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『unVEIL the world』まるで“プレイするマンガ”。ページをめくるように進む物語と、カード合体バトルが気持ちいい

by世界のザキヤマ

『unVEIL the world』まるで“プレイするマンガ”。ページをめくるように進む物語と、カード合体バトルが気持ちいい
 “マンガみたいなRPG”じゃなくて、“マンガを読むようなRPG”だ、これ!

 集英社ゲームズとNetEase Gamesがタッグを組んで贈るスマホ向け新作RPG『
unVEIL the world』(アンヴェイル ザ ワールド)(iOS / Android)が、TGS2025(東京ゲームショウ2025)に試遊出展された。これをプレイした際に、素直に口を突いたのがこの言葉だった。

 本作は主人公ラジとヒロインのユタが、塔の頂上にある楽園を目指す物語が描かれる。キャラクターデザインは『
約束のネバーランド』の出水ぽすか氏によるもの。女の子は率直に言って、かわいい。
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ヒロインのユタ。透明感と儚げが同居したかわいさが魅力。
 だが本作の注目ポイントは、そのビジュアルを「いかにマンガ的に、スマホで気持ちよく体験させるか」に注力していることにあると思う。本稿ではその点にも注目しつつ試遊でわかった情報をお伝えしていく。

とことんマンガ表現にこだわった演出

 本作はスマホの縦画面に最適化されていて、物語はマンガのコマを読み進めるように展開していく。片手で操作しやすく、縦読みマンガを読む感覚に近いものがある。電車やバスなど通勤通学途中でもプレイしやすそうだ。
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マンガのコマ割りや擬音が強く意識された演出。
 この時点で手触りのよさを感じられたが、ハっとさせられたのは主人公ラジのトラウマが怒濤のように押し寄せるシーンだ。
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立て続けにフラッシュバックする数々のディスり。
 その前に本作のストーリー、世界観についてふれておく。この世界には、とある砂漠の中心に巨大な塔があり、その頂きには伝説の楽園“エデン"があるという。しかし塔の中にはさまざまな危険が待ち受けているため、塔に挑むには特別な資格が必要となる。

 その資格こそ、“ライズギア”と呼ばれる特殊なツールを使いこなせること。これは召喚獣のような“精霊”を呼び出して戦力として使役するデバイスだ。
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 ただしラジはライズギアを使える才能がないにも関わらず「俺はエデンを目指すんだ!」と大口を叩いていたので、周りから白い目で見られていた。

 先のシーンはそんな心ない人々からの嘲笑だが、ラジはその過去を文字通り「斬り捨てる」。具体的には「スワイプ操作で吹き出しをぶった斬っていく」のだ。

 「夢を見ている少年がバカにされている」のは気分がよろしくないので、プレイヤーとしてもこのシーンは「おー! やったれやったれ!」とスカっとした。何よりもスワイプ動作との相性もバツグンによい演出である。
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トラウマを粉砕してから覚醒! 並び立つのは呼び出した精霊。
 こうしてラジはライズギアを使えるようになるのだが、じつはそこに至るまでの導入もけっこうツボを押さえている。

 ライズギアが使えない=いわゆる無能力者と解釈してもらって問題ないのだが、それでもラジはがんばってエデンを目指そうとするだけあり、戦闘力は一般人より間違いなく高いだろう。

 しかしそこでラジが選んだメインウェポンは、なんと投石。刃物とか鈍器じゃないのかそこは。いや、たしかにダメージソースにはなるけれど、チョイスが渋すぎやしないか。
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 さらに、必殺技的なものはステゴロ。拳を固めてただ思いっきりぶん殴る。ここまで戦えるのに、周りからバカにされてきたのが不思議なレベルだ。フィジカル強すぎでしょ。
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渾身のパンチで敵が爆発。原理は不明だけどカッコいいから細かいことはどうでもよい。
 何にせよ“持たざる者”が努力でどうにかもがいてきたというのは、少年マンガの主人公の王道にして至高だ。男の子が大好きなヤツ。
 
 主人公のバックグラウンドが説明されつつ挫折も味わい、覚醒してからの逆転劇──ここまでがおよそチュートリアルの範囲なのだが、マンガとして見るとじつに理想的な1話目だろう。

 時間的には20分くらいだったが、TGS2025での試遊もだいたいここまでが目安とのこと。尺としてはアニメの1話くらいに相当する。このあたりのボリューム感もマンガ・アニメを強く意識していることがうかがえた。

カードを合体させるバトルは高難度になるほどおもしろそう

 バトルはターン制だがコマンド式ではなく、配られたスキルカードをドラッグして敵を攻撃するというシステム。

 おもしろいのがスキルカードを合体させる要素だ。カードは同種同レアリティのカードどうしをくっつけることで、攻撃や回復といった効果がより強化される。

 この「どのカードを合体させて、どの敵を狙うか」を考えるのはシンプルながら頭を使う部分だった。
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 また、敵の中には放置していると自爆攻撃をしてくるものもいるのだが、自爆する前にこの敵を撃破すると敵の集団の中で自爆が発動。爆発が周囲の敵を巻き込み、敵を一掃できるシーンもあった。敵の特性を逆手にとった戦術が取れる柔軟性のあるバトルも、マンガ的であり本作の魅力だと感じられた。
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一見すると多勢に無勢な局面だったが、自爆持ちを倒すことで隣接する敵もまとめて撃破。
 今回プレイしたのはチュートリアルに該当するさわりの部分のみだったが、難度が高くなるにつれてどのようなバトルが楽しめるようになっていくのか、気になるところだ。

これぞ王道!なストーリー。こういうのでいいんだよ

 巨大な塔の頂上にある楽園を目指す、少年少女の物語。落ちこぼれだった主人公が特別な力に目覚めて突き進む。そして脇を固めるのはスカした雰囲気のイケメンライバルに、色っぽいお姉さん。
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 とにかく王道。これ以上ないくらい、ド直球に少年マンガをしている布陣だ。

 捻りがないと言えばそうかもしれないが、むしろそれを狙っている作品だろう。みんなが使えている武器を使えなかった主人公がただの投石で戦っているのは、「どんな苦難に直面しても諦めることなく、工夫をこらして立ち向かう」というじつに少年マンガの主人公らしいムーブだ。こういうベタなやつ、1周回っていいよね。

 少年マンガが好きな人も、王道展開が好きな人にもオススメな本作。ぜひTGS2025で、この“新しいマンガ体験”にふれてみてはいかがだろうか。
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