさを感じた。
週刊ファミ通1376号より
登場人物どうしの駆け引きや、疑心暗鬼に陥っていく様子が描かれ、誰が人狼なのか悩まされるストーリーがいい。ただ、自分で推理したところで思った方向に物語を導きづらく、正解のルートを探すため、しらみつぶしでのトライ&エラーになりがち。ゲームオーバーになるルートも多く、モヤモヤが溜まる。1台のPS Vitaで人狼ゲームが遊べるモードはユニークだが、演出はちょっと簡素かな。
週刊ファミ通1376号より
選択肢つきの紙芝居ゲームに終わらず、プレイヤーの推理を求めるスタンスには好感。ただ、選択肢の多くは主人公の心理に関わるものなので、せっかくの推理をゲームに反映できないのが惜しい。そのため、正解にたどり着くまでの試行錯誤が、作業のように感じられます。マルチエンディングの回収には興味を惹かれますが、バックログから選択肢に戻るなどの便利機能がないため、根気負けしました。
週刊ファミ通1376号より
デスゲーム仕立てにされた人狼ゲームの中で浮かび上がる、ドロドロとした相関関係に引き込まれます。設定や描写の粗さには目をつむり、かつ、プレイヤーサイドのメタ情報を蓄積したうえで、選択肢総当たりとなる攻略プレイをジグソーパズル的に楽しむ余裕があれば、中盤以降のストーリー展開に熱くなれるでしょう。人狼プレイモードは、初心者どうしの練習補助アイテムとしてなら十分実用的です。
週刊ファミ通1376号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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