【ドラクエ1&2リメイク】先行プレイで新要素を多数確認。『DQI』ではちいさなメダル、『DQII』では王家の証が。HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』の進化はグラフィックや音楽だけじゃない
 スクウェア・エニックスからNintendo Switch 2、Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam/Microsoft Store on Windows)向けに2025年10月30日発売予定のHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』(以下、『DQI&II』)。
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 2024年11月14日に発売されたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、『DQIII』)の発売日発表時(2024年6月)に合わせてその存在が明らかになった本作。
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 長らくメインアートのみが公開されていましたが、2025年3月に突如ティザートレーラーが発表。大きな話題を呼びました。
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 ついに発売日が発表されましたが、今回は試遊が実現! 序盤のみ30分ほどの短い試遊時間でしたが、そこで判明したHD-2D版『DQI&II』をリポートします。どんなに小さなことでもネタバレを避けたいという方はご注意ください。

ラダトームの町は『DQIII』とほぼ同様に。新たなイベントも確認!

 最初にお伝えしたいのが、筆者は時間が許す限りまで遊び続けるほど、ファミコン版の『DQI』『DQII』にハマっていたということ。とくに『DQII』は、発売前にエニックス(当時)まで電話してゲームの情報を聞きまくり、それをノートにまとめていました。いま考えても、かなり迷惑をかけていたと思います。小学生だったので許してください。

 もちろんスーパーファミコン版もプレイしましたが、大人になったいまでも記憶に残っているのはファミコン版。
『プリズンブレイク』でマイケルの体に刻まれたタトゥーのごとく、脳に刻み込まれています。今回はそんな記憶を頼りにしながらHD-2D版をプレイして気づいた、本作ならではの変化や新要素をお伝えしていきます。

 本作にはHD-2Dでリメイクされた
『DQI』と『DQII』の2タイトルが収録されています。どちらから先にプレイしても問題はありませんが、やはり『I』→『II』の順でプレイしていただきたいです。ご存じの方も多いと思いますが、『DQI』『DQIII』から数百年後のアレフガルドが冒険の舞台となっているので。では、『DQI』のプロローグを紹介しましょう。

 伝説の勇者が大魔王を倒し、平和がもたらされたアレフガルドの地ですが、闇の覇者である竜王によって、世界は再び魔物に覆い尽くされてしまう。苦しむ人々を救うため、勇者ロトの血を引くあなたは竜王討伐への旅に出る――。

 『DQI』の試遊は、王様の部屋からスタート。レベル1で所持金は120ゴールドだったので、おそらくゲーム開始直後の状況でしょう。まずはラダトームの城を少し探索しましたが、HPとMPを全快してくれる老人は健在でした。

 しかし、この
『DQI』はHD-2D版『DQIII』と同様でレベルアップ時にHPとMPが全快したので、本作では老人の世話になることは少なそう。城の2階も確認したのですが、原作では王様の部屋のみだった2階もかなり広くなっていたので、城の構造もリメイクされているようです。
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 ちなみに、宝箱が置かれている部屋の中に兵士がいることは確認できましたが、「まことの ゆうしゃなら ぬすみなど せぬはずだ」というセリフが健在なのかはわからず。個人的に好きなところだったのですが。

 試遊時間もあまりないので、城を出てラダトームの町へ行こうとしたら、城と町が分かれていない……そう、
『DQIII』と同じ作りになっていました! 町をひと通り探索したのですが、 下にある『DQIII』のラダトームの城下町を明るくした姿をイメージしてもらえると雰囲気が伝わると思います。
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こちらの画像はHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のものです。
 いよいよフィールドへ向かいます。フィールドに出たときにまっさきに思ったのは、「竜王の城が見えない」でした。原作ではラダトームの城を出ると、すぐそばに竜王の城が見えて「どうやってあの場所へ行くんだ?」と思ったものです。
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こちらはNintendo Switch版の『DQI』の画面。左がラダトームの城で、右にラダトームの町が。原作では分かれているんですよね。
 本作では『DQIII』のように巨大な山岳地帯が広がっており、しばらくフィールドを歩いていたら“キラキラ”も発見。装備品やゴールドなどが手に入りました。

 フィールドを移動している感覚は
『DQIII』と同じ。試遊後に『DQIII』をプレイして確認しましたが、おそらく広さは『DQIII』のアレフガルドに近いと思われます。

 バトルでは、原作と異なりモンスターが複数体で襲ってくるようになっていました。そして、勇者がレベル1ながら強い! それほど苦戦せずに勝利できました。
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 「やけに強いな」と思って装備を確認してみると、どうのつるぎ、皮の服、皮のぼうし、皮の盾、竜のうろこを装備していました。これがデフォルトの初期装備なのか、試遊用に用意された装備なのかはわかりませんが、サクサクとモンスターを倒せてレベルアップも捗ります。

 アクセサリーの装備枠は
『DQIII』と同じくふたつ。性格は確認できなかったので、性格を変えるようなアクセサリーはなさそう。純粋にさまざまな効果を持つアクセサリーをふたつ装備できるのでしょう。

 また、勇者はじゅもんだけではなく、とくぎも使用可能です。詳細は不明ですが、メニューのとくぎの欄には“???”という表示が数多くあったので、バリエーション豊かなバトルが楽しめると思われます。

 前述の通り、複数体のモンスターが出現するようになっているので、敵グループに対応したじゅもんやとくぎ、武器が用意されているのは間違いなさそう。

 “さくせん”も
『DQIII』に準拠しており、“めいさいさせろ”以外に設定すれば“たたかう”を選択するだけで、状況に適した判断で行動してくれます。バトルスピードも“超はやい”まで設定可能で、コマンド選択時は自身の姿が映り、コマンドを決定すると自身の姿が消えるところなど、バトルのシステムも『DQIII』と同じという認識でいいかと。

 ラダトームの町を北上してロトの洞窟に入ると、いきなりイベントが発生しました。そこにいたのは、
『ダイの大冒険』に登場したニセ勇者ご一行のような4人のパーティ。会話を盗み聞くと、どうやらロトの洞窟に隠された“お宝”を探しにきたようです。

 けっきょくプレイヤーである勇者が“お宝”を先に発見することになるのですが、まさか
『DQI』で、パーティを組んでいる冒険者たちと遭遇するとは……。しかし、モンスターが複数出現することを考えると「もしかしてこっちも……?」と少し期待してしまいそうなイベントになっていました。もちろん詳細は不明です。
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 もうひとつ驚いたのが、ロトの洞窟で“ちいさなメダル”を発見したこと! どこかにメダル王がいて、集めた枚数に応じた報酬がもらえるのは確実でしょう。メインストーリーの本筋は原作と大きく変えることはできないと思いますが、寄り道要素が追加されているのかな? と想像しました。

 では、HD-2D版
『DQI』で気になるポイントをまとめてみましょう。
  • ラダトームの町は城と一体化(ということは、ほかの町にも変化が?)
  • フィールドの広さは『DQIII』に近そう。“キラキラ”も存在
  • バトルはモンスターが複数で出現。戦闘シーンやシステムは『DQIII』とほぼ同じ
  • じゅもんだけでなく、とくぎも登場
  • アクセサリーの装備枠はふたつ
  • “さくせん”でAIによる行動も可能
  • レベルアップでHP・MPが全快
  • ロトの洞窟で新イベント。“ちいさなメダル”も存在

『DQII』で“王家の証”や“とうぞくのカギ”などの新要素を確認!

 続いてはHD-2D版『DQII』を。まずは『DQII』のプロローグを紹介しましょう。

 かつてアレフガルドの地を救った勇者ロトの子孫たちによって、新たに3つの国が興された世界。しかし、その平穏は恐ろしい魔物の軍勢に突如として打ち砕かれる。広がりつつある闇のチカラに立ち向かうため、ロトの血を引く若き王子・王女たちが真の平和を取り戻す旅に出る――!

 原作の
『DQII』はパーティ制になり、船が登場するなど、シリーズの基本となる数々の要素が登場したエポックメイキングな作品でした。そのあたりのアレンジも気になるところです。

 今回の試遊はローレシアの王子、サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女が揃っている状態でスタート。ちなみにレベルは全員11でした。原作では仲間になるタイミングが異なるため、3人のレベルがバラけましたが、本作では仲間のレベルと同じ状態で仲間に加わるのかな? もしかしたら試遊用にレベルを合わせているだけかもしれません。

 まずはムーンペタの町を散策。町の構造は原作とほぼ同じで、中央の小島にたたずむ老人の姿も。町の東にある“ふくびき所”も健在で、原作では1等の景品は商品を安く購入できるゴールドカードでしたが、本作では特等まで用意されていました。そしてその景品は見たら絶対に欲しくなってしまうもの、ということだけはお伝えしておきたい……!
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 ムーンペタの町を出てフィールドへ。試遊範囲はローレシア~ムーンブルク~風の塔まででしたが、限られた試遊時間で徒歩での移動は避けたい。ムーンブルクの王女がルーラを覚えていたので、さっそく使おうと行き先を確認したところ、『DQIII』と同様に城や町だけでなく、洞窟やほこらも行き先として選べるようになっていました。

 そこで、ローレシアから順に足を運んでみることに。ローレシアの道具屋では、てつのオノやはがねのつるぎ、てつのよろいなど強力な装備が売られていました。物語の出発地点であるローレシアなのにラインアップが豪華。 もしかしたら物語の進行で変わるのかもしれませんが。
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Nintendo Switch版の『DQII』の画面はこんな感じ(船の入手後です)。
 ローレシアで王様の部屋に向かうと、ここでイベントが発生。ムーンブルクの王女の無事に安堵しつつも、改めてハーゴンへの対処を王が決意するという内容でしたが、ここで“ローレシア王家の証”というアイテムを入手。

 “今後の旅で役立つもの”という説明があったので、メインストーリーに関わってくる新たなアイテムであることは間違いなさそうです。「ローレシアの“証”があるのならばサマルトリアも?」と思い、サマルトリアの城へ向かうと、こちらでも“サマルトリア王家の証”が手に入りました。

 残すは、ハーゴンに滅ぼされてしまったムーンブルクの城です。ルーラで移動して城に入ると、ムーンブルクの王女が初めて訪れるタイミングだったようで、ここでもイベントが発生。“ムーンブルク王家の証”はなくなっていることが判明します。

 この“王家の証”の探索もストーリーに絡んでくる可能性は高そうです。さらに、こちらでは“とうぞくのカギ”を入手しました。が、原作で登場するのは“銀のカギ”、“金のカギ”、“牢屋のカギ”、“水門のカギ”の4種。しかも、銀のカギとは別の場所で手に入ったことから、これも新たなアイテムでは……?

 ちなみに、王様とムーンブルクの王女がハーゴンに襲われた場所でもある地下では、宝箱を3つ確認しました。そのうちのふたつはカギがかかっていて開けられなかったので、重要なアイテムが入っていそう。
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 ローレシア、サマルトリア、ムーンブルクを巡りながら人々に話を聞いていたら、5つの紋章についての情報が! 原作ではヒントが極端に少なくて探し出すのに苦労しましたが、本作では5つの紋章がどのようにして生まれたのか、いろいろな謎が明らかになるようです。

 ルプガナへ向かうための目的や情報、そして風のマントを手に入れる理由など、原作ではあまり触れられていなかった部分に関する情報にも肉付けがされている印象です。これも新たな要素でしょう。

 バトルに関してですが、こちらも
『DQIII』とほぼ同じで、3人全員がとくぎを使えるということまでは確認できました。このあたりの詳細はまだ秘密なのですが、ムーンブルクの王女が「おまえがそれを使うんかい! まあ、わからんでもないけど」とツッコミたくなるような、意外なとくぎを使っていたとだけお伝えします。
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 というわけで、HD-2D版『DQII』の気になるポイントはこちら。
  • ふくびき所の景品のラインアップが原作とは違う
  • ルーラの行き先は『DQIII』と同じく洞窟やほこらも対象
  • ローレシア、サマルトリア、ムーンブルクに“王家の証”という新アイテムが登場
  • 新たに“とうぞくのカギ”が登場
  • 原作にはなかったストーリー要素への新たな肉付け
  • とくぎは3人全員が習得

まだまだHD-2D版『DQI&II』には新要素が隠されている……!?

 短い試遊時間ではありましたが、ファーストインプレッションとしては、子どものころに楽しんだゲームが美麗なHD-2Dグラフィック、そしてオーケストラ音源で蘇ることに対する感動は、やはり大きいです。プレイしながら当時の思い出が蘇ってきて、あの楽しさや興奮などいろいろな感情がごちゃ混ぜになりました。
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ファミコン版の『DQI』がこの画面ですから、もうHD-2D版の進化たるや……!
 全体的な変化に関してはHD-2D版『DQIII』に近いものになりますが、初めてHD-2D版『DQIII』をプレイしたときと同じ驚きがこの『DQI&II』にも詰まっています。HD-2D版『DQIII』で初めて“ロト三部作”に触れたという人も、ほぼ同じプレイ感覚で楽しめるので、そこは安心してください。むしろ、時系列順にプレイできるのがうらやましいくらいです。

 追加要素に関してですが、見た目や新職業などキャラクターに焦点を当てた追加要素が多い
『DQIII』に対し、『DQI&II』はストーリーや探索要素に焦点を当てた追加要素が多くなりそうと想像します。それだけに、序盤ではわからないこともたくさんあるでしょう。

 原作の
『DQI』と『DQII』は2作を足しても、正直なところ『DQIII』のボリュームには及ばないものです。そのため、筆者は「HD-2D版『DQIII』と比較してボリュームは大丈夫なのかな?」と少し不安なところもありましたが、今回の試遊で新要素の片鱗を感じ、「あの冒険をもっと新鮮な気持ちで楽しめるのか!」とワクワクしました。もちろん新たな要素はまだたくさん隠されていそうなので、オリジナル版のファンもスーパーファミコン版世代、Nintendo Switch版やスマホ版世代のファンも楽しめる作品になるのは間違いないでしょう。あー、早く冒険に出たい!
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