食べることが大好きな筆者(=ライターのジャイアント黒田)は、ヨッシーと聞くと、すぐに何でも食べられる能力を思い出す。

ヨッシーの食べるは非常に強力な攻撃手段だし、作品によっては食べたものに応じてファイアボールやホネなどを吐けるのもおもしろい。どんな敵でも丸飲みする姿も印象的だが、ときどき疑問に感じていた。果たしてどんな味がするのかな……と。
そんな筆者の長年の疑問に答えてくれる、まさに夢のようなタイトルが、2026年5月21日に任天堂から発売された。ヨッシーの多彩なアクションを駆使して生き物の特徴を発見し、“フカシギ”の図鑑を作り上げるのが目的のNintendo Switch 2用ソフト『ヨッシーとフカシギの図鑑』だ。

空から降ってきたしゃべる図鑑“フカシギ”。ヨッシーはフカシギに依頼されて、図鑑の中に生息する生き物を調査し、その特徴を発見・記録していく。
多種多彩な生き物たちの特徴や生態を見つけて図鑑に記録する。プレイしてすぐに、この作品のコンセプトとヨッシーは相性がバッチリだなと感じた。今回はその理由を紹介したいと思う。なお、ネタバレには十分に配慮しているが、新鮮な気持ちでプレイしたい方は注意してほしい。
最初に調査する森で見つけた生き物たちの気になるお味は……
図鑑の中の世界には、調査する生き物を選ぶと行くことが可能。最初は花のような生き物しか選べないが、調査が進むと別の生き物を調べられるようになる。また、最初の図鑑は空白のページが多くてちょっとさみしいものの、生き物の特徴や生態が明らかにつれてページが発見した情報で埋まり、どんどん賑やかになっていく。

図鑑の中に広がる森は、ヨッシーが最初に調査を行うエリア。この場所では、5種類のふかしぎな生き物たちが暮らしている。
鮮やかでかわいい“パンジーさん”

花のような見た目をしたかわいい生き物で、楽しそうにスキップしている。花びらが異なる色をした個体もおり、色によって咲かせる花の色が変わるようだ。
実を集めたような巣を作る“ブドウバチ”

つねに集団行動をしており、ブドウのように巣を作る生き物。速く飛ぶのが得意なうえ、不用意に近づくととがった体で刺してくるので要注意。
ふわふわした“わたげさん”

ふわふわした体をしており、風に乗ってどんどん遠くに飛んでいく生き物。飛んでいった場所で根付いて仲間を増やしていき、栄養のある草むらでは大きく成長することも。
グワグワと鳴く“グワグワドリ”

その名の通り、踏むとグワグワと鳴く鳥。強く踏むと高く跳ね上がるので、ジャンプ台として利用することも可能。
あわを出す“あわあわカエル”

口からあわを出す生き物。あわの中には入ることができ、入ったものを浮かせてしまうので、割れて消えるまで空中散歩が楽しめる。
森で発見したこれら5種類の生き物のうち、ヨッシーが食べられたのはパンジーさん、ブドウバチ、あわあわカエルの3種類。気になる味の感想はというと……。
- パンジーさん:ちょっとあまい。
- ブドウバチ:あまいミツの味。
- あわあわカエル:苦くておいしくない。
パンジーさんとブドウバチが甘そうなのはイメージ通りだったが、あわあわカエルはいい意味で驚いた。これまでいろいろなものを食べてきたヨッシーは、きっと食通に違いない。イヤな顔をしているのを見た覚えもなかったが、本作ではあわあわカエルを食べたとき、いまにも「苦っ!」と叫びそうな顔を見せてくれるのだ。

散りばめられた数々の発見と驚きの虜に
そんなに苦くておいしくないのなら、試しにちょっと舐めてみたいかも……と、興味を惹かれたのである。筆者は味をきっかけに生き物たちに感心を持ったが、調査を進めるうちに、新しい発見がつぎつぎと見つかる作りになっているのも好印象。
たとえばあわあわカエルは、ヨッシーの背中に乗せるとあわを連続で出してくれるようになる。この特徴を利用すれば、あわが割れる前に別のあわに移動して、空高く移動することが可能。フィールドの高い場所で新たな発見があるといった具合だ。


食べるや背中に乗せるのほかに、踏む、投げるといったヨッシーのアクションを生き物に行うことで、新たな発見があるのもおもしろい。つぎはどんなことをしてみようかなと探究心が刺激され、生き物を観察するうちに自然と好きになった。
試すと比較的にすぐに見つかる発見のほかに、プレイヤーの発想力が試される特徴や生態がたくさん用意されているのも調査しがいがある。再びあわあわカエルの発見を紹介しよう。この生き物にリンゴを与えると、体の色が変わって大きなあわを出すことが判明したのだ。


生き物がリンゴを食べることは、パンジーさんで偶然見つけて知っていた。あわあわカエルが登場するフィールドにもリンゴがあったので、「この生き物も食べるのでは?」と与えてみたところ予想が的中したのだが、まさかあわが大きくなるとは……。図鑑を見てもあわが大きくなった理由は明かされていないので、リンゴがあわあわカエルにどのような影響を与えたのか、想像する余地があるのもおもしろい。

生き物を背負うことで探索の幅が広がる
ほかのゲームで使えるヨッシーのアクションは、本作でも健在。生き物を食べたり、タマゴを投げたりできるほか、 おなじみの“ふんばりジャンプ”も使用可能。さらに、しっぽを振って近くにいる生き物を背中に乗せたり、ヒップドロップをくり出すことも! これらのアクションは、生き物の特徴や生態を見つけるのに役立った。

生き物やタマゴを食べたヨッシーはタマゴを生む。このタマゴは投げることができ、空中のハテナ雲にぶつけて仕掛け作動させたり、コインやフラワーを入手したりできる。また、生き物にタマゴをぶつけると気絶するなど、特徴が明らかになることも。

ヨッシーはジャンプした後、ボタンを押しっぱなしにすると、空中で足をバタバタさせて少しだけ高く飛ぶことができる。これがヨッシーの“ふんばりジャンプ”だ。

さらに本作では生き物を背負うことで、その生き物のアクションを活かした調査が楽しめるのもミソ。先ほどあわあわカエルの発見を紹介したが、ほかにも下記のようなユニークなアクションを使って探索できる。
“ふうせんうお”と海中探検

ふうせんうおが空気を噴出して水中をスイスイ進める。
“いたつむり”に乗ってサーフィン

板のような体をしたいたつむりは、サーフボード代わりになる。
“カイトくん”と空中散歩

風に乗って空を飛ぶカイトくんは、ハンググライダーとして使える。
ヨッシーで水中や水上をスイスイ進めたり、大空を飛べたりできるのは気分爽快。さらに、巨大なイノシシのような生き物“ドリシシ”の背に乗って、障害物を破壊しながら走り回ることができるなど、アクションゲームとしても堪能できた。

ひとりプレイながらも、家族で遊ぶのもピッタリ
すべての特徴や生態を自分の手で発見したいところだが、そろそろ新しい生き物の調査にも向かいたい……。そんなときに便利だったのがヒント機能。ヒントの開示に必要なコインは、調査を進めていくうちに自然と集まるので、利用しやすいのもうれしい。ヒント機能を使えば、図鑑を完成させやすいのはユーザーフレンドリーだと感じた。

コインを使ってまだ見つけていない発見を予想したり、特徴を明らかにするためのヒントを表示したりできる。
また、調査を進めると調査ツールも利用できるようになる。調査ツールは、収集アイテムのフラワーを使って考案(解放)でき、その名の通り調査に役立つツールをプレイヤーが画面上に自由に配置できる要素。特定のアイテムの位置を教えてくれるレーダーやヨッシーのいる高度がわかる標高計、ヨッシーの進んでいる方向の速さがわかるスピードメーターなどがあり、これらの機能を使うことで新たな発見がしやすくなるというわけだ。


考案した調査ツールはサイズが決まっており、画面の空いている場所に配置できる。自分だけのUI(ユーザーインターフェース)を作成可能。

調査ツールを使えば、生き物たちの生態はもちろん、エリアに隠されたフラワーも発見しやすくなる。
本作は大人でも十分に楽しめると感じたが、「なぜ?」や「どうして?」が原動力となる知的好奇心の強い子どもにもピッタリだろう。本作に登場するヨッシーは、生き物に攻撃されてもダメージを受けないうえ、穴に落ちてもすぐに復帰できるところも、小さな子どもにオススメしやすい理由だ。
アクションゲームが苦手な方でも調査に集中できるので、家族でも楽しみやすいし、ひとりでは発見できなかった特徴もみんなで探せば見つかるはず。筆者も家族で遊ぶのが楽しみだ。

調査を行うヨッシーはメインメニューで変更できる。能力に違いはないので、好きな色のヨッシーでプレイできる楽しみも。