
“ガンコン”のゲームっていいよね。
銃の形を模したコントローラーを使ったゲームが、かつて多くのゲームセンターに置いてあった。画面に向けて銃を撃つと、あたかも実際に弾丸が当たったかのように敵キャラクターが吹っ飛ぶ。
そんなアクションゲームは“ガンシューティング”というジャンルで呼ばれ、高い人気を誇った。
そんなガンシューの傑作のひとつが『タイムクライシス』。1996年にアーケード版が、翌1997年にはプレイステーション版がナムコ(当時)から発売された。プレイステーション版には専用のガンコンに対応し、家でもガンシューティングがゲームセンターさながらに楽しめたのだ。
そんな『タイムクライシス』が、現在開催中の東京ゲームショウ2024(TGS2024)で遊べると聞き、ブースに行ってみた!
※厳密に言うと“ガンコン”は商標なので、銃型のコントローラーを使ったゲームがすべて“ガンコンのゲーム”と言えるかというとじつはそうではないんだけど、まあそれはセロテープと粘着テープみたいな話で、バールとバールのようなものみたいな話で、本記事内での呼称についてはいったんガンコンのようなもの、いや“ガン型コン”とかと呼ぼう。銃の形を模したコントローラーを使ったゲームが、かつて多くのゲームセンターに置いてあった。画面に向けて銃を撃つと、あたかも実際に弾丸が当たったかのように敵キャラクターが吹っ飛ぶ。
そんなアクションゲームは“ガンシューティング”というジャンルで呼ばれ、高い人気を誇った。
そんなガンシューの傑作のひとつが『タイムクライシス』。1996年にアーケード版が、翌1997年にはプレイステーション版がナムコ(当時)から発売された。プレイステーション版には専用のガンコンに対応し、家でもガンシューティングがゲームセンターさながらに楽しめたのだ。
そんな『タイムクライシス』が、現在開催中の東京ゲームショウ2024(TGS2024)で遊べると聞き、ブースに行ってみた!
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テレビにつなぐだけで遊べる
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![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/famitsu/19256/ac67c3e4df2194a6a7d6aa4f7d4ddd969.jpg?x=767)
試遊には、ビジネスデイだが行列が形成されており、注目度の高さをうかがわせた。
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商品。タテヨコ約30センチほどの箱に収まっている。
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裏面には商品説明が記載。“業界初AI搭載全TV対応プラグアンドスタンドプレイガンコントローラー”……と、書いてある。あくまで試作品段階だというが、現状の予定ではベーシックパックには、
- AI搭載ガンコントローラー
- 『タイムクライシス』内蔵本体
- 電源供給用ケーブル(USB Type-C)
- HDMIケーブル
- 説明書
が同梱されるという。
そう、本商品は特別なゲームハードやソフトウェアを収録したロムを必要とせず、一式をテレビにつなげるだけで遊べる“プラグアンドプレイ”タイプのゲーム機なのだ。
そう、本商品は特別なゲームハードやソフトウェアを収録したロムを必要とせず、一式をテレビにつなげるだけで遊べる“プラグアンドプレイ”タイプのゲーム機なのだ。
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フタを開けたところ。左下の四角が本体。『タイムクライシス』のロゴが入っている。特徴的な銃型コントローラーもすっぽり収まっている。
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ガン型コンを持ったところ。入力はトリガーのほか、側面にボタンがあり、このボタンをフットペダルがわりに使用することもできるので、フットペダルは使用せずともプレイは可能だ。
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さっそくプレイ!
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ゲームとしてはまさに初代『タイムクライシス』そのもの。
スタート時の主人公は物陰に隠れており、フットペダルを押すと身を乗り出して銃撃できる。敵が撃ってくると素早く足を離して物陰に隠れる。この攻撃と“避け”の組み合わせ、バランスがゲームを緊張感あるものに仕立てている。短いチャプターごとに制限時間が設けられており、素早く敵を倒してステージクリアーを目指す。
短い制限時間の中で避けたり撃ったりしなければならないハラハラ感、敵を倒したときの爽快感はガン型コンならでは、『タイムクライシス』ならではのものだ。
ゲームとしておもしろいことはある意味お墨付きで、気になるのはガン型コンの性能。詳細は後述するけど、従来のガンコンとは異なる方式で作られている本商品。その反応速度や精度はどうかという点だ。
実際のところ、照準の移動速度や追従の反応は従来のガンコンよりもゆっくりしている。自分の動作をふわっと追いかけてくる……というような感触だ。
遠くにいる小さな敵を狙う場合にはすこし気になるけど、とはいえ遊べないほど反応が遅いわけではなく、きちんと遊べるくらいの速度にはなっている。また、商品は開発中のもので、照準の反応速度は今後もっとも改善を目指している部分でもあるという。
それよりも強く感じたのは、久しぶりにガン型コンのゲームで遊ぶと楽しい! ということだ。ステージが後半になるにつれて精密な操作もシビアに必要になってくるだろうからすべてとは言えないけど、すくなくとも序盤ステージでは、照準の追いつかなさからくるストレスよりも、シンプルに感じる楽しさのほうが上回っていると感じた。友だちとワイワイ遊びたい感じ。
もちろん、もともとの『タイムクライシス』がよくできているゲームであるということも大きいのだけど、新型ガン型コンも一定レベルにはよく仕上がっている。
さて、筆者がプレイ中も気になっていたのは、このガン型コントローラーの仕組み。
というのは、古くは任天堂の光線銃時代(『ダックハント』など)から、初代『タイムクライシス』のアーケード版&プレイステーション版どちらも、原理としては“ブラウン管の走査線を利用して画面内の照準位置を特定している”という仕組みのはずだったからだ。
※詳しい説明は省くが、要するに昔のガンシューティングはブラウン管の走査線を利用しており、現在主流になっている液晶テレビなどでは遊べないのだ。スタート時の主人公は物陰に隠れており、フットペダルを押すと身を乗り出して銃撃できる。敵が撃ってくると素早く足を離して物陰に隠れる。この攻撃と“避け”の組み合わせ、バランスがゲームを緊張感あるものに仕立てている。短いチャプターごとに制限時間が設けられており、素早く敵を倒してステージクリアーを目指す。
短い制限時間の中で避けたり撃ったりしなければならないハラハラ感、敵を倒したときの爽快感はガン型コンならでは、『タイムクライシス』ならではのものだ。
ゲームとしておもしろいことはある意味お墨付きで、気になるのはガン型コンの性能。詳細は後述するけど、従来のガンコンとは異なる方式で作られている本商品。その反応速度や精度はどうかという点だ。
実際のところ、照準の移動速度や追従の反応は従来のガンコンよりもゆっくりしている。自分の動作をふわっと追いかけてくる……というような感触だ。
遠くにいる小さな敵を狙う場合にはすこし気になるけど、とはいえ遊べないほど反応が遅いわけではなく、きちんと遊べるくらいの速度にはなっている。また、商品は開発中のもので、照準の反応速度は今後もっとも改善を目指している部分でもあるという。
それよりも強く感じたのは、久しぶりにガン型コンのゲームで遊ぶと楽しい! ということだ。ステージが後半になるにつれて精密な操作もシビアに必要になってくるだろうからすべてとは言えないけど、すくなくとも序盤ステージでは、照準の追いつかなさからくるストレスよりも、シンプルに感じる楽しさのほうが上回っていると感じた。友だちとワイワイ遊びたい感じ。
もちろん、もともとの『タイムクライシス』がよくできているゲームであるということも大きいのだけど、新型ガン型コンも一定レベルにはよく仕上がっている。
さて、筆者がプレイ中も気になっていたのは、このガン型コントローラーの仕組み。
というのは、古くは任天堂の光線銃時代(『ダックハント』など)から、初代『タイムクライシス』のアーケード版&プレイステーション版どちらも、原理としては“ブラウン管の走査線を利用して画面内の照準位置を特定している”という仕組みのはずだったからだ。
液晶テレビがある程度一般的になっていたプレイステーション3時代の“ガンコン3”あたりは、LEDマーカーを設置してその見えかたで照準位置を検出していたはず(WiiのセンサーバーとWiiリモコンの関係性に似たような仕組み)。
しかし、本商品はブラウン管ではない液晶テレビで遊べるし、赤外線LEDのような装置も見当たらない。
いったいどういうふうに動いているのだろう? ブースにいた社員さんを捕まえて訊いてみた。
しかし、本商品はブラウン管ではない液晶テレビで遊べるし、赤外線LEDのような装置も見当たらない。
いったいどういうふうに動いているのだろう? ブースにいた社員さんを捕まえて訊いてみた。
AIのちからってスゲー!
――これ、このガン型コン、どういう仕組みなんです?
達成電器
銃にAIが入っているんですよ。
――ほう(よくわかってない)。
――ほう(よくわかってない)。
達成電器
銃にAIが入っていて、照準位置を検出しているんです。
――ほう?(よくわかってない)
――ほう?(よくわかってない)
達成電器
銃の先端がカメラになっていまして、そこから画像検出をして、銃がいまどこを向いているかをAIがリアルタイムで判断しているんです。ですから液晶画面でも遊べますし、すべてのフラットテレビで問題なく認識してくれるんですよ。
――AIがねぇ……すごい時代だなあ(よくわからないけどひとまず納得した)。
※光学的に検出しているわけではなく、カメラ+AIの画像認識という仕組みのため計算時間がすこし必要になり、従来のガンコンに比べて遅延が発生するということだと思われる。また、ゲーム画面の中身(映像のどこに人が立っていてどこに障害物があるのかなど)を認識するというより、テレビの形状を認識し、壁との余白などによってテレビ内のどこを指しているのか計算しているのではないかと筆者は推測している。――AIがねぇ……すごい時代だなあ(よくわからないけどひとまず納得した)。
達成電器
いやあ、この商品、TGS2024に出展するために、すごく短期間で作ったんですよ。
――短期間というのは具体的にはどのくらいで?
――短期間というのは具体的にはどのくらいで?
達成電器
……ボソボソ……くらいです。
――そんな短期間で!? またまた、ご冗談を。
――そんな短期間で!? またまた、ご冗談を。
達成電器
それが本当なんですよ。
――でもそのくらいでは許諾だって取るのが難しいでしょうし、それに本体もガン型コントローラーも、形のある“モノ”の部分ができあがらないでしょう。金型とか。
――でもそのくらいでは許諾だって取るのが難しいでしょうし、それに本体もガン型コントローラーも、形のある“モノ”の部分ができあがらないでしょう。金型とか。
達成電器
金型はマスプロダクション(大量生産)の際に必要なのですが、これはまだその段階にはなってないので、できたんです。バンダイナムコエンターテインメント様も非常にご協力くださいまして、できました。
――この外箱もデザインとか印刷とか、なかなかたいへんですよ。
――この外箱もデザインとか印刷とか、なかなかたいへんですよ。
達成電器
日時差を利用しながら、イギリスのチームが就寝している間に日本チームが稼働し、チームとしてはほぼ24時間体制で進めていました。自社工場の強みもあるので中国チームの印刷手配のオペレーションも速いんです。
――世界中でがんばってできたんだぁ……。
――世界中でがんばってできたんだぁ……。
達成電器
できたんですよ。
――そもそも達成電器とはどのような会社なのです?
――そもそも達成電器とはどのような会社なのです?
達成電器
基本的にはB2Bの会社なので名前が前面に出ることは少ないかなと思いますが、ゲームの周辺機器やコントローラーなども作る、製造メーカーなんです。じつはその分野での製造シェアは大きいんですよ。工場が中国・深圳にありまして、マーケティングなどはロンドンの拠点が中心に行っています。社員も非常に優秀なエンジニアが数多く在籍しています(えっへん)。
――へええ。この『G'AIM'E タイムクライシス』の価格はいくらくらいになりますか?
――へええ。この『G'AIM'E タイムクライシス』の価格はいくらくらいになりますか?
達成電器
未定ではありますが、試遊いただいた方にお願いしているアンケートでは、「AIガンと本体の“ベーシックパック”で13200円[税込]と、それに加えてフットペダルと特典グッズを付けた“プレミアムパック”18700円[税込]では、どちらのほうがいいですか?」というような質問を入れています。
ちなみに解答の割合としては、日本の方はそれぞれ半々、海外の方はほとんどプレミアムパックとお答えいただいていますね。
――発売時期などは?
ちなみに解答の割合としては、日本の方はそれぞれ半々、海外の方はほとんどプレミアムパックとお答えいただいていますね。
――発売時期などは?
達成電器
変わるかもしれませんが、2025年9月ごろを目指しています。
まとめ
というわけで『G'AIM'E タイムクライシス』を試遊した。楽しかった。
中身はまさに『タイムクライシス』で(厳密にはプレイステーション版をベースに調整を行っておりアーケード版ともプレイステーション版とも異なるものになっているとのことだが)、その楽しさは健在。仕組みが気になっていたガン型コンは、AIが内蔵されているのだという。AIならなんでもかんでもできるというわけでもないのだろうけど、力強く説明する社員さんの強い力によって納得してしまった。
そのAIが入っているという新型ガン型コントローラーは、若干遅延が気になるけど、これから遅延はもっと少なくすることを目指しているそう。とはいえ現状ですでに楽しく遊べるレベルではあるので、製品版でもっとプレイフィールが向上するなら、きっとさらにおもしろくなるだろう。
また、この『タイムクライシス』バージョンがうまくいけば、将来的にはラインアップを増やしたいという意図もあるようだ。もしそれが叶うなら、個人的には『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』シリーズ(セガ)の登場にも期待してみたい。とくに『2』。
中身はまさに『タイムクライシス』で(厳密にはプレイステーション版をベースに調整を行っておりアーケード版ともプレイステーション版とも異なるものになっているとのことだが)、その楽しさは健在。仕組みが気になっていたガン型コンは、AIが内蔵されているのだという。AIならなんでもかんでもできるというわけでもないのだろうけど、力強く説明する社員さんの強い力によって納得してしまった。
そのAIが入っているという新型ガン型コントローラーは、若干遅延が気になるけど、これから遅延はもっと少なくすることを目指しているそう。とはいえ現状ですでに楽しく遊べるレベルではあるので、製品版でもっとプレイフィールが向上するなら、きっとさらにおもしろくなるだろう。
また、この『タイムクライシス』バージョンがうまくいけば、将来的にはラインアップを増やしたいという意図もあるようだ。もしそれが叶うなら、個人的には『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』シリーズ(セガ)の登場にも期待してみたい。とくに『2』。
発売予定情報
- 商品名:『G'AIM'E タイムクライシス』
- メーカー:達成電器
- 発売予定価格:ベーシックパック13200円、プレミアムパック”18700円(すべて[税込])
- 発売予定時期:2025年9月ごろ