
2024年9月26日~29日に東京ゲームショウ2024が開催(26日、27日はビジネスデイ)。インディーゲームコーナーを歩いていたら中国のパブリッシャー・Gamersky Gamesブースで懐かしいものが目に入った。
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棒人間。Flash動画の時代を知る人にはなじみ深いキャラクターだろう。体や頭部がマッチ棒のように単純明快な構造で、そこにアレンジを加えたものを“オリ棒(オリジナル棒人間)”と呼ぶ。
こちらの『オリ棒の異世界冒険:ナイフ一本だけで世界制覇』は、あの棒人間が主役のゲームのようだ。きっと気軽に遊べるゲームに違いない。昼ご飯を食べに行く前に軽く楽しませてもらおうくらいの気分で試遊させてもらったのだが。
こちらの『オリ棒の異世界冒険:ナイフ一本だけで世界制覇』は、あの棒人間が主役のゲームのようだ。きっと気軽に遊べるゲームに違いない。昼ご飯を食べに行く前に軽く楽しませてもらおうくらいの気分で試遊させてもらったのだが。
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思ったより本格的だった。アクションバトルもけっこうな手ごたえだし、アイテムを別の街に売りにいく貿易要素や、敵を捕縛して仲間にしたり、売り飛ばしたりなんて要素まである。なのに操作はシンプルめ。
何でここまで作りこめるのに、主役が棒人間なんだ。
何でここまで作りこめるのに、主役が棒人間なんだ。
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ほかにもツッコミどころが多いタイトルでもあり、そこも含めて非常に楽しませてもらえた。そして主人公が徹底して棒人間であることには、非常に深い理由があったりなかったりもしたのだ。
転生したら棒人間だった件について
本作のストーリーは、非常にわかりやすい。
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ストーリーのあちこちに、ゲーム好きとしてはツッコミを入れなくてはならない部分が多々あるものの、ツッコんだら負けな気もする。タイトルをあえてひと昔前の“なろう系”風味にしているあたり、狙っていると見た。ファミ通.comのミス・ユースケは「適度な“なろう系”にできているあたり、和訳がけっこううまいのかも」と言っていた。たしかに。
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ゲームが始まると、俯瞰視点のフィールドを歩き回り、点在している素材を収集したり敵のシンボルに接触して戦闘に突入したりというのが基本的な流れとなる。
さまざまなアイテムを集めたら街で売りさばいて換金。そのお金で食料や水を買ったり仲間を雇ったりして、さらに活動範囲を広げ、メインストーリークエストを進めていく。
さまざまなアイテムを集めたら街で売りさばいて換金。そのお金で食料や水を買ったり仲間を雇ったりして、さらに活動範囲を広げ、メインストーリークエストを進めていく。
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俯瞰視点のアクションバトルの非常に簡単。説明パートからしてこんな感じである。
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実際、戦闘の操作はそうとうシンプルだ。武器で攻撃し、敵の攻撃を防御でいなす。ステップで緊急回避。アクションゲームの醍醐味はこれで十分味わえるのだと、改めて学んだ気分だ。
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で、ですね。何となくスピーディーに動き回る爽快アクション系のような気がするじゃないですか。無双系かな? と思うじゃないですか。違うのだ。急にソウルライクがヘアピンカーブを曲がって突っ込んでくるのだ。
敵の攻撃はけっこうな頻度。持っている武器のサイズも攻撃力もほぼ同等。つまり、気を抜くとすぐ死ぬ。この見た目でソウルライクのヒリつきが脳裏をよぎるとは思わなかった。
敵の攻撃はけっこうな頻度。持っている武器のサイズも攻撃力もほぼ同等。つまり、気を抜くとすぐ死ぬ。この見た目でソウルライクのヒリつきが脳裏をよぎるとは思わなかった。
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また、本作で使える武器の種類はなかなかに豊富。ちょっとプレイしてみただけでも、大剣、鉤爪、弓、槍、斧など、さまざまな武器を確認できた。
さきほど触れたとおり、本作のアクション面はけっこうな歯ごたえがある。そんななかで自分好みの武器を探していくのがかなり楽しい。
ブースにいた担当者の方は「いろいろな装備を導入したいけど、グラフィックを作るのがたいへんだから棒人間にしました。棒人間だったら装備が見えなくてもいいので」と言っていた。ほんとか冗談かわからない。
さきほど触れたとおり、本作のアクション面はけっこうな歯ごたえがある。そんななかで自分好みの武器を探していくのがかなり楽しい。
ブースにいた担当者の方は「いろいろな装備を導入したいけど、グラフィックを作るのがたいへんだから棒人間にしました。棒人間だったら装備が見えなくてもいいので」と言っていた。ほんとか冗談かわからない。
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戦闘が高難度なので仲間を多く雇いたいが、かなりのお金がかかる。敵から手に入れた素材を売るだけでもけっこうな収入になることはなる。さらにひと手間かけるなら、街や村の商店ごとに用意されている変動する価格相場を利用するのもおもしろそうだ。お前そんな見た目でトレーダーなんて頭脳労働やるのかよ。
たとえば同じ“リンゴ”でも、街ごとに相場が異なる。これを活用すれば、安く仕入れて高く売りに行く貿易なども可能というわけだ。
たとえば同じ“リンゴ”でも、街ごとに相場が異なる。これを活用すれば、安く仕入れて高く売りに行く貿易なども可能というわけだ。
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ここまで本格的なのに、主役はどこまでも棒人間
いろいろと武器を試しつつフィールドを歩いていると、自由度もかなりのものということがわかってきた。その辺を歩いている村人を襲って金品を強奪できたのだ。これができるゲームは自由度が高いと考えるゲーマーは少なくないはず。
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さらに、村人やモンスターを倒すと、確率で“捕虜”を取ることが可能だということもわかった。捕虜の扱いは街で売り飛ばしたり仲間としてスカウトしたりとプレイヤー次第。けっこうハードな世界観だ。主役が棒人間なのに。
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ここまで来ると、主役が棒人間であることに強いこだわりがあるような気がしてくる。ここで編集者ミス・ユースケがつぶやいた。
「これ、小小(シャオシャオ)じゃない?」
ブースの担当者さんは「小小を知っているんですか?」と驚いている様子だった。20年ほど前、棒人間がすさまじいアクションで大立ち回りをするFlashムービーが流行ったのだ。それが、中国の朱志強(小小)氏が制作した“小小作品”。
担当者さんに話を聞くと、棒人間は中国のサブカルチャー界隈に根付いており、定番の表現なのだとか。日本でいうと2ちゃんねるのモナーみたいなものだろうか。今後、海外のインディーゲームを遊ぶうえで、各国の文化を理解すればより深く楽しめるかもしれない。
「これ、小小(シャオシャオ)じゃない?」
ブースの担当者さんは「小小を知っているんですか?」と驚いている様子だった。20年ほど前、棒人間がすさまじいアクションで大立ち回りをするFlashムービーが流行ったのだ。それが、中国の朱志強(小小)氏が制作した“小小作品”。
担当者さんに話を聞くと、棒人間は中国のサブカルチャー界隈に根付いており、定番の表現なのだとか。日本でいうと2ちゃんねるのモナーみたいなものだろうか。今後、海外のインディーゲームを遊ぶうえで、各国の文化を理解すればより深く楽しめるかもしれない。
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世界中の名作インディーゲームを広める会社があるらしい
『オリ棒』を展示していたGamersky Gamesは、中国の大手ゲームメディア“遊民星空(Gamersky)”から発足したゲームパブリッシャー。中国国内だけでなく、世界中のあらゆる国のインディーゲームと開発者を発掘している。
『オリ棒』以外にも、ロシアの老舗開発チームによる『血戦溶炉』や、イタリアの新進気鋭開発者が手がけた『STEEL SEED』、『UNFOLLOW』など、いろいろ。海上開発やクラフトをテーマにしている『DEEP CRAFTER』のデモ映像も流されていたが、水の表現のあまりにリアル過ぎずチープ過ぎず絶妙な塩梅で、インディー開発のタイトルとは思えないレベルだった。
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今回楽しませてもらった『オリ棒』のように、世界各国には見知らぬ実力派クリエイターと、隠れた名作がまだまだ存在しているようだ。もっといろいろ遊びたい。シンプルな願いを抱きつつ、横にあった別タイトルを試遊するのだった(だが、ホラーが苦手なので途中で断念)。