『界の軌跡』1周年。歴代キャラクターとの再会と共闘が熱い、シリーズ20周年記念のタイトル。世界の核心に迫る物語にファンが大いに驚かされた【今日は何の日?】

英雄たちが集い、夢の共闘

 2024年(令和6年)9月26日は、プレイステーション5、プレイステーション4用ソフト『英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-』(以下、『界の軌跡』)が発売された日。本日で発売から1周年を迎えた。
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 『界の軌跡』は、日本ファルコムから発売されたRPG。2022年9月29日に発売された『英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-』の後の世界を描いた作品で、『軌跡』シリーズ20周年を記念するタイトルでもある。

 過去作のキャラクターが多数登場して異なる立場や目的で行動する姿は興味深く、また作品を超えたキャラクターどうしの新たな関係性が描かれるのはファンにとって堪らない魅力になっていた。
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 本作はおもに3人の主人公の視点でストーリーが展開。それぞれのキャラクターから多角的に物語を体験できるのが大きな特徴となっている。

 メインとなる主人公は裏解決屋を営む“ヴァン・アークライド”。『
黎の軌跡』シリーズから続くヴァンのルートでは、仲間であるアニエスやフェリたちとともに世界の核心に迫る姿が描かれる。

 『
空の軌跡 the 3rd』の主人公である七耀教会の《星杯騎士団》に所属する守護騎士“ケビン・グラハム”が中心となるルートでは、独自の視点から世界の異変を調査。ヴァンたちとは別の角度で物語を動かしていくことになる。

 3人目のルートは『
閃の軌跡』シリーズの主人公である“リィン・シュバルツァー”。リィンはトールズ士官学院で教官を務め、現在は《灰の剣聖》を名乗る凄腕。かつての教え子たちや仲間と再会し、新たな使命をもって世界の異変に立ち向かっていく……といった具合。

 長年の時を経て彼らが一堂に会するのも魅力だったが、約20年に渡り紡がれてきたゼムリア大陸の物語が最終章の入り口にたどり着いた点も興味深い。世界を巡る根源的な真実が明かされ始め、これまで知られていた歴史の裏側に隠された壮大な物語が動き出すのが熱いところだった。

 本作のバトルシステムは、『黎の軌跡』シリーズの要素を継承しつつもより戦略的に進化。特定のキャラクターが物語の重要な局面で発動する、力と葛藤を表現した“覚醒”やキャラクターの組み合わせで技が変化する協力技“デュアルアーツ”など、見た目にもカッコイイ要素が多数追加されている。
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 溜めたゲージを消費することで味方の行動順を早めたり、強力な攻撃をくり出したりするなど、さまざまな恩恵が得られる“B.L.T.Z.システム”も戦術の幅を大きく広げてくれた新システム。単体で強力なだけでなく、連携して発動すればバトルを圧倒的有利に進められるのも気持ちがよかった。

 キャラクターのモデリングがより高精細になり、戦闘モーションが滑らかになったことで操作している際の没入感がアップしたのも驚かされたポイントだろう。バトル中のダイナミックなカメラワークや演出には迫力があり、戦闘の緊張感も高まった。視覚的な満足感もとても大きかった。

 シリーズ最新作は2025年9月19日にNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、PC(Steam)向けに発売された『
空の軌跡 the 1st』。シリーズ1作目の『英雄伝説 空の軌跡FC』をフルリメイクした作品なので、20年以上続く『軌跡』シリーズに入るならこのタイミングがベストだろう。
これまでの今日は何の日?