
未知の存在と戦うガンダム

世界観はアニメ監督の神山健治監督、小説家の円城 塔氏の手で構築されており、まったく新しい『ガンダム』ワールドが展開。本作の特徴は、未知の存在である“アポカリプス”との戦いを描いていること。人類どうしの戦いではなく、人類と地球外生命体的な存在との戦いなのもポイントだ。


おそらくファンの中には「人類どうしの戦いこそが『ガンダム』である」と思っている人もいるだろう。気持ちもわかるにはわかる。個人的には「ガンダムらしくない」と言われてこそガンダムだと思っているので、さほど違和感はなかった。そもそもスペースノイドだって宇宙人だろ! みたいな過激派もいるかもしれないが(冗談です)。

試遊でもなんとなく「自分たちがアポカリプスを討伐しなくてはならないんだな」という流れはわかったが、ストーリーについてはほとんど不明。とりあえずガンダムヘリックスに乗って、シリコン生命体・アポカリプスと戦うゲームになっているようだ。

アポカリプスもモンスターのような見た目はしているが、実際ストーリーを追っていけばもっと深い存在なのかもしれないし、何なら兵器の可能性だってある。(あと、DG細胞みたいな存在だったとかね)。太陽系外から飛来した恒星間航行可能物体から分離・増殖した存在とのことだが、どのような物語が展開していくのか、より楽しみになった。

ミッション選択式のゲーム進行

プレイヤーはガンダムのパイロットである主人公・レクスの視点でゲームが進んでいく。ほかにも登場人物が存在するが、試遊ではどのようなキャラクターなのかが若干垣間見える程度だった。





プレイヤーは独立特務艦ステラヴェーンから出撃し、アポカリプスと戦っていく。また、出撃シークエンスもしっかり用意されている。ガンダムに乗り込み、特務艦のマスドライバーのような射出機で惑星に出撃する流れは、思わず気分が高揚した。




また、ハロ型の相棒“ヴィー”というキャラクターも登場。ハロの口調と言えばカタコトなイメージが強いが、本作では流ちょうな言葉を話す。高性能……なのか? しかもいい声(声優は前野智昭さん)。さまざまな部分から、本作ならではの世界設定が見えてきた。

ゲーム的にはミッション選択式になっており、各ミッションに挑んでゲームを進めていくようだ。今回試遊できたのは、おそらく序盤の2ステージ。ひとつが通常の敵(いわゆるザコ)との戦いがメインで最後にボス戦。もうひとつが、大型ボス戦になっていた。

なお、TGS2026試遊版は前者のステージのみで、大型ボス戦については試遊できないとのこと。また、本作は機体のカスタムができるが、試遊版では3種のプリセットから選択して出撃する仕組み。そのため、全体的に試遊版はアクションの手触りを確かめるものとなっていた。

近接メインのハイスピードアクション

素早い動きの弱攻撃ボタン、そして威力の高い強攻撃ボタンを織り交ぜるオーソドックスなバトルアクション。ブーストによるダッシュも可能。ブーストゲージを使って、空中ステップや地上ステップで高速移動しながら戦いをくり広げる。


手に持つ近接攻撃武器によって専用アクションも多数用意されており、さまざまなアクションをくり出せた。

システマチックに作られている部分もあるが、どちらかというととにかくガンガン攻撃を仕掛けられる仕組みになっており、動き続けて敵を殲滅するところにハイスピードアクションらしさを感じていた。いずれも人間的な動きで戦うものの、一部アクションは重々しさやメカメカしい部分も垣間見えるので、メカアクションらしさもそれなりに感じられた。
アクション解説


敵の攻撃を回避やシールド(設置型)で対処しつつ、スピード感のある攻撃で攻め立てるのが基本的なアクション。敵には気絶ゲージみたいなものが存在し、それを最大までためると一時的に動けなくなるので、その隙に大ダメージを狙うような感じ。

敵の部位はかなり細かく分かれていて、戦ったボスは背中の羽のようなものが2本それぞれにダメージがあったほか、両手の部位破壊など多岐にわたる。部位を破壊すると一時的に動けなくなったり、敵のアクションを抑制したりするようなシーンもあった。

いわゆるジャスト回避的なアクションも存在する。こちらはゲージ消費型のスキルを使うものなので、ここぞというときに狙うようなシステムと言える。昨今のアクションゲームはジャストガードやジャスト回避に振り切っていることが多々あるが、本作はとにかく攻めることが楽しいゲームになっていると感じた。

タクティカルスキル、タクティカルムーブ
いわゆるスキル攻撃に値するのが“タクティカルスキル”。クールタイム式で、武器ごとにさまざまな技をくり出せる。製品版ではタクティカルスキルも多数存在し、カスタム可能とのこと。
どんな行動も中断(いわゆるキャンセル)してくり出せるので、通常攻撃に織り交ぜて使用したり、通常攻撃の終わり際にある隙を消すように使うなど、かなり万能な印象だった。


“タクティカルムーブ”はタクティカルスキルのひとつで、無敵状態で高速移動するスキル。こちらも行動をキャンセルして出せるので、超万能回避技といったところ。ジャストタクティカルムーブに成功すると、敵の側面へ即座に移動する“シフト”が発動。そのまま反撃を狙えるシステムだ。

いずれも攻撃や時間経過などでたまる“タクティカルゲージ”を使用して発動する。攻めに使いすぎるとタクティカルムーブが発動できなくなるが、ゲージさえあればどのスキルも連発可能。強いスキルを見つけたら、とにかく連打するだけでもかなり強力だった。
OVER-RISE
攻撃をくり返していくと専用ゲージが溜まっていく。これが最大になると"OVER-RISE"を発動可能だ。OVER-RISE中は、一時的に機体の性能が向上するほか、タクティカルゲージが最大まで回復。ブーストゲージが消費されなくなるので、縦横無尽に動けるようになるうえ敵から攻撃を受けるとシフトが自動発動するという効果も。つまり無敵である。
OVER-RISE中はまさにチャンスタイムといったところで、発動するだけでエースパイロット級の活躍が期待できる。まあゲーム的かつガンダム的に言うと、EXAMシステムとかTRANS-AMとかNT-Dとか、そういうやつ。

また、OVER-RISE中には必殺技の“APユニットバースト”を発動でき、装備によって強力な攻撃をくり出せる。無数のビットでレーザーを照射し、相手を一時的に動けなくさせるものや、広範囲攻撃を仕掛けるものなどが確認できた。
なお、APユニットバーストを使うとOVER-RISEの時間は終わってしまう。そのため、OVER-RISEで攻め立てて、ゲージが消えるギリギリでAPユニットバーストを使う、といった立ち回りが基本になりそうだ。

アポカリプスユニット
シルフィードは本当にサポート的な役割を果たす。そのため高ダメージには期待できないが、とりあえず発動しておくだけでも敵にダメージを与えられるのが強力。

ガーディアンは敵の射撃を防いでくれるほか、突進してきた大型のボスの動きを止めることもできた。単純な遮蔽物としてではなく、近接戦闘でも役立ってくれて頼もしかった。

“アポカリプスユニット”という名前だからこそ、敵であるアポカリプスと関係がありそう。敵由来の技術? それとも、アポカリプスに対抗するためのユニットという意味?
近接武器のタイプ
アサルトソード
いわゆる大剣のようなソードで、いちばん最初に提示される武器ゆえにオーソドックスなものかと思っていたら、手慣れた人ならば使いやすいようなパワータイプの武器。強攻撃をためることができ、相手の隙にためて威力の高い一撃を与えることを得意とする。

武器固有スキル“アンカー”を使うと、敵にアンカーを射出して引っかけたのち飛びかかるので、一気に近づけるのも強み。また、アンカーは引っかけてから横などにも飛ぶことができたので、ユニークな立ち回りもできそうだった。
反面、攻撃時の前進力などがやや欠けるので、しっかり狙わないと攻撃を当てにくい印象だった。アンカーを使って接近戦に持ち込むという点で、ややテクニカルな武器とも言える。

ウィップソード

ウィップ状態がこの武器の真骨頂で、攻撃範囲に優れているため集団戦にもってこい。また、技の数々が多段ヒットするようなものばかりなので、大型ボスとの戦いでも戦いやすかった。
ただモードチェンジ中はブーストゲージを常時消費するようで、ずっとウィップ状態にはできない。ボス戦ではとくに使いどころが難しいので、使い込めばより真価を発揮できそうだった。

ソードランス

武器固有スキル“ビームファランクス”は、ビーム弾を敵に発射する遠距離アクション。攻撃などで固有ゲージがたまり、蓄積するほど弾数アップ。最大5つまでためることができ、5発同時発射が可能。
ただ、かなり地味なアクションで、せっかくゲージをためたわりにサポートのような弾を撃つだけだったので、無理して使うこともないのかなといった具合。何かもっと効果の高い使い道があるのだろうか。

物語やカスタムなども気になる!

設定・見た目なども含めて、従来の『ガンダム』シリーズとは異なる作品になっているのはあえて狙っている部分だろう。そこは本作ならではの挑戦だと思うので、いちファンとしてもどうなるのかワクワクしている。

なお、敵からくらうダメージはそこそこ大きいものの、回復アイテムのリペアキットを複数所持しており、戦闘中に回復しながら戦うゲームになっている。フィールド探索で、リペアキットを発見することもあった。ちなみにシステム的にいわゆる“死にゲー”みたいな作りになっているが、そういうタイプの難度ではなかった。

やはり気になるのはカスタム部分で、今回はプリセットだったのでそこの幅があまりわからなかったが、どれくらいカスタマイズできるのかは気になるところ。歴代ガンダムの姿にできるボーナスコンテンツなどもあるようだが、あくまでオマケであって、本作オリジナルのモビルスーツたちに期待したいところ。



個人的にもうひとつ気になるのは、主人公機は“ガンダムヘリックス”とわかっているものの、となればカスタムしたら自分の機体は何になってしまうのかなと。自分だけのオリジナルモビルスーツで戦う『ガンダムブレイカー』みたいなことだと思うのだが、この世界におけるガンダムの軸とは何なのかと考えてしまった。中身のフレームがガンダムとか、OSがガンダムなのだろうか。うーむ、ガンダム哲学。


















