発表当時は賛否両論に
『ゼルダの伝説 風のタクト』は、任天堂から発売されたアクションアドベンチャーゲーム。現在も世界的に支持される『ゼルダの伝説』シリーズの8作目にあたる作品で、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』及び『ムジュラの仮面』に続いて登場した据え置き機での“3Dゼルダ”3作目となる。
いわゆる“猫目リンク(トゥーンリンク)”が初登場し、当時大きな話題となった。2025年6月5日からNintendo Switch2向けのNintendo Switch Online+追加パックの新特典として配信されているので、今年遊んだばかりという人も多いのではないだろうか。
予約特典として、なんと『ゼルダの伝説 時のオカリナ GC』がもらえるという太っ腹プレゼントがあったことも思い出深い。
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本作はニンテンドウ64で不動の評価を得た『時のオカリナ』と強い繋がりを感じさせるストーリーにも惹かれるところがあった。明るいビジュアルとは裏腹に、物語の背景は非常にシリアス。『時のオカリナ』の“時の勇者”が去った後の悲劇が明らかになる。
プレイヤーは“時の勇者”伝説が伝わる島で育った少年リンクに成り代わり、巨大な怪鳥に拐われてしまった妹アリルを救うために大海原へと漕ぎ出していく。
インパクトがあったのは、やはり前作から大きく変化を遂げたビジュアルになるだろう。筆者も含め当時のファンたちの多くはリアル路線の新作を期待していたのだが、突如発表されたのはアニメ調(トゥーンレンダリング)のリンクだったので、世界中が騒然としたと思う。当然、当時の日本では賛否両論の嵐が吹き荒れた。
しかし、発売されると評価は一変。徐々にだったと思うが、「まるでセル画のアニメを動かすような感覚」といった具合にファンたちにも認められていったんじゃなかったかな。いま見ても古さを感じない本作のグラフィックは結果的に正解だっただろう。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のグラフィックにもつながっいくしね。
猫目リンクの豊な表情変化も見どころのひとつ。目が大きいため、表情がわかりやすいというのもよかったが、視線で謎解きのヒントや敵の居場所を教えてくれるというところも発明だったんじゃないかな。
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冒険の舞台は大海原。パートナーであるしゃべる船“赤獅子の王”に乗り込み、広大な海を進んでいく。ゲームタイトルにもある“風のタクト(指揮棒)”振って風を操り、風向きを変えて航海していくのがおもしろかった。海上に舞う波しぶきや風になびく草など、風を感じさせるような表現が豊富だったように思う。
風のタクトは操船のほか、“疾風の唄”でファストトラベル、“昼夜の唄”で昼夜を逆転、“操りの唄”で特定の人は物を操るなど、さまざまな用途に使えたのが楽しいポイント。
ゲームキューブのCスティックを使い、実際に指揮をするような感覚で操作するところもユニークだった。演奏は『ゼルダ』シリーズ恒例みたいなところがあるが、本作では唄を教えてもらうときなどのセッションシーンがイカしていた気がする。
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なお、猫目リンクは、2007年発売の『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』や2009年発売の『ゼルダの伝説 大地の汽笛』などの直接的な続編にも登場。また、“トゥーンリンク”として『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにも参戦している。
いま本作で遊びたいのであれば、前述のNintendo Switch 2向けのNintendo Switch Online+追加パックに加入して特典で遊ぶのが手っ取り早くておすすめだ。
『ゼルダの伝説』シリーズの最新作としては2024年9月26日発売の『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』がある。また、2025年11月6日に発売されたばかりの『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』からの派生作品『ゼルダ無双 封印戦記』もある。















