
声優・アーティストの桃井はるこさんが、2025年10月14日(火)にNEWシングル『NewGame+』をリリース。
デビュー25周年を迎えた2025年に8年ぶりのCDリリースとなるNEWシングルには、アニメ『ネコのクラちゃん Ordinary days』 のエンディング曲『NewGame+』や豪華メンバーで構成されたアキバ系 Besties(彩羽真矢、絵恋ちゃん、恋汐りんご、小岩井ことり、鈴木Mob.、民安ともえ、月宮うさぎ、永野 希、成瀬瑛美、桃知みなみ、FUWAMOCO、FRAM)がコーラスで参加する新曲『NANIKA』、ライブで人気の『転売ヤーをぶっとばせ!』、人気VTuberの獅白ぼたんさんが生誕3Dライブでカバーしたことで話題を集めた『LOVE.EXE』のNEWアレンジバージョン『LOVE.EXE -TENSEI Ver-』の全4曲が収録される。
ファン待望のNEWシングルについて桃井はるこさんにインタビュー。アキバカルチャーの先駆者としての想いや、事務所の移籍をきっかけとする新たなスタート、NEWシングルに込めた想いを語ってもらった。
デビュー25周年を迎えた2025年に8年ぶりのCDリリースとなるNEWシングルには、アニメ『ネコのクラちゃん Ordinary days』 のエンディング曲『NewGame+』や豪華メンバーで構成されたアキバ系 Besties(彩羽真矢、絵恋ちゃん、恋汐りんご、小岩井ことり、鈴木Mob.、民安ともえ、月宮うさぎ、永野 希、成瀬瑛美、桃知みなみ、FUWAMOCO、FRAM)がコーラスで参加する新曲『NANIKA』、ライブで人気の『転売ヤーをぶっとばせ!』、人気VTuberの獅白ぼたんさんが生誕3Dライブでカバーしたことで話題を集めた『LOVE.EXE』のNEWアレンジバージョン『LOVE.EXE -TENSEI Ver-』の全4曲が収録される。
ファン待望のNEWシングルについて桃井はるこさんにインタビュー。アキバカルチャーの先駆者としての想いや、事務所の移籍をきっかけとする新たなスタート、NEWシングルに込めた想いを語ってもらった。
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桃井はるこ(ももいはるこ)
声優、歌手、作詞作曲など多彩に活動する元祖アキバ系アーティスト。JR秋葉原駅前にある“モモーイ時計”の名前は彼女の愛称が由来である。デビュー25周年イヤーに新公式ホームページ、ファンクラブが開設されるなど、精力的に活動中。
『NewGame+』
- 発売日 2025年10月14日
- 価格 2200円[税込]
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/55042/afa8a3a37939016a8760141fe1554f271.jpg?x=767)
祝メジャーデビュー25周年! アキバ系カルチャーの変遷と桃井さんの歩み
――メジャーデビュー25周年おめでとうございます。まずは、いまの心境を教えてください。
桃井
25年ってすごいですよね。さっき「25年前はどんなゲームを遊んでいたんだろう」と思って調べてみたんですけど、2000年は『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』や『マリオテニス64』がリリースされた年でした(※1)。いまも同じようなゲームで遊んでるよなぁっと思いつつ、ふと思い返してみるとハードは初代プレイステーションだったり、ニンテンドウ64だったんですよね。
※1:『ドラゴンクエストVII』はリメイク作が、『マリオテニス』はシリーズ最新作が、それぞれ2026年2月に発売予定。――いまやプレイステーションは“5”で、任天堂のハードはNintendo Switch 2になったりと、25年の月日を経でゲームを取り巻く環境もだいぶ変わりましたね。
桃井
そう考えると技術だけではなく、言葉の意味などもだいぶ変わったのではないかと思いますよね。私が2000年に『Mail Me』という曲でメジャーデビューさせていただくときに、CDの帯に自分で“アキバ系”と書いたんです。当時は“アキバ系”という言葉は未来的なイメージや、当時のオタク文化を象徴するような言葉として捉えられていたと思います。
また、昔はイベントに来るような人が“ファン”と呼ばれていて、家にこもって資料を読み漁っているような人が“オタク”と呼ばれているようなイメージでした。でも、いまは“桃井はるこのオタク”を自称してくれているアイドルの子が私のライブに来てくれたり、イベントに積極的に参加する人が“オタク”を自称したり、周囲から“オタク”として扱われるようになったりと、25年経ったいま“アキバ系”や“オタク”という言葉が持つ意味合いやイメージそのものがだいぶ変わってきたと思います。
――桃井さんは2000年にメジャーデビューされる前から作家の渡辺浩弐さんとイベントをされていたりと、“オタク”のパイオニアとしてアキバカルチャーの最先端を走っていた方だと思いますが、どういったきっかけで秋葉原に通うようになったのでしょうか?
また、昔はイベントに来るような人が“ファン”と呼ばれていて、家にこもって資料を読み漁っているような人が“オタク”と呼ばれているようなイメージでした。でも、いまは“桃井はるこのオタク”を自称してくれているアイドルの子が私のライブに来てくれたり、イベントに積極的に参加する人が“オタク”を自称したり、周囲から“オタク”として扱われるようになったりと、25年経ったいま“アキバ系”や“オタク”という言葉が持つ意味合いやイメージそのものがだいぶ変わってきたと思います。
――桃井さんは2000年にメジャーデビューされる前から作家の渡辺浩弐さんとイベントをされていたりと、“オタク”のパイオニアとしてアキバカルチャーの最先端を走っていた方だと思いますが、どういったきっかけで秋葉原に通うようになったのでしょうか?
桃井
私が秋葉原に通うようになったきっかけのひとつは当時、金曜日発売だったファミ通が木曜に買えるお店が秋葉原にあったからです(笑)。じつはそのころ、友だちが作ったホームページにコラムを書いていたら、たまたまゲームメディアの方から声をかけていただいて、ゲームライターのお仕事をやらせていただくようになったりもしていました。
もともとゲームが大好きだったので、ゲームを遊ぶだけじゃなく、ファミ通を読んだり、ゲーム音楽のCDを集めたりもしていました。でも、地元のCD屋さんだと私の好きなゲーム音楽やアニソンのCDがあまり置いていなくて……。ゲーム音楽やアニソンのCDを探すこともアキバに通うようになった理由のひとつです。
もともとゲームが大好きだったので、ゲームを遊ぶだけじゃなく、ファミ通を読んだり、ゲーム音楽のCDを集めたりもしていました。でも、地元のCD屋さんだと私の好きなゲーム音楽やアニソンのCDがあまり置いていなくて……。ゲーム音楽やアニソンのCDを探すこともアキバに通うようになった理由のひとつです。
アキバカルチャーが生み出した“電波ソング”と“電波ソング”がつないでくれた絆
――桃井さんは『いちごGO!GO!』など“電波ソング”と呼ばれるジャンルを作り上げていったアーティストのおひとりだと思います。そもそも“電波ソング”というジャンルはどのような経緯で誕生したのでしょうか?
桃井
2000年当時のアキバって、そこら中でいろんな音が飛び交っていたんですよ。「パソコン安いよ」みたいな呼び込みの声だったり、お店のテーマソングが流れていたり。1990年代後半のゲームソング……とくに美少女ゲームの楽曲は作品のイメージを重視したバラードだったり、やさしい曲が多かったので、アキバのゲームショップが店頭でオープニングの映像を流していても、周囲の音にかき消さてしまっていたんです。
――現在よりも“家電の街”というイメージが強かったですし、家電量販店のテーマソングがそこら中から聞こえていたことを覚えています。
――現在よりも“家電の街”というイメージが強かったですし、家電量販店のテーマソングがそこら中から聞こえていたことを覚えています。
桃井
お店の呼び込みとかテーマソングにかき消されないような、耳に残るような曲としてリリースしたのが『いちごGO!GO!』でした。アキバを訪れた人が一度聴いたら忘れないような曲として作ったつもりの『いちごGO!GO!』が、いつのまにか“電波ソング”と呼ばれるようになって、アキバ界隈やオタクたちのあいだで話題になったんですよね。
「これはいけるかもしれないぞ」と思って、美少女ゲームの音楽をリリースしていくようになるんですけど、当時は美少女ゲームの楽曲ってアーティストの名前がクレジットされていなかったり、クレジットされていても別名義の方が多かったり、つくり手が前面に出ていない状況だったんですね。私は名前はそのまま、むしろ顔出しでどんどんライブをやらせてもらおうと。すると、私の活動に共感してくれる人が集まってきてくれたり、美少女ゲームの音楽が注目されるようになってきて……。
――そのきっかけになったというわけですね。ただ“電波ソング”というジャンルが確立されていく中で、桃井さんご自身は当時、じつは“電波ソング”という呼ばれかたがあまり好きではなかったとのことですが……。
「これはいけるかもしれないぞ」と思って、美少女ゲームの音楽をリリースしていくようになるんですけど、当時は美少女ゲームの楽曲ってアーティストの名前がクレジットされていなかったり、クレジットされていても別名義の方が多かったり、つくり手が前面に出ていない状況だったんですね。私は名前はそのまま、むしろ顔出しでどんどんライブをやらせてもらおうと。すると、私の活動に共感してくれる人が集まってきてくれたり、美少女ゲームの音楽が注目されるようになってきて……。
――そのきっかけになったというわけですね。ただ“電波ソング”というジャンルが確立されていく中で、桃井さんご自身は当時、じつは“電波ソング”という呼ばれかたがあまり好きではなかったとのことですが……。
桃井
あまり好きじゃなかったですね(笑)。気づいたら「“電波ソング”っぽい曲を作ってください」といった依頼が増えてきて……。それって「ゲーム音楽で新しいことをやっていきたいと思っていた私の考えかたと真逆じゃん」と思っちゃったんです。
――もともとは秋葉原に来ている人たちの耳に残る曲を作りたいということで始めたことと、「“電波ソング”っぽい曲を作ってください」という依頼で曲を作ることとではだいぶ意味合いが違いますよね。
――もともとは秋葉原に来ている人たちの耳に残る曲を作りたいということで始めたことと、「“電波ソング”っぽい曲を作ってください」という依頼で曲を作ることとではだいぶ意味合いが違いますよね。
桃井
いまだったら、曲を聴いてくれて「あの曲みたいな曲をまた聴きたい!」と言われることをうれしいと思えるんですけど、当時はまだ20代だったこともあり「なんでそんな同じことぱかりやらなきゃいけないんだ!」と思っちゃったりして……。
でもいまは、私が”ゆんゆん”役として出演している『ゆんゆん電波シンドローム』というゲームを作った林風肖さんだったり、“UNDER17”というユニットをいっしょにやっていた小池雅也さんがやっている“ULTRA-PRISM”というユニットの月宮うさぎちゃんだったり、たくさんの人が当時のいわゆる“電波ソング”が大好きだったって言ってくれるのを聞いて、考えかたも変わりました。
当時の“電波ソング”が好きで「“電波ソング”に救われました」という話を聞くと、「やっててよかったなぁ」と思いますし、いまなら「“電波ソング”最高!」って言えます(笑)。
――桃井さんが作ってきた楽曲に感化されて“電波ソング”というジャンルで新たな楽曲をリリースするアーティストもたくさん出てきましたよね。
でもいまは、私が”ゆんゆん”役として出演している『ゆんゆん電波シンドローム』というゲームを作った林風肖さんだったり、“UNDER17”というユニットをいっしょにやっていた小池雅也さんがやっている“ULTRA-PRISM”というユニットの月宮うさぎちゃんだったり、たくさんの人が当時のいわゆる“電波ソング”が大好きだったって言ってくれるのを聞いて、考えかたも変わりました。
当時の“電波ソング”が好きで「“電波ソング”に救われました」という話を聞くと、「やっててよかったなぁ」と思いますし、いまなら「“電波ソング”最高!」って言えます(笑)。
――桃井さんが作ってきた楽曲に感化されて“電波ソング”というジャンルで新たな楽曲をリリースするアーティストもたくさん出てきましたよね。
桃井
私自身、70年代や80年代のアニメソングやアイドルソングが好きだったので、そういった曲への憧れが原動力となって曲を作ってきた部分があります。私の曲を聴いてくれた方が当時の私みたいな感覚で曲を作ってくれているのだとしたらこんなにうれしいことはないですね。
オーディエンスの存在によって紡がれていくアキバカルチャーの歴史
――そういった意味では桃井さんが標榜する“アキバ系”の音楽はフォロワーによって支えられ、発展してきた音楽ですよね。
桃井
フォロワーもそうですが、オーディエンスの力は偉大だなぁと思います。たとえばオタクの中でも同人誌を作ったり、インディーゲームを作ったり、曲を作ったりしている“作り手のほうが偉い”となりがちなんですが、私はオーディエンスがいてこそ成り立つ文化だと思うんですよね。
先ほどの“電波ソング”のお話もそうですが、作り手から受け取ったものを、自分の人生と照らし合わせて、想いを言葉にして感想として作り手に届ける行為って、すごく尊いと思うんです。あらためて考えると、じつは“アキバ系”って、作り手がどうこうじゃなくて、受け手が作品をどう受けとってきたかの歴史なんじゃないかと。
たとえば、アーティストが“アキバ系”じゃなくてぜんぜん違う音楽をやっているつもりでも、オーディエンスがサイリュームを振ったり、オタ芸を打ったりすると“アキバ系”っぽくなっちゃう。
――確かに、そう考えるとオーディエンスあってこそという印象を受けますね。
先ほどの“電波ソング”のお話もそうですが、作り手から受け取ったものを、自分の人生と照らし合わせて、想いを言葉にして感想として作り手に届ける行為って、すごく尊いと思うんです。あらためて考えると、じつは“アキバ系”って、作り手がどうこうじゃなくて、受け手が作品をどう受けとってきたかの歴史なんじゃないかと。
たとえば、アーティストが“アキバ系”じゃなくてぜんぜん違う音楽をやっているつもりでも、オーディエンスがサイリュームを振ったり、オタ芸を打ったりすると“アキバ系”っぽくなっちゃう。
――確かに、そう考えるとオーディエンスあってこそという印象を受けますね。
桃井
アキバがどう変化し、何が残っていくのかは、オーディエンスの皆さん次第だと思います。どんなに私が“アキバ系”を標榜して歌っても、オーディエンスの反応がなければ“アキバ系”の音楽は成立しません。だから、私はこれからもずっと“アキバ系”を標榜する者として、オーディエンスの皆さんといっしょに歩いて行きたいし、歩いて行った過程が将来的に“アキバ系”の文化として残っていけばいいなぁと思います。
5pb.Recordsで始める新章! 同世代の仲間に「いまを楽しんで行こうぜ!」と叫び続ける旗振り役に
――4月には事務所を移籍され、新たなファンクラブも開設するなど新章をスタートさせた桃井さんですが、新章のスタートを象徴するNEWシングル『NewGame+』がリリースされました。こちらは桃井さんにとって8年振りのCDになります。
桃井
4月に事務所を移籍したとき、レーベルの代表でもある志倉千代丸さんたちとたくさんお話させていただきました。それこそ先ほどの“アキバ系”に関するお話などもさせていただく中で、志倉さんから5pb.Records を復活させるというお話をうかがって、何かが動き出すときって、不思議といい感じでタイミングが合う……それっていまなんじゃないかと感じたんですよね。
――5pb.(現MAGES.)といえば、『シュタインズ・ゲート』などの科学アドベンチャーシリーズや、『メモリーズオフ』シリーズといった人気のゲームをリリースしながら、5pb. Recordsからそれらの主題歌などをリリースされていましたよね。そんな5pb.Recordsを復活させる時期と桃井さんが事務所を移籍された時期が重なったというのは運命的なものを感じますね。
――5pb.(現MAGES.)といえば、『シュタインズ・ゲート』などの科学アドベンチャーシリーズや、『メモリーズオフ』シリーズといった人気のゲームをリリースしながら、5pb. Recordsからそれらの主題歌などをリリースされていましたよね。そんな5pb.Recordsを復活させる時期と桃井さんが事務所を移籍された時期が重なったというのは運命的なものを感じますね。
桃井
そうですね。CDをリリースしていなかったあいだも、楽曲提供やワンマンライブはさせていただいてましたし、「自分で作った曲を歌いたい」という想いや「声優の仕事をしたい」という想いはずっと変わらない中、気づけば8年が経っていました。
そんな中でCDデビュー25周年の節目を迎えて、ファンの方や慕ってくれる後輩からたくさんの「歌ってほしい」、「声優として活躍してほしい」というお声を改めていただいて。「こんなに待ってくれている人がいるなら動かないと」と思っている中、志倉さんやスタッフの方と今後について語っている中で、新しい使命感みたいなものが湧き上がってきたんです。
――どんな使命感を持つことができたのでしょうか?
そんな中でCDデビュー25周年の節目を迎えて、ファンの方や慕ってくれる後輩からたくさんの「歌ってほしい」、「声優として活躍してほしい」というお声を改めていただいて。「こんなに待ってくれている人がいるなら動かないと」と思っている中、志倉さんやスタッフの方と今後について語っている中で、新しい使命感みたいなものが湧き上がってきたんです。
――どんな使命感を持つことができたのでしょうか?
桃井
子どものころからゲームが好きだったので、ファミコン、スーパーカセットビジョン、スーファミ、プレステやドリキャス、64DD(※2)とどんどん進化して行く過程を見てきました。いまはNintendo Switch 2で遊んでいる人もいれば、Steamでゲームを遊んでいる人もいるし、わりと気軽に個人でゲームを作ってリリースできる時代にもなりましたよね。
※2:ファミコン(ファミリーコンピュータ。1983年発売)、スーパーカセットビジョン(1984年発売)、スーファミ(スーパーファミコン。1990年発売)、プレステ(プレイステーション。1994年発売)やドリキャス(ドリームキャスト。1998年発売)、64DD(1999年発売。ニンテンドウ64の周辺機器)――スーパーカセットビジョンや64DDを挙げられてところが桃井さんらしいですね(笑)。そういう意味でも、
桃井
さんたちの世代はコンピューターゲームの歴史をリアルタイムで体感されてきた世代ですよね。
桃井
そうなんですよ。私たちの世代は、人口が多く、割を食ってると言われることもありますが、ゲームやインターネットが進化していく様子をリアルタイムで追いかけてきて、メジャーなものもマニアックなものもあり、メディアやサブカルチャーの歴史の中ではめちゃくちゃ重要で楽しい若者時代を送ってきたと思うんです。
それを経て、いまいろいろとご縁が重なったということは、同世代の人たち……もっと言うと同じ時代を生きてる人に「いまを楽しんで行こうぜ!」と叫び続ける、旗振り役をやれってことなのかなぁと思ったんです。
それを経て、いまいろいろとご縁が重なったということは、同世代の人たち……もっと言うと同じ時代を生きてる人に「いまを楽しんで行こうぜ!」と叫び続ける、旗振り役をやれってことなのかなぁと思ったんです。
これまでの経験をもとに始める“つよくてニューゲーム”
――そんな想いが込められたNEWシングル『NewGame+』ですが、表題曲の『NewGame+』は桃井さんにとってどんな曲なのでしょうか?
桃井
2000年にデビューさせていただいてから、さまざまな楽曲をリリースさせていただきましたし、声優のお仕事もさせていただきました。いろいろなところで歌わせてもらう機会にも恵まれて、新宿のロフトプラスさんから東京ドーム、アメリカやドイツやデンマーク、フィンランドにも行きました。
私自身の新章を始めるにあたって、そうしたいままでの経験を持ったまま、新たなスタートとなるCDをリリースするとき、「これって、なんだか“つよくてニューゲーム”って感じだなぁ」と思ったんです。
――RPGをクリアーした後、前のプレイを引き継いで2周目を遊ぶみたいなことですね。この曲のMVもまさにRPG風の演出になっていますよね。
私自身の新章を始めるにあたって、そうしたいままでの経験を持ったまま、新たなスタートとなるCDをリリースするとき、「これって、なんだか“つよくてニューゲーム”って感じだなぁ」と思ったんです。
――RPGをクリアーした後、前のプレイを引き継いで2周目を遊ぶみたいなことですね。この曲のMVもまさにRPG風の演出になっていますよね。
桃井
おかげさまで素敵なMVになったと思います。MVを作るにあたって「RPGだったらモンスターが必要だよなぁ」と思って声をかけたのが、私が歌詞を提供している声優アイドルユニット“ピュアリーモンスター”の安藤鈴菜ちゃんと勝野里奈ちゃんです。
さらに「モンスターが出てくるってことは旅の仲間も必要だよなぁ」と思って、私がプロデュースをしていた“純情のアフィリア(アフィリア・サーガ)”の元メンバーのロゼ・ガーデンフェアリーちゃんとユカフィン・ドールちゃんに出てもらいました。
アフィリアのふたりにはフォトジェニック・アドバイザーを担当してもらっていて、私がプロデュースしていた後輩たちが、今度は私をプロデュースしてくれるのが「最高にエモいな」って思っています。
さらに「モンスターが出てくるってことは旅の仲間も必要だよなぁ」と思って、私がプロデュースをしていた“純情のアフィリア(アフィリア・サーガ)”の元メンバーのロゼ・ガーデンフェアリーちゃんとユカフィン・ドールちゃんに出てもらいました。
アフィリアのふたりにはフォトジェニック・アドバイザーを担当してもらっていて、私がプロデュースしていた後輩たちが、今度は私をプロデュースしてくれるのが「最高にエモいな」って思っています。
――確かに。表題曲の『NewGame+』とともに収録されている新曲『NANIKA』には総勢 12 組のアーティストが“アキバ系 Besties”として参加されていますが、この曲にはどんな想いが込められているのでしょうか?
桃井
この曲は“ライブシーンの新たなアンセムを作りたい”という気持ちで作りました。私と共通するスピリッツをもっていると私が思っている“アキバ系 Besties”のメンバーたちに参加してもらうことで、いまのアキバ系の空気をCDにパッケージしたい、という想いで作った曲でもあります。
――皆さんとこの曲でどんどんコラボしていけたらいいですね。
――皆さんとこの曲でどんどんコラボしていけたらいいですね。
桃井
はい。声をかけた12組全員が参加してくれるとは思わなくて、ありがたいことにとても豪華なメンバーになりました。これまで私が楽曲を提供したことがない方々で構成されているんです。
また『NANIKA』に参加してくれたメンバーには“この曲を好きなときに歌っていいよ権”をプレゼントしているので、ライブや配信などでいつかこの曲を歌ってもらえたらうれしいなと思ってます。いずれ、“アキバ系 Besties”全員で集まってこの曲をライブで歌えたらいいなとも思っていますし、この曲を知って「参加したかった!」と言ってくださっているアーティストさんもいてくれて。もし気に入ってくれた方がいたら、自分の色でカバーしてどんどん歌ってくれたらうれしいです。
――ライブと言えば、桃井さんのライブで盛り上がる楽曲『転売ヤーをぶっとばせ!』が今回初収録されますが、この曲への想いをお聞かせください。
また『NANIKA』に参加してくれたメンバーには“この曲を好きなときに歌っていいよ権”をプレゼントしているので、ライブや配信などでいつかこの曲を歌ってもらえたらうれしいなと思ってます。いずれ、“アキバ系 Besties”全員で集まってこの曲をライブで歌えたらいいなとも思っていますし、この曲を知って「参加したかった!」と言ってくださっているアーティストさんもいてくれて。もし気に入ってくれた方がいたら、自分の色でカバーしてどんどん歌ってくれたらうれしいです。
――ライブと言えば、桃井さんのライブで盛り上がる楽曲『転売ヤーをぶっとばせ!』が今回初収録されますが、この曲への想いをお聞かせください。
桃井
この曲はタイトルの通り、転売ヤーへの想いを歌った曲なんですが、転売ヤー問題って難しいですよね。マジメに転売ヤーを糾弾すると険悪なムードになったり、オタクの中にも「じつは昔、一度だけトレカを高い値段で売っちゃったことがあって……」とすごく後ろめたい気持ちになって落ち込んじゃう人もいたる思うんです。
それなら楽曲にして、みんなで「転売ヤーめっ!」という想いを発散できたら、険悪になることもないし、過去に転売をしたことで後ろめたい気持ちになっている人を攻撃することにもならないんじゃないかと思って作った曲ですね。
――楽曲にすることでネガティブな気持ちを発散できるということですね。
それなら楽曲にして、みんなで「転売ヤーめっ!」という想いを発散できたら、険悪になることもないし、過去に転売をしたことで後ろめたい気持ちになっている人を攻撃することにもならないんじゃないかと思って作った曲ですね。
――楽曲にすることでネガティブな気持ちを発散できるということですね。
桃井
転売ヤーや転売そのものを笑い飛ばすイメージですかね、個人的には。たとえば、テレビのワイドショーなんかでバレンタインの特集には『バレンタイン・キッス』や『チョコレイトディスコ』が定番として流れたりするじゃないですか。あんな感じで転売ヤー特集が放送されるときにこの曲をBGMで使ってほしいです(笑)。
――(笑)。さらに多くのファンから愛されている『LOVE.EXE』が“-TENSEI Ver-”としてCDに収録されますが、この曲への想いをお聞かせください。
――(笑)。さらに多くのファンから愛されている『LOVE.EXE』が“-TENSEI Ver-”としてCDに収録されますが、この曲への想いをお聞かせください。
桃井
『LOVE.EXE』は、“UNDER17”を解散した後にソロで出した曲なので、ひとりでステージに立つのが不安で……。でも、ライブで歌ったらみんながすごく盛り上がってくれてうれしかったことを覚えています。
――イントロで「EXE .! EXE.! EXE.!」とコールを入れたくなる曲なので、ライブで盛り上がること間違いなしですよね。
――イントロで「EXE .! EXE.! EXE.!」とコールを入れたくなる曲なので、ライブで盛り上がること間違いなしですよね。
桃井
でも、当時は私がそれまでに歌ってきた曲と雰囲気が違う曲だったので不安でした。この曲は私も声優としてバチェラ役で出演させていただいているゲーム『バルドフォース エグゼ』の主題歌なんです。ゲームの内容や声優として出演させていただいた中で感じたこのゲームへの想いを込めた曲なので、それまでの“電波ソング”っぽい曲ではなく、シリアスな曲にしていたため、みんながどう反応してくれるか不安だったんです。
――そんな不安とは裏腹に、VTuberの獅白ぼたんさんが2025年9月に行われた自身の生誕祭で同曲を歌うなど、いまでも多くのファンに支持される楽曲になりましたよね。
――そんな不安とは裏腹に、VTuberの獅白ぼたんさんが2025年9月に行われた自身の生誕祭で同曲を歌うなど、いまでも多くのファンに支持される楽曲になりましたよね。
桃井
ありがたいですね。ライブのときもこの曲を歌ってほしいというリクエストが本当に多くて、私にとって素敵な思い出がいっぱい詰まった曲です。そんな曲なんですが、この曲はサブスクに入っていなくて、せっかくだからこの機会にサブスクでも聴けるようにしようと思って、今回のCDに収録させていただきました。
――今回、“-TENSEI Ver-”という新たなバージョンとなっていますが、アレンジするにあたってどんなことを意識されたのでしょうか?
――今回、“-TENSEI Ver-”という新たなバージョンとなっていますが、アレンジするにあたってどんなことを意識されたのでしょうか?
桃井
前のバージョンは“平成の楽曲”という感じのトランスでシリアスな曲なんですけど、令和で再リリースするにあたって、もうちょっと爽やかでカラッとした感じのギターサウンドにして、さらに明るく元気になれるような曲にしました。
曲名に“-TENSEI Ver-”と付けた理由はふたつあって、ひとつは私自身の新章と紐づけて、“つよくてニューゲーム”にも繋がりますが、「転生したつもりでがんばるぞ」という想いを込めて。もうひとつは、中国の“画竜点睛”という故事にちなんでいます。
“画竜点睛”は、竜の絵を描いた後に最後に目を入れて仕上げたら竜が空に飛び立っていったという故事なんですが、この曲ももう一度、新しいアレンジで仕上げることによって、さらに飛躍する曲になったらいいなぁと。
――まさに新たな一歩、そこからの飛躍というイメージなんですね。楽曲以外にも、『NewGame+』のリリースを受けて、リリースイベントやライブへの出演などが続いていますが、桃井さんのお誕生日でもある12月14日は、ワンマンライブ“MOMOI HARUKO BIRTHDAY LIVE 2025 NewGame+”が開催されますね。
曲名に“-TENSEI Ver-”と付けた理由はふたつあって、ひとつは私自身の新章と紐づけて、“つよくてニューゲーム”にも繋がりますが、「転生したつもりでがんばるぞ」という想いを込めて。もうひとつは、中国の“画竜点睛”という故事にちなんでいます。
“画竜点睛”は、竜の絵を描いた後に最後に目を入れて仕上げたら竜が空に飛び立っていったという故事なんですが、この曲ももう一度、新しいアレンジで仕上げることによって、さらに飛躍する曲になったらいいなぁと。
――まさに新たな一歩、そこからの飛躍というイメージなんですね。楽曲以外にも、『NewGame+』のリリースを受けて、リリースイベントやライブへの出演などが続いていますが、桃井さんのお誕生日でもある12月14日は、ワンマンライブ“MOMOI HARUKO BIRTHDAY LIVE 2025 NewGame+”が開催されますね。
桃井
ずっと応援してくれてきた皆さんはもちろん、初めてライブに参加する方にも楽しんでもらえるような構成を考えてまいます。あまり深く何も考えずに来てもらってもいいですし、コールやサイリュームなどを万全に準備してきてもらってもいいです。私は万全の準備で臨みますので、安心して楽しみにしていててくださいね。
ライブの楽しみかたは人それぞれだと思います。コールやサイリュームで盛り上がるのもいいし、後ろで腕を組んで、盛り上がってる様子を静かに感じてもらってもいいんです。それぞれの楽しみかたでぜひライブを楽しんでください。
ライブの楽しみかたは人それぞれだと思います。コールやサイリュームで盛り上がるのもいいし、後ろで腕を組んで、盛り上がってる様子を静かに感じてもらってもいいんです。それぞれの楽しみかたでぜひライブを楽しんでください。
――改めて、新章をスタートするいまの意気込みを最後にお願いします。
桃井
『NewGame+』のリリースをきっかけにアーティストとしての新章を歩んでいくことはもちろん、これからは声優としても新たな気持ちでがんばっていきたいと思います。
8年ぶりにCDをリリースするので、また新たな気持ちでアーティストとしてもがんばって、声優としても作品の一部としていいお仕事をして、両輪でシナジーが生まれていったら最高だなと夢見ています。皆さんにいろんな明るいニュースや楽しい時間を届けられればと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
8年ぶりにCDをリリースするので、また新たな気持ちでアーティストとしてもがんばって、声優としても作品の一部としていいお仕事をして、両輪でシナジーが生まれていったら最高だなと夢見ています。皆さんにいろんな明るいニュースや楽しい時間を届けられればと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/55042/add4ce7b1574fac67104c1dbef2b4ef14.jpg?x=767)