もともとボードゲームとして登場した4人対戦のデッキ構築型カードゲームで、本作は2022年にリニューアルされた『ハートオブクラウン 2nd Edition』に新要素を追加したタイトルです。オンライン対戦はSteamとNintendo Switchのクロスプレイに対応しています。
本記事では、そんな本作を初プレイさせていただいた筆者がルールや魅力について紹介させていただきます! このゲーム、めっちゃ楽しいぞ……。
国を動かすため、俺たちががんばります
即位のために資金を集めたり、領地を広げたり、有権者を味方につけたり……。この根回しから戴冠式を経て皇帝になるまでの過程を楽しむゲームとなっています。
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さっそく、ゲームの流れを簡単に解説していきましょう。ざっくりまとめるとこんな感じ。
- 資金を集めてさまざまなカードを収集
- 自分の好きなプリンセスを擁立
- 継承点を20点獲得して戴冠式を迎え、即位できれば勝利
プレイヤーたちは自分のターンになると、まず山札から引いたカードをプレイしてコインを集めます。
たとえば、領地カードをプレイすると記載された分のコインがもらえます。さながら徴税といった感じでしょうか。ぐへへ、国民たちからたっぷり搾り取ってやるぜ。
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マーケットには、よりたくさんのコインがもらえる領地カードや、さまざまな効果を持った行動カードが配置され、購入したカードは手札に来た際に使用できます。自分のデッキに組み込まれるわけですね。
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行動カードの能力は証人と取引してコインを得たり、舞踏会を開いてカードの値段を安くしたりなど多種多様。
中には他プレイヤーを攻撃して手札を捨てさせたり、魔女の力で呪い(邪魔な手札)をばらまくといったものも。いろいろな策略ができるのが楽しいです。
マーケットのカードは固定で置かれるもの、共通の山札からランダムに場に配られるものの、ふた通りがあります。とくに後者は早い者勝ち、即決即断が重要です。
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- 行動カードや領地カードなどをプレイしてコインを稼ぐ
- 集めたコインでマーケットに出ているカードを買う(購入後はいったん捨て札へ)
- 使ったカードと手札をすべて捨て札にし、山札から手札を5枚引く
山札がなくなると捨て札をシャッフルして、新たな山札になります。ここでようやく購入したカードが使えるようになるわけですね。
自分の好きなプリンセスを擁立!
プリンセスは全部で7人。それぞれ個性的で強力な能力を持っており、擁立することで使用できるようになります。
ただし、擁立できるプリンセスは1プレイヤーごとにひとりだけ。一度擁立されたプリンセスをほかのプレイヤーは選択できません。アプローチが早い者勝ちです。
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またプリンセス擁立時には“直轄地”が得られ、擁立に使用した領地カードが3枚までセットされます。活動の拠点となる大事な土地となるわけですね。
どんな恩恵があるのかというと、ここに置かれたカードのコスト以下の行動カードをキープできるようになるのです。
小難しい書きかたになってしまいましたが「強いカードが来たけど、今回の手札じゃあまり役に立たない……」という場面で便利です。通常では使わなかったカードは捨て札へ送られてしまうので。
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さらに注目しておきたいルールが、全員が最初から持つ領地カード・農村をセットすると、勝利に必要な継承点がマイナスされてしまう点。
治めている土地がのどかな農村だけとなると、高い地位の者からは変な目で見られるわけですね。個人的にはそんな国民に寄り添うお姫様も好きなのですが、権力者ともなるとそうはいかない。
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権力者から指示を得て皇帝を目指そう
ただし、継承権カードを使用するターンは買い物ができません。カードを集めるのか、継承点を得るのか。どちらを取るかは状況次第でしょう。
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ちなみに、最初から農村といっしょにデッキに入っている“見習い侍女”も継承権カードですが、使用すると継承点が-2されます。いわゆるお邪魔カードですね。
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なお、戴冠式中に20点以上に到達したプレイヤーがいた場合はサバイバルが開始。先に30点まで獲得したプレイヤーが勝利となります。
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ここまでざっくりルールをまとめてみました。一見すると複雑そうですが、実際のところプレイするとそこまで難しくはないです。筆者も知識ゼロで始めましたが、基本ルールだけであれば遊んでいれば入ってくるレベルでした。
また、おおよその流れを理解してから、勝つための立ち回りやカードのコンボを知るまでの“過程”が、個人的にはめちゃくちゃ楽しかったですね。
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「行動カードを使用するたびにコイン+1だぁ!? ほかの行動カードも買いまくってスーパーコンボだ!」
「捨て札をこのカードで拾って、このターンに継承権できれば勝ちじゃね?」
と、取れる選択肢が自分の中で増えていくのがうれしくてワクワクして。“あと1戦”を何回くり返したことか……。
またマーケットに配置されるランダムカードが1ゲームごとに異なる(ルールによって固定もできます)ので、戦略の幅が無限に広がるのがグッド。毎回違う景色が見られます。
個性豊かなプリンセスたち
第一皇女 ルルナサイカ(声:名塚佳織)
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温厚で人当たりもいい前皇帝の第一子。第一皇位継承権者としての自覚はないけれど、持ち前の性格により人望が厚いタイプとのこと。
擁立時に継承点を+6するという、シンプルかつ強力な効果を持っています。カードゲームでは「効果テキストが短いほど強い」なんて説もありますが、その筆頭とも言える能力です。
第二皇女 ラオリリ(声:春瀬なつみ)
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前皇帝の第二子でルルナサイカの妹。まだ幼いものの母親が帝国高位貴族の出身のため、多くの有力貴族が子女をラオリリ付きの侍女として皇宮に送り込んでいるそう。
そんな設定が反映されているのか、効果は擁立時に“宮廷侍女”を5枚まで獲得できるというもの。宮廷侍女は継承点+2を持つカードです。
南海の市姫 クラムクラム(声:春咲暖)
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最大の力を持った商家の出身で、前皇帝の義理のはとこにあたる少女。敏腕商人としてお金を稼ぐことに心血を注いで生きているとか。
そんな彼女のお金を稼ぐスキルが能力に反映されており、カードの購入コストをすべて-1する効果を持っています。序盤から擁立するほど強力ですね。
大方博雅の姫 ベルガモット(声:中村温姫)
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帝国の公爵家のひとつであるフリスベルグ家の出身。錬金術に秀でた才女で、性格もクールで非常に聡明です。
彼女の能力は手札からカードを1枚捨てることで、捨て札の行動カードを手札に加えられるというもの。行動カードを主軸とするデッキでは猛威を振るいます。
姫将軍 フラマリア(声:吉田聖子)
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前皇帝とともに軍を率いて戦場へ出たこともある女傑。そのため、軍の関係者から圧倒的な指示を得ています。
その能力は、擁立時にマーケットからコスト5以下のカードを2枚まで獲得し、山札の上に好きな順番でおけるというもの。兵士らしく、次に使用する弾丸(カード)を装填する感じがグッドですね……。
双子の姫 レイン&シオン(声:川村玲奈、小鹿なお)
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帝国領内で例外的に高い自治を認められている、エルシア公国の領主。星占いの結果として、継承権レースに参加する事を決めたとか……。
擁立時にあるフィールドのカードの総数によって、追加のターンを得られるという強力な能力を持っています。最大3回まで追加ターンを使用できます。
極東の算法姫 オウカ(声:藤本彩花)
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極東辺境領主・マイセン二世の娘。後継者候補として父のバックアップを受けるが、本人は後継者レースにあまり関心がなく、美術品蒐集に明け暮れているそう。
カードを2枚選んでゲームから追放し、その合計コスト-1に等しいコストのカードを山札の上に置く効果を持っています。簡単に言うと“2枚のカードをあわせてさらに強力なカードにする”トリッキーな能力です。
各プリンセスは擁立すると、各行動時にボイスを聞けるようになります。たくさんコインを獲得できるとほめてくれるのがうれしい。
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ルルナサイカの王道で明るいテーマもいいですし、レイン&シオンはテクノポップな雰囲気で楽しげ。
中でも筆者が好きなのがフラマリアのBGM。軍歌のような勇ましいリズムとエモーショナルなメロディが本当にかっこいい……。
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ひとりでもマルチでもしっかり楽しめます
マルチプレイはいわずもがな、全国のプレイヤーと対戦できるもの。そしてソロプレイでは決められたデッキでCPUと対戦したり、ストーリーを追う“ScenarioMode”や、特殊なルールで自分の限界に挑む”NobleMode”などが用意されています。
「ゲームはおもしろそうだけど、対人戦は怖い……」なんて人、じつはけっこういると思います(何を隠そう筆者もそのタイプなので)。そんな人でもしっかり楽しめる作りになっているので、安心してほしいです。
基本はCPU戦でルールを覚えつつ遊んで、気が向いたときにマルチプレイに挑戦してみる、なんて割合でもぜんぜんOK。
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いよいよ正式版として発売された『HEART of CROWN - ハートオブクラウン -』、気になる人はぜひチェックしてみてください。今後のアップデートにも期待です!
『HEART of CROWN - ハートオブクラウン -』製品概要
- 発売日:2025年12月18日発売
- 対応プラットフォーム:Nintendo Switch、PC
- ジャンル:カードゲーム
- 発売元:PLAYISM
- 開発元:illuCalab、FLIPFLOPs
- 価格:パッケージ版 5500円[税込]、ダウンロード版 3500円[税込]
- 対象年齢:CERO 15歳以上対象
- 備考:ダウンロード版はローンチセールで発売日より14日間10%OFFで提供



















