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『ボーダーランズ4』ヒャッハー! ボダラン新作初のプレイリポートをお届け。新アクションも使い勝手いいぜ!

byミル☆吉村

『ボーダーランズ4』ヒャッハー! ボダラン新作初のプレイリポートをお届け。新アクションも使い勝手いいぜ!
 2025年9月12日にプレイステーション5/Xbox Series X|S/PCで発売予定のアクションRPG『ボーダーランズ4』。先月某日に都内で行われた本作の試遊イベントに参加してきたので、そのプレビューをお届けしよう。

 イベントには、開発元Gearbox Softwareのランディ・ピッチフォード社長と、グローバル・クリエイティブ・エグゼクティブを務めるアンドリュー・ライナー氏が出席。プレゼンやQ&Aなども行われたので、そちらでわかったディテールなどもミックスしてお伝えする。なおデモはPC英語版で行われた。
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第1の注目点: 移動アクションの強化

 さてやってみた感想は……シリーズの旧作との違いが確かに感じられた! もちろんそれはいい方向にだ。特に印象的だったのが、本作で圧倒的に強化された移動アクションだ。

 今作では非ナンバリングのシリーズ作『
ボーダーランズ プリシークエル』にあったダブルジャンプ的な動作や空中からの急降下攻撃(グラウンド・スラム)なども入っているほか、回避などにも使えるショートダッシュ、空中からのグライドなどの新アクションが実装されていて、機動力高く探索&戦闘を楽しめる。
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高台からのダブルジャンプ、からのグライド。
 ボーダーランズの移動アクションは、前作でスライディングやマントル(よじ登り)が入るなど、ちょいちょい強化されてきた要素ではある。だが今どきのFPSなどと比べるとかなり弱い部分だったのも事実。

 それが「これぐらいは欲しいな」というジャストな感じで入っている。ちょっと変な話だが、新アクションなのに特に意識しなくても何の違和感もなく使えたぐらい、使い勝手も申し分ない。

 また新アクションのひとつであるグラップリングは発動できる場所が決まっているのだが、高台などにいる敵を追い詰めるのに使えたり、周囲に置いてある属性のついた樽を引き寄せて投げ物として使うなんてこともできて、探索だけでなく戦闘でも重要なギミックになっている。
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グラップリングは発動できる場所が決まっているが、移動だけでなく特定のオブジェクトの引き寄せにも使える。
 一方、こちらも新アクションのスイミングに関しては、確かに池を泳げるのは確認したのだが、プレイした範囲ではあまり意味のある地形やシーンに遭遇できなかったのが残念。水泳はFPSや3Dアクションゲームであまりうまく行かないこともある鬼門だが、製品版ではちゃんといい感じに有効な出番があるのを期待したい。
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第2の注目点: よりオープンでシームレスなワールド設計

 移動アクションの進化と一体になっているのが、今作におけるワールド設計の変化。フルのオープンワールドゲームではないものの、マップの作り自体が広くなって、よりオープンでシームレスな設計になっている。

 そして、周囲のシステムもそれに合わせてちゃんと改善されている。たとえばビークル(乗り物)はよっぽど変な場所でもなければ任意に呼び出せるし、“エコーロケーション”という機能でクエストのチェックポイントまでのナビも出せる。
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クエストとかがひと段落した後で「どこに乗り捨てたっけ?」とか確認しなくてオーケー。
 さらに道中では、クエストアイテムがある場所や倒さなければいけない敵がいるエリア自体も、半透明の壁で囲まれた“エリアウェイポイント”として示される。

 シリーズのプレイヤーなら正直、撃ちまくって脳がヒャッハーしたり、戦闘が終わってアイテムを拾っているうちに気がついたらどっちに行けばいいかわかんなくなってることが何度かあったと思う。要はアレがなくなるというワケだ。
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エリアウェイポイントの壁は重要地点に向かっている目印になる。
 それだけでなく、さまざまなプレイ要素(オープンワールドゲーにおけるいわゆるアクティビティ)も、ちゃんとフィールド全土に散りばめられている。

 拠点となる場所には賞金首依頼(3の“臨機目標”のような討伐系ミッション)を受けられる掲示板などもあるし、フィールド内の各所にはちょっとした収集要素なども仕込まれていて、クエストを追っていく以外でもオープンフィールドの世界をちゃんと楽しめるようになっているのを感じた。
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今回はプレビューということで範囲がかなり制限されたマップになっていたが、これまでよりもよりオープンワールドゲーに近い構造になっているのはなんとなく見て取れると思う。

イベントで明かされたディテール: 従来の惑星マップ数個分に匹敵するエリアも?

 開発によると、なかには過去作の惑星マップ数個分にもおよぶエリアもあるらしい。それだけでなく、たとえば山などには内部に洞窟が張り巡らされていたりして、かなり作り込んでいるようだ。

 ところでボーダーランズといえば、攻略ルート周辺にちりばめたギャグやミニボス登場のカットシーンなどが特徴のひとつ。よりオープンなアプローチが可能な作りになったということは、つまりそういったネタをスルーされてしまう可能性も出てくる。それは大丈夫なんだろうか?

 この点について聞いてみたところ、葛藤もありつつ「一部の人しか発見できない要素があってもそれはそれでオーケー」という考えに至ったそう。移動アクションをフル活用しないと行けないようなレアな場所にもちょっとした報酬やネタを仕込んでいるそうなので、「これなんかありそうじゃね?」という場所が見つかったらトライしてみるといいんじゃないだろうか。
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収集要素のひとつ(ヴォルトのマーク)を最初の拠点付近でゲット。こういうものもマップ内のちょっとした場所に仕込まれている。

第3の注目点: もちろん戦闘システムも進化

 出てきた敵を強力な銃で撃ちまくって体力バーをモリモリ減らし、時には必殺技的なアクションスキルも交えて片っ端から倒して、さらに強力な銃を手に入れる……というボーダーランズの根本的な楽しさは変わらない。

 でもその一方で、戦闘システムのテコ入れも行われている。そのひとつは、回復(リペア・キットの使用)が任意に行う形になったこと。

 これまではスキル等での回復以外に敵が落とす“インスタントライフ回復薬”を拾うことで回復していたんだけども、今作の形はとりあえずリペア・キットを拾っておけばあとはシンプルに「いつ回復するか」だけを気にすればいいので、今のところ個人的にはわかりやすい。
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 また、武器スロットの整理も興味深い変更だ。ロケットランチャーなどの重火器とグレネードや投げナイフなどの投げ物が、“オードナンス”というカテゴリーに統合されて一般の銃のスロットとは別扱いになっている。

 オードナンスは下記のような仕様になっていて、タイプによって挙動が違うようだ。過去作にあったようなグレネードを投げまくるビルドなどが可能なのか気になるところ。
  • ロケットランチャーは通常武器に切り替えた時点から残弾数に応じてクールダウンタイムが入る。また時間に応じて残弾が回復する
  • 投げ物系は使用自体のクールダウンタイムはないが、残弾が時間に応じて回復する
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画面下部のアイコンの左がアクションスキル、右がオードナンス用。
 戦闘周りでは、今回プレイした序盤から“赤・青・赤”(体力→シールド→体力)などの複数の体力バーを持つ敵が早くも登場していたのは気になった。火力で押しきれないうちは属性攻撃に強いマリワンの銃を確保しておくといいかも?
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割と緑のまま撃ってたんだけど、ショックダメージ(青)に切り替えれば良かったと後から反省。

イベントで明かされたディテール: 大きな可能性を秘めた“認可パーツ”

 今回は序盤のみのプレイかつ時間が限られていたこともあって、ボダラン4での新要素である“強化パーツ”(特定のメーカーの武器をブーストする装備)や“認可パーツ”(他メーカーの特性を持ったパーツが混ざって出てくるシステム)、そしてスキルツリーといったビルド周りの新要素については残念ながらあまりチェックできなかった。

 だが合同Q&Aでの回答からすると、認可パーツはかなり重要な要素になりそう。実は各メーカーの特性がミックスされるような仕組みは初代ボーダーランズの頃から構想としてあったんだとか。

 たとえ話としては、マガジンを投げたら自走タレットになるティーディオールの銃をベースに、ハイペリオンのスコープでタレットにシールドがつき、マリワンのバレルでさらに炎属性がつき、マガジンが新メーカーのデイダロスのものになることで複数の弾タイプが使える……とか、同じくマガジンが自走タレットになるティーディオール製サブマシンガンだがジェイコブスのようにクリティカル時に跳弾する……といった例が語られていた。確かにカオスでボダランらしい!

 別件でした「前作ではジェイコブスのショットガンを撃つのが気持ちよかったけどレジェンダリーの性能が微妙だった」という話に対しても、認可パーツや強化パーツによる組み合わせに可能性を見出しているようだった。
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プレイ中に紫のエピック武器も手に入れたんですけど、まぁそれだけでは足りず。レジェンダリー掘りたいなぁ。
 ついでになるが、こちらもまた限られた時間では真価をはかりきれなかった新キャラたちの雑感が気になる人もいると思うので書いておこう。
  • 強化外骨格を着た兵士ラファのアクションスキルは「Arc-Knives」「Apophis Lance」「Peacebreaker Cannons」の3つ。
  • 発動すると三人称視点になり、両腕のブレードで斬りかかるArc-Knivesはテンションが上がるが、やや無防備になりがち
  • 両肩のキャノンを放つPeacebreaker Cannonsは照準内にいる敵を自動的に砲撃するので火力の底上げには楽でいいかも
  • セイレーンのヴェックスは「Dead Ringer」、「Phase Phamiliar」と「Incarnate」の3つのスキルを持つ。
  • Dead RingerとPhase Phamiliarはどちらも召喚系の技。前者には敵を挑発してくれる“リーパー”が、後者には召喚した使い魔の“トラブル”の所にテレポートする技があるので、ソロプレイ時にもいいかも
  • Incarnateはフェーズ能力で爆発を引き起こす技で、回復効果がついていたり、エルドリッチ・ブラストという技も放てるようになる。
  • 過去作のフェーズロック/フェーズグラスプ系の技はなく、敵の捕獲系の技は別のキャラのハーロウの能力になっている
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ヴェックスのDead Ringerは最大3体の分身を召喚可能。

【ストーリー】凶悪な支配者と民衆のカオスな内戦に、ヴォルトハンターが殴り込む

 本作の舞台となるのは惑星カイロス。この星は支配者である“タイムキーパー”によってその存在自体が外界から隠され、人々は頭に埋め込まれた“ボルト”を通じて監視されてきた。
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 しかし数千年も続いたその支配に、思いも寄らない変化が現れる。『ボーダーランズ3』エンディングでリリスが決死の覚悟で破滅を食い止めた惑星エルピスが、カイロス上空のヴェールに衝突し破壊。外の世界についにその存在が発見されたのだ。
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 そして空から落ちてきたサイコのマスクがきっかけとなり、ボルトを引き抜いて自由を手に入れる人々が出現。かくしてカイロスは、タイムキーパーからの解放を目指す“リッパーズ”とタイムキーパーの軍勢“オーダー”との内戦状態のカオスに突入する。

 そんな中、一攫千金のチャンスを狙ってプレイヤーたちヴォルトハンターがやってきた……というのがあらすじだ。

イベントで明かされたディテール: 地元勢力とオーダー、どっちにつくか?

 ピッチフォード社長いわく、今作のテーマは自由(究極系はカオス) 対 秩序(究極系は全体主義)という対立。

 プレイヤーはそこに介入する一種の第3勢力として、どちらかの勢力を支援したり、途中で乗り換えたりもできるという。ただしあくまでストーリーテリングの上での仕掛けという感じで、プレイヤーの選択でゲーム世界全体が左右されていくことを主眼においた『
Helldivers 2』的なものではないと説明していた。
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ひょんなことから、サイコのマスクが支配からの解放の象徴に。
 一方「旧作をプレイする必要があるのか?」という点については、旧作キャラクターなども登場するものの、以前のゲームでの知識がなくてもカイロスの話から入ってこれるように配慮して作っているとのこと。

まとめ: ベースはいい感じ。ひとまずもっとやりたい

 というわけで今回は序盤部分のプレイリポートをお届けしたが、移動アクションなど今作の土台となる部分は確かに進化を感じた。でもこれは言い換えると「ひとまずモダンな今どきのゲームっぽくなった」とも言えるかもしれない。

 しかし“ボダランらしさ”とは、レジェンダリー装備のハントとビルドの構築だったり、ローカライズもされたキャラたちのお馬鹿なやり取り、イッちゃってるボスなどにあるわけで、それらは今回は判断のつけようがない、長くプレイしてみてナンボの部分。

 なので今回はひとまず序盤のプレイ感はよさげという事を確認しつつ、あとは続報にこうご期待、といったところだ。

 なお、本作はプレイステーション5/Xbox Series X|S/PC版がすでに予約受付を開始している。2025年内には別途Nintendo Switch 2版も発売予定となっている。
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