『ノー・ストレート・ロード2』BGMにノリながら戦う“音ハメ”バトルが気持ちいい3Dアクション。それはそれとして敵キャラのクセが強ぇ【TGS2025】
 2025年9月25日~9月28日に幕張メッセで開催されているゲームの祭典“東京ゲームショウ2025”。
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※9月25日、26日はビジネスデイ。
 集英社ゲームズのブースで遊べる新作3Dアクション『NO STRAIGHT ROADS 2』(ノー・ストレート・ロード2)の試遊レポートをお届けする。
TGS2025最新情報まとめ(ファミ通.com)

音ゲー? NO! これはあくまでアクションだ!

 ミュージシャンのメイデイ&ズーク&ケイシーが、ロードツアーついでにライバルをぶっ飛ばす3Dアクション。攻撃が基本的に自動ロックオンとなっているため、手軽に遊べるカジュアルなゲームとなっている。
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 操作性はカジュアルだが、パリィ(ゲーム中では“演奏”)やジャスト回避(パーフェクト・ドッジ)といったタイミングが重要なアクションもあり、アクション玄人でも楽しめる作り。またパリィもジャスト回避も、発動直後に攻撃を入力すると派生攻撃が生じるため、達成感もある。どちらも派手な演出とともに発生するため、爽快感も味わえた。
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 これだけを聞くと、近年よくあるアクションに聞こえるかもしれないが、本作独自の要素はしっかりと用意されている。とくに大きな特徴はBGMが刻むリズムと、リズムにあわせて発動する攻撃。

 ところでみなさんはアクションゲームのボス戦で余裕を見せ、撃破までBGMのリズムに合わせて攻撃し続けた経験はあるだろうか? 私はない! アクションゲームの腕前があり、ボス戦であっても余裕があり、なおかつリズム感も持ち合わせていないとそんな芸当はどだいムリである。

 しかし本作ではリズムに合わせて攻撃が発動するため、自然と音ハメをしているかのような気分に浸れるのである。これが想像以上に気持ちいい!
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 その快感は音ゲーでフルコンボを叩き出しているような、ミュージカルやバレエの名シーンを見ているような、そんな錯覚を起こしてくれるレベル。ビタッとハマった音ハメアクションが自分のプレイ映像から摂取できるのだ。

 弱攻撃も強攻撃もすべてリズムよく動いてくれるので、もう逆に何してもOK。なんなら攻撃ボタンを連打しても、同じ体験ができる。リズムゲームやアクションゲームが苦手でも、手軽に上級者のような音ハメアクションを体感できるのだ。しかもただ単純にリズムに合わせた攻撃が発動するのではない。裏拍を打ったりあえて休符を挟んだりもして、リズム強者とも言える動きができるのである。もう一気に気分はアクション上級者。テンションついでに自己肯定感も爆上がり! 「あれ、自分ってゲームうまいんじゃね?」と悦に浸れるまである。

 これはアクションゲームが苦手な人、リズムゲームが苦手な人にこそ遊んでほしいゲームだ。上級者たちがどれほどの快感を味わっているのかを疑似体験できるぞ!
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 快感のもとになるのは攻撃だけではない。パリィや回避も快感を生み出してくれるのだ。先にしれっと書いているが、本作では敵の攻撃とタイミングをあわせてパリィや回避を成功させると、特殊なアクションが発生する。

 しかし攻撃とは異なり、パリィや回避は適当に入力してもリズムに合わせた発動はしない。しないのだが! 敵はBGMのリズムにあわせて攻撃をしてくるのである。そう、つまりリズムにノッていれば、パリィも回避もジャスト入力し放題。これによって何が起きるか、おわかりになるだろうか? そう、サーキットブレイク待ったなしの快感のストップ高である。気持ちいいいいい!

ボスのクセが強ぇ

 さて、冷静さを取り戻したところでレビューを続けよう。試遊版では基本的な操作方法を学びつつ、ボスと戦ったのだが……。ボスのクセが強いのなんの。まぁ個性的なのはいいことだが、見た目も中身もめちゃくちゃ頭にこびりつくキャラクターデザインをしていた。
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 試遊版で戦えたボスは、自分の手下を害虫呼ばわりし、イライラしたら周囲に当たり散らす自己愛の権化。特徴を挙げれば好きになれる要素皆無の唯我独尊ぶりなのだが、なぜか憎めない……というかクセの強さに困惑しているのに、ボスが登場してからバトルも演出もやたらとテンポがいいので困惑が置き去りにされている。
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なにとはいわないが、制作陣は4部が好きなのでは……?
 ちなみにコイツは撮影スタジオのグリーンバックを活かし、CGを使った攻撃をしてくる。最初「なんで雑魚敵みんな緑色なの?」と不思議に思っていたが、演出を見て納得。これCGのためだったのね。っていうか、CGで攻撃するってなんだよ。説明求む。
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さっきまではスタジオで戦っていたはずなのに、いつの間にやらお花畑でバトル。何が起きているんだ……!
 しまいにはプレイヤーのカメラ視点をジャックして踊りを見せつけてきたり、カメラを覗き込んできたりする面倒くささ。邪魔の仕方もクセ強ぇよ。なんなんだよコイツ。初対面でこんなインパクトを残されたら、10年経ってもコイツのことを語れそうだ。
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某大乱闘ゲームの犬を思い出すダルさ。このときはなぜか見下ろし型の視点になる。
 試遊版なので、コイツがどのタイミングで出てくるボスなのかは不明。しかし、もしこれが最初のボスなら、ほかのボスも相当クセが強いんだろうなぁ……。くそっ、どんなヤツらが待ってるのか逆に気になってきた! まんまと制作陣の手のひらの上で踊らされている気分だが、好奇心には勝てそうにない。悔しいが、製品版が楽しみだ。

開発者を見つけたので突発ショートインタビュー

 今回の試遊を楽しんでいたところ、運良く開発者の方を見つけて話を聞くことができた。ここからは開発者に直接聞いて判明したことをまとめてお届けしていく。

製品版ではジャズやロックも登場

 本作をプレイしてまず気になったのは、この全自動音ハメシステムとも言える本作のコアシステムについて。本作のアクションはほぼ確実にリズムにあわせた攻撃になるのはお伝えした通りだ。状況に裏拍を打ったり休符を挟んだりするところを見ると、リズムとアクションにはかなりのこだわりを持っていそうだが、その真意はどうなのだろうか?

 これについて聞いてみたところ、「リズムにノッて戦うことの楽しさを伝えたい」とコメント。開発の方はリズムゲームが好きでよく遊んでいるためその楽しさを知っているが、ゲーマーの中にはリズム要素に苦手意識を持ち、食わず嫌いをしている人も多い。そういった人たちに、リズム×アクションの楽しさを知ってもらえるよう、さまざまな工夫をこらしているという。

 今回の試遊版で流れていたBGMはポップミュージックだったのだが、製品版ではどのような音楽・リズムが楽しめるのかも気になるところ。こちらについても聞いてみたところ、製品版ではロックやジャズなども収録される予定だという。またどの曲も実力あるアーティストが手掛けている作品になるため、そのクオリティも楽しみにしていてほしいと笑顔で語ってくれた。

 最後に、試遊版には収録されていないが製品版には収録される要素があるのかもチェック。すると興味深い回答が。製品版ではスキルツリーが解放され、操作キャラクターのスキルビルドが行えるという。キャラクターの個性を伸ばしつつ、バトルがより楽しいものになっていくそう。キャラクターが成長していくことで、どのようにプレイフィールが変化していくのだろうか。より多くの要素を遊べるデモ版のリリースや続報に期待したい。
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