“EGGコンソール”の配信が開始された日。買い切り方式で『イース』や『ザナドゥ』、『ハイドライド』など、家庭用ゲームとはひと味違うクラシックPCゲームが楽しめる【今日は何の日?】

当時の雰囲気や熱量をそのまま再現

 いまから2年前の2023年(令和5年)9月28日は、Nintendo Switch向けの“EGGコンソール”シリーズの配信が開始された日。
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 “EGGコンソール”は、D4エンタープライズがNintendo Switch向けに配信しているレトロゲームのシリーズブランド。1980年代から1990年代にかけて一世を風靡したパソコン(PC-8801、 PC-9801、MSXなど)のゲームタイトルをNintendo Switchで遊べるようにしたものだ。

 もととなるサービスは2001年から現在も続く、老舗のPC向けレトロゲーム配信サービスの“プロジェクトEGG”。枚挙にいとまがないほどの名作PCゲームを復刻・配信してきたが、そのコンテンツをより多くの人に届けるため、家庭用ゲーム機向けに展開されたのが“EGGコンソール”となっている。

 ちなみに第1弾タイトルは、ボーステックから発売された『
レリクス』。肉体を失った精神だけの主人公がつぎつぎとほかの生物に乗り移っていくという斬新なシステムの作品で、筆者が幼いころ遊びたくて憧れを抱いていたのを思い出す。
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『レリクス』
 “プロジェクトEGG”は月額課金制のいわゆるサブスクのサービスだったが、“EGGコンソール”はうれしい買い切り方式。家庭用ゲーム機ではゲームソフトを購入して所有するという文化が根付いているため、コレクションしたいなんて思うゲームファンにとっては願ってもない変更だった。いつでも手もとに置いておける安心感もある。

 何と言ってもシリーズ最大の魅力は、当時のPCゲームを代表する名作タイトルが勢揃いしているところ。『
イース』、『ザナドゥ』、『ハイドライド』、『テグザー』、『ソーサリアン』、『ラプラスの魔』など、(筆者の好みで偏りがすごいものの)ビッグタイトルが揃っているのが昔からのゲームファンならわかるはずだ。

 “J.B.ハロルド”シリーズの『
殺人倶楽部』(マーダークラブ)や『マンハッタン・レクイエム 闇に翔ぶ天使たち』みたいなハードボイルドなアドベンチャーゲームも非常に遊びたかった記憶がある。
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『イース』
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『ザナドゥ』
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『ハイドライド』
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『テグザー』
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『ラプラスの魔』
 どこでもセーブ/ロードやシーンセレクト機能、ギャラリーモードなど、現代のゲーム環境に合わせて、さまざまな機能やモードが追加されているのも見どころのひとつ。ゲームによって搭載されているモードの差はあると思うが、なかでもギャラリーモードは当時の貴重なマニュアルやジャケットなどを見られるため、資料的な価値もあるだろう。
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ギャラリーモード
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シーンセレクトモード
 “EGGコンソール”の名作PCゲームでは、家庭用ゲーム機の作品とはひと味違う、独特のグラフィックやサウンド、熱量が感じられる。プレイすれば当時の雰囲気を追体験できるのはもちろん、失われつつある日本のPCゲーム文化の再発見なんかにもつながると思う。

 当時PCゲームを遊べなかった筆者のような古いゲームファンだけでなく、若い世代のゲームファンにとっても触れる機会がなかった未知のゲームが手軽に遊べるのは大いに魅力。周年記念のこのタイミングで、“EGGコンソール”の豊富なラインナップをチェックしてみるのもいい。
これまでの今日は何の日?