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『Phantom Blade Zero』誰でもすぐにカンフー映画の主役に! ボタン連打でかっこいい連撃が決まるアクションゲームは、剣戟とスチームパンクが融合した世界も魅力

『Phantom Blade Zero』誰でもすぐにカンフー映画の主役に! ボタン連打でかっこいい連撃が決まるアクションゲームは、剣戟とスチームパンクが融合した世界も魅力
 プレイステーション5(PS5)、PC(Epic Games/Steam)向けタイトル『Phantom Blade Zero』が2026年10月29日(日本時間11時)より配信された。
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 北京やロサンゼルスに拠点を置くS-GAMEが贈る本作は、カンフーとスチームパンクを融合させた独自の世界観“カンフー・パンク”を掲げるアクションゲーム。発売前からダークな世界観、見惚れてしまうようなアクションなどで注目を集めていた。

 ファミ通.comでは発売に先駆けて製品版をプレイする機会に恵まれたので、本記事ではプレイフィールや魅力についてお届けしていく。

独自の世界観と伝統に基づいて制作されたアクション表現

 筆者が初めて『Phantom Blade Zero』を体験したのは、去年開催された東京ゲームショウ2025(TGS2025)。その際は約1時間のプレイだったものの、武侠映画にダークでパンキッシュなファンタジー要素を組み合わせたような、独自の世界観が強烈に印象に残っている。
 ソウルライク作品を彷彿とさせるビジュアルにも惹かれたが、もっとも感銘を受けたのは、スピード感あふれるカンフーアクションだ。そんな経緯もあって今回レビューのお話をいただいた際、思わずテンションが上がった。1年前のデモ版から、本作はどのような進化を遂げたのだろう。
 
 製品版の手触りを述べる前に、まずは世界観の概要をお伝えしておきたい。舞台となるのは、光と影が織り成す神秘的で奇妙な世界“ファントムワールド”(Phantom World)。

 主人公は、“The Order”(秘密組織)において最高峰の暗殺者として知られる“Soul”(ソウル)だ。彼はある日、組織の長を殺害したという濡れ衣を着せられ、かつての仲間たちから命を狙われる身となる。

 死闘の末に致命傷を負ったソウルは、謎の治療師の奇術によって一命を取り留めた。だが、その代償として彼に残された寿命は、わずか“66日”となってしまう。

 ソウルは死へのタイムリミットが迫るなか、自身を嵌めた黒幕の陰謀を暴き、組織の秘密に迫るべく、孤独な旅へと身を投じることになる。
人間の感情が生み出すエネルギー“殺気”。これを用いて人体改造を行った異形の敵たちが、ソウルの前に立ちはだかる。
 重厚な世界観のもとで綴られる死と隣り合わせの物語は、ゲームを進めることで究極のナラティブな体験をもたらしていく。

 Unreal Engine 5で制作された本作は、ハイスピードなアクションに最適化された美しいグラフィックがウリだ。フレームレートの安定化を優先しているため、処理が重くなる自動ライティング機能などは使用していないという。

 とくに、モーションキャプチャーには何千時間も費やし、俳優や映画監督として有名なドニー・イェン(Donnie Yen)氏がソウルの父役で出演。同氏はクリエイティブコンサルタントとしても本作に協力している。

 随所に感じられるゲーム作りへの真摯な姿勢と、こだわり抜いて到達したハイレベルなクオリティー。本作をプレイすることで、多くの方が洗練されたアクションに伝統美を感じ、感動を覚えることだろう。
壁を登る動作ひとつ取っても非常に滑らかで、つい見入ってしまう。
ソウルと義兄弟である左殤(ズォ・シャン)。彼らがどうやって組織に加わり、登り詰めたのかなど、ふたりの関係とバックボーンがムービーやアニメーションを通して綴られていく。

世界を隅々まで探索してキャラクターを強化

 ここからはゲームシステムについて触れていこう。本作では、通常の敵であっても囲まれれば大ダメージを食らうこともあり、歯ごたえ十分かつ緊張感のあるバトルが楽しめる。

 難度は物語を楽しみたい人向けの“初陣者”、アクションゲーム経験者向けの“破陣者”、高難度の“逆天者”。そして、いずれかの難度のクリアー後には、高難度かつ死亡回数上限が66回と制限の付いた“六十六日”が解放される。

 ステージはオープンワールドほどのスケール感はないものの、あとから探索可能になるエリアや高低差のあるフィールドがあちこちに見受けられ、十分な広さを感じた。目的地の位置と距離が瞬時にわかる心眼システムが用意されているが、サーチ範囲は限定的なため、基本的にはプレイヤーが目視でじっくりと探索していくことになる。
フィールドでは最大生命値を増やす記憶の花、強化素材、読み物といったさまざまなアイテムが手に入る。
水墨画のようなデザインのマップ。メインクエストの目標地点、サイドクエストの場所、未解放の扉などの情報が記されており、再訪の際にも便利。

 各所に配置された鈴は、もっとも重要なオブジェクトだ。ここではセーブやファストトラベルができたり、生命値と薬瓶(回復薬)の所持数が最大まで回復したりする。なお、ソウルライクゲームとは異なり、鈴に触れても敵は復活しないのでご安心を。
鈴に触れたあと“能力修行”の項目を選ぶと、魂塵(通貨)やアイテムを使って主人公を強化することもできる。武器切り換えのクールタイムの短縮、薬瓶・装飾品枠の増加といった、攻略には欠かせない各種スキルを習得可能だ。

 駅亭と呼ばれる集落、地下深くの屋敷、峠から望む遥か遠方の砦と、道中は新たな発見に事欠かない。思わぬ出会いに驚き、サイドクエストに関わる人々の話に耳を傾けつつ、探索を進めていこう。

コンボやジャストガード、ジャスト回避を主体とした緩急のあるバトル

 バトルの基本は、通常攻撃やスタミナにあたる殺気ゲージを消費して放つ“殺気攻撃”を連続でくり出すコンボだ。流れるような高速の連撃が決まるのは、最高に気分がいいもの。

 本作では殺気ゲージを消費しない通常攻撃のみのコンボを基本コンボ、殺気攻撃を含むものを殺気コンボと呼ぶ。基本コンボは敵が体勢を崩しにくく、殺気コンボは敵の殺気を削りやすい(体勢を崩しやすい)という特徴がある。

 殺気ゲージの残量が少ない場合は基本コンボでリソースを管理し、敵のガード中は殺気コンボを叩き込むなどして、ふたつのコンボを使い分けていくのが肝心だ。
 
 コンボ以外では、画面右下の武器アイコンの精純殺気(エネルギー)が溜まると放てるようになる"絶技"も重要な要素。技自体が強力なだけでなく、発動中は敵がひるみやすいため、攻撃を立て直す際にも有効となる。
敵に気付かれないように背後から忍び寄れば、処刑(ステルスキル)も可能。

 防御行動としては、ガードと回避が用意されている。敵の攻撃に合わせてガードすればジャストガードが発生し、対象の殺気を大幅に減少させられる。ガードボタンを長押しすることで自動的に敵の攻撃を受け流せるものの、構え中は殺気を消費するので気を付けたい。

 さらに、青い光を放つ“青攻撃”はジャストガードで弾け、そのまま反撃に転じることもできる。同様に、赤い光の“赤攻撃”はジャスト回避後にカウンター攻撃が可能だ。

バリエーション豊かなメイン・サブ武器を使って強敵を撃破

 登場する武器は、メインのもので30種類以上、サブは25種類と非常に豊富。モーションやコンボが武器ごとに異なり、出血効果付与や生命値回復といった特殊能力が備わっているものもあった。

 魂塵と手に入れた素材で武器を成長させていくと、新たなコンボや技が解放されていくのもおもしろいところだ。武器レベルはいつでもリセットでき、魂塵と素材が戻ってくるシステムのため、プレイスタイルに合った1本を見つけやすかった。
メインの武器種は、扱いやすい片手武器、リーチの長い両手武器、二刀流の双剣に大別される。それぞれコンボや絶技、殺気を削る能力、特殊能力、成長後の技に違いがあり、筆者はどれを使うか迷ってしまったほど。
サブ武器は壁を壊すなどして探索範囲を広げるのに役立つ。戦闘で使用する際にも非常に強力ではあるが、使用回数に制限が設けられている。ここぞという場面で使いたい。

 ちなみに、ソウルの行く手を阻むボスたちは、拳法使いから重い一撃を放つ巨漢、目まぐるしいスピードでこちらを翻弄する相手まで、ユニークなものが多数出現する。どのボスも手ごわいため、勝利するには立ち回りを覚え、攻撃タイミングを計り、使用武器との相性も考慮する必要があった。
形態を変えるボスも存在。もしやられてしまっても、最初の形態を撃破後ならば、2番目の形態から再戦できた。これはかなりうれしい仕様!

 なお、本作ではボスを撃破すると相手の武器を奪える。それゆえに、戦っている間にボスの攻撃パターンを覚えつつ、つぎに手に入るであろう武器をシミュレーションするという、ちょっと変わったボス戦の楽しみかたもできた。

 敵の攻撃時は弾きや回避でしっかり守って反撃のチャンスをうかがい、相手の手が止まったらすかさずコンボで殺気を削っていく。そして、体幹が崩れたら一気にラッシュをかけるといった緩急のある戦闘は、まるでカンフー映画のようだ。

 骨太アクションが好きな方だけでなく、往年の中国映画ファンも、本作を隅々まで探索してカンフー・パンクの世界を堪能してほしい。

担当者プロフィール

  • なんでもゆうこ

    なんでもゆうこ

    これまで数千本ゲームをプレイしてきたライター、編集、ストリーマー。戦技“雷の羊”のみでの『エルデンリング』クリアー、『TES』シリーズ合計5000時間超えなどの記録を持つ。執筆および編集実績は『まいにちいっしょ トロクロおきらくBOOK』、『Apex Legends 初心者ガイド』のほか、雑誌、専門誌、攻略本など多数。JRPGや死にゲー、ハイファンタジー、ハクスラ、洋ゲー各種に詳しく、新作情報には常に目を光らせている。ライティング、クロスレビュー、編集、漫画原案、付録制作など幅広くこなし、複数のメディア出演を経験。ゲーム会社勤務による独自の目線も。口癖は「お仕事ください」。

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