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『ドラゴンボール Sparking! ZERO』「ギャリック砲にはかめはめ波で返す」『ドラゴンボール』の流儀を貫くことを大事にした開発の舞台裏【PSパートナーアワード2025】

byNiSHi

『ドラゴンボール Sparking! ZERO』「ギャリック砲にはかめはめ波で返す」『ドラゴンボール』の流儀を貫くことを大事にした開発の舞台裏【PSパートナーアワード2025】
 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は2025年12月3日(水)、“PlayStation Partner Awards 2025 Japan Asia”の表彰式を開催。

 会場では、日本・アジア地域で開発されたタイトルにおいて、特出した全世界売上を達成した作品に贈られる“GRAND AWARD(グランドアワード)”を受賞した『
ドラゴンボール Sparking! ZERO』の古谷純プロデューサー&飯島雄也マーケティングリードへの囲み取材が行われたので、その模様をお届けする。
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『ドラゴンボール』愛を表現できる場を目指した開発のキーワードは“プロレス”

――まずは、“GRAND AWARD”の受賞について、ひと言お願いします。

古谷 
この度は、このような栄えある賞をいただき、本当にありがとうございます。今回の受賞は、シリーズや本作を愛してくださっているお客様のおかげです。発売前から盛り上げてくださり、発売後も100万人以上の方々が毎月遊んでくださっている状況です。本当に多くの方々に支えていただいております。この場を借りて感謝を申し上げられればと思っております。
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古谷純プロデューサー。
飯島 
先ほど古谷からありましたように、たくさんのファンの皆様に支えていただいております。皆様のご期待に沿えるよう、引き続きがんばっていく所存でございます。
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飯島雄也マーケティングリード
――前作から17年ぶりの新作となりましたが、その開発経緯をお聞かせください。やはり、ファンの声が大きかったのでしょうか?

古谷 
はい、ファンの皆様のお声による後押しがとても大きかったと思います。弊社としましては、前作『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR』で『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズの完成形を迎えていたと思っております。

 ただ、その後にさまざまな
『ドラゴンボール』タイトルも登場しましたし、昨今では進化したプラットフォームやゲーム開発の技術の向上など、さまざまな変化がありました。そのため、いまだからこそ新しい感動をお客様にお届けできるだろうと考えたところが、本作の開発の経緯となります。

――2024年10月の発売以降、好調さを長くキープされていますが、この人気の高さをどのように分析されていますか? 何がここまでプレイヤーを魅了していると捉えていらっしゃいますか?

古谷 
大前提として、『ドラゴンボール』という作品自体が非常に魅力的であり続けていること、ファンの皆様が愛情を持って作品に接しておられるところが要因として挙げられると思います。

 本作としましては、超戦士になりきるという点をコンセプトとして掲げております。競技性の高い、シビアな対戦というよりは、気持ちよく超戦士のバトルを体験できるようなシステムを作り、『ドラゴンボール』のごっこ遊びができるような作品を目指して、全力を尽くしてまいりました。

 『ドラゴンボール』ファンの皆様に納得いただけるような、『ドラゴンボール』らしいアクションをお届けできたことが、今日まで愛していただけていることに繋がっているのかなと思います。

――全世界のゲーマー、『ドラゴンボール』ファンの心を掴んでいますが、開発者視点で、それはなぜだと感じていますか?

古谷 
我々は、『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズの遊ばれかたをいろいろな方からお話を伺ったり、遊んでいる様子を拝見したりしながら研究しました。その中で、本シリーズでは『ドラゴンボール』らしいバトルをいかに楽しむか、というレベルまで到達していたと思っております。

 たとえば、ベジータの有名な技としてギャリック砲があります。この技は遠距離攻撃ですので、ふつうの対戦ゲームでしたら回避して裏を取って攻撃する、という戦いかたを行うと思います。ですが、プレイヤーの皆さんはそうではなくて、「ギャリック砲を撃たれたなら、こちらはかめはめ波で返すべきだろう」というように、『ドラゴンボール』としての流儀をゲームの中で楽しんでいらっしゃいます。本作でもそういった『ドラゴンボール』らしさを追求できるような対戦ゲームとして、前作から進化させていこうという点が根底にありました。

 そのため、前作までの基本的なバトルシステムは変えず、『ドラゴンボール』らしい新しいアクションを加え、正当進化させることを念頭に置いて開発を進めました。そうした点が、非常にご好評いただいているのではないかと感じています。

飯島 
古谷から、「ギャリック砲には、かめはめ波で返す」というお話がありましたが、マーケティングにおいても、キーワードとして“プロレス”という用語を用いながら目指すべき方向性を共有しておりました。それらを含め、ファンの皆様を中心に受け入れていただけた結果なのかなと感じております。
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――世界中で高い評価を得ている本作ですが、『ドラゴンボール』のお祭りゲームとしての楽しさと、対戦アクションゲームとしての楽しさをどのように両立させたのでしょうか。バランス調整の難しさやこだわりのポイントがあれば教えてください。

古谷 
本作は先ほど申し上げました通り、『ドラゴンボール』らしいバトルを追求することを念頭に置いておりました。そのため、原作で活躍した非常に強いキャラクターは、本作でも活躍にふさわしい体験ができるようにしています。逆に、苦戦を強いられていたキャラクターはゲームの中でも同様な戦闘力で表現しており、キャラクターとしての強弱をハッキリとつけるように作っております。

 そのふたりが戦うとなると、当然大きな差を感じることになり、対戦ゲームとした成り立たなくなりますので、チーム制やコスト制を導入して、全体としてバランスを取っていく形にしています。

――本作は180人を超えるキャラクターの参戦が発表されています。これだけの数のキャラクターが持つ個性の再現と、対戦ゲームとしてのバランス調整を両立するために、どのような開発アプローチを取られましたか?

古谷 
やはり、強いキャラクターは性能も強く感じられるように、明確に設計することを大事にしています。その中で、コストの数字の差によって攻撃力、防御力に補正をしっかりとかけることで、全体としてバランスが取れる形にしています。

――17年ぶりの完全新作ということで、開発スタッフにもそれなりの入れ替わりがあったのではないかと想像できます。変わらずシリーズが愛されるために、何か意識して受け継いでいったことはあるのでしょうか?

古谷 
シリーズとして引き継がねばならない点、残さなければならないものをはっきりさせることは大事にしておりました。ですので、過去作の遊ばれかたは非常に研究しましたし、基本的なバトルシステムは変えずに、プラスの要素を加えてながら開発していきました。

 とくに、操作感の部分については、かなり慎重に開発しました。17年前に遊んでいた方々が本作に触れたときに、「自分の遊んでいた『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズではない」と感じてしまったら元も子もありませんので、当時の操作感は非常に重要視しました。

 そのため、たとえばクラシック操作のように、当時のボタン配置とほとんど同じ形で操作できるシステムをご用意したり、同じような操作でコンボを繋げられるようにしました。我々が考える正当進化を表現し、シリーズのファンの方々にスムーズに遊んでいただけるような形で取り組みました。

――世代によって、知っているキャラクターが大きく異なるIPだと思います。ゲームとしてのターゲティングやアプローチで工夫、苦労した点があれば教えてください。

古谷 
本作は、かなり幅広い年齢層の方々に遊んでいただいている状況だと認識しています。皆様、『ドラゴンボール』に触れたタイミングは異なると思いますが、それに対して、我々が一本筋を通して展開させていただきたいと思ったのは、『ドラゴンボール』愛をこの場で再現、実現できるということです。かつ、シリーズとして大事にしている点を丁寧に引き継ぐことを大事に制作してまいりました。

 そして、シリーズ作品ということも踏まえ、お客様にもそういった理解を我々から与えていきたいということもあり、このプロジェクトを初めて一般に公開させていただいたときには、前作の映像から始まるプロモーション映像を作り、それにより当時の思い出を呼び覚ましていただいで、本作で新しい要素とともにもう一度体験できることをメッセージとして伝えさせていただきました。

飯島 
本作で初めて『ドラゴンボール』のゲームに触れた、『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズに触れた方がたくさんいらっしゃいます。それは、ファンの皆様の熱量を持ってシリーズ、そして本作の魅力を伝えてくださっているおかげです。そんな皆様に改めて感謝の言葉を伝えさせていただきたいです。本当にありがとうございます。

古谷 
本作では、新規のお客様が大勢いらっしゃるという状況でしたので、ボタンを連打するだけで『ドラゴンボール』らしいアクションが多彩に行える、小学校低学年の方でもプレイできるようなアシスト機能を充実させております。幅広い方々に遊んでいただけるアプローチを行っておりますので、『ドラゴンボール』が好きな方にはぜひお手に取っていただけたらうれしいです。
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