早期アクセス中の人気アクションRPG『Path of Exile 2』において、2025年4月5日に初の大型アップデートとなる“Dawn of the Hunt”が実施される。

本作は、前作で好評だったキャラクターのカスタマイズ構築や各種コンテンツのプレイの幅を広げるとともに、スキルやアクションまわりに大幅な改良が行われているのが特徴。レアなアイテムを求めて何度も周回をくり返すトレハン要素や、無限に広がるビルド構築を楽しめるハック&スラッシュ型のゲームだ。対応機種はプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC。
大型アップデートに先駆けて、2025年3月28日にはアップデートの全容を伝えるライブ配信が実施。ここでは、そこで発表された情報をまとめて紹介する。
新クラス“ハントレス”

これまで選択可能だった6種類のベースクラスに加え、新たに“ハントレス”が登場する。ハントレスは、片手武器の槍の扱いを得意とするクラスで、槍は近距離だけでなく遠距離にも高い攻撃性能を持つ。
最初に取得するワーリングスラッシュは、自身の周囲に旋風を巻き起こして近づく敵にダメージと盲目を与え、旋風から離れると爆発が起こる。また、複数の旋風を遠くに飛ばすこともでき、多数存在する。
もちろん元素系のスキルも多数あり、放った槍から雷を連鎖させるといったことも可能なほか、出血を引き起こす強力なスキルも使いこなす。



オフハンドにはバックラーを装備可能。スキルキーを押しているあいだ盾を構え、敵の攻撃をパリィして弾く。パリィと同時に後ろに飛び退いたり、パリィ後に使うと相手を爆発させてフレンジーチャージを獲得するといったスキルも存在するようだ。
槍のスキルはフレンジーチャージによって強化が可能なため、バックラーとの相性がいいはず。
パリィはダメージを軽減するものなので、大群相手に連続で攻撃をパリィした場合、ライフがみるみる減っていくこともある点に注意。
また、スピリットを使用して倒したモンスターをコンパニオンとして行動をともにすることも可能。一度に1体のみを召喚でき、モンスターにもともと備わっていたmod(モディファイア/付属効果)が引き継がれる。
アセンダンシー“リチュアリスト”

ハントレスのアセンダンシー(上位職)のひとつ“リチュアリスト”は、動物の生贄と疫病の力を駆使するクラス。
敵に爆発性の穢れた血を与え、爆発時に周囲の敵にも穢れた血の効果を付属させたり、指輪スロットを1個増やしたり、レアモンスターを倒したときに相手のmodを獲得したりする専用パッシブスキルが用意されている。

アセンダンシー“アマゾン”

もうひとつのアセンダンシー“アマゾン”は、戦闘テクニックに長けたクラス。
レア・ユニークの敵へのダメージアップや、チャージを消費して元素ダメージに爆発効果を与える、余剰の命中率をクリティカル率アップに変換する、元素ダメージでライフをリーチするといった効果を持つパッシブスキルを獲得可能だ。


既存クラスに新アセンダンシーが追加
既存のクラスのうち、ウォリアーとマーセナリー、ウィッチの3クラスに新たなアセンダンシークラスが登場する。
キタヴァの鍛冶師

ウォリアーのアセンダンシーで、一定時間武器を強化したり、自身の周囲に浮遊させて自動的に攻撃を与える武器を召喚したりして戦うクラス。装備中の鎧のmodがすべてなくなる代わりに自分の好きな効果を選んで付与できるこれまでにない形状のパッシブスキルを取得可能。


タクティシャン

マーセナリーの新アセンダンシー。すべての矢に足止め効果を付与、敵のすべての行動を阻止、複数のバナーを同時設置、画面外から大量の矢を降らせるといったパッシブスキルが存在する。

リッチ

ウィッチのアセンダンシーで、自身をアンデッド化して戦う。専用パッシブスキルツリー内のソケットにセットしたジュエルの効果を高めたり、自身とコンパニオンに追加混沌ダメージを付与したり、呪った敵を倒した際に爆発的な混沌ダメージを与えたりといったパッシブスキルを使いこなす。


100種以上のサポートジェムが追加
スキルジェムやスピリットジェムを強化するためのさまざまな効果を持つサポートジェムが、なんと100種類以上も追加される。これまでも無限と言えるほどのビルド構築が楽しめたが、よりいっそう深くキャラクターをカスタマイズできるように。
100種以上のユニークアイテムが新登場
ほかにない固有の性能やmodを持つユニークアイテムが、中盤~エンドゲーム向けに100種類以上追加となる。今後はすべてのベースアイテムにユニークを実装することが目標で、これまでよりもユニークを獲得できるチャンスを増やしていきたいとのことだ。



上位のルーンが追加
武器や防具のソケットにセットすることで、性能を強化するルーンに上位版が登場する。
新コンテンツ“アズメリのスピリット”
キャンペーンやエンドゲームのマップに、モンスターを強化する“アズメリのスピリット”と呼ばれる新たなコンテンツが追加される。

マップ内のウィスプを発見して近づくと、キャラクターの移動に合わせてウィスプも移動していく。離れすぎた場合、ウィスプは消滅してしまうので注意。ウィスプの近くにいる敵は強化され、レアモンスターを発見するとウィスプはそのモンスターに宿ってmodを追加し、さらに強力なモンスターへと変化させる。

出現するウィスプの種類によって、ライフとスタンを追加、クリティカル率アップ、エナジーシールド追加などの強化方法がある。中には、ノーマルをマジック、マジックをレアに、レアをユニーク(ボス)に変化させる希少なウィスプも存在するとのこと。
強化されたモンスターを倒せば、武器や防具のソケットにセットできる“タリスマン”を始めとする報酬が獲得可能。

また、アトラスでは石板でスピリットマップを出現させられ、アトラスパッシブツリーにもスピリット関連のノードが追加される。

ユニークマップ
“Dawn of the Hunt”での目標のひとつは、エンドゲームであるアトラスのマップ進行をスムーズにし煩雑な作業を減らすことだといい、新たなコンテンツとして複数の新ユニークマップが登場する。さらに、そのほかの新要素も含めた各種の追加にともない、アトラスパッシブツリーにも新ノードの追加や既存ノードの変更などが加えられる。

ルーニックモノリス
マップ内にあるモノリスをアクティベートすると、中央にエネルギーが集中するサークルが出現。サークル内につぎつぎと現れるボスを倒していくと、成果に応じた報酬が獲得できる。ここでは特殊な上位ルーンなどが手に入るようだ。

フラクチャードレイク
徐々に現れる足場の上でモンスターを倒していくマップ。狭い空間で複数の敵を相手にすることになるので、きびしい戦いが予想される。最終地点にたどり着くと、壊れた鏡にアクセスできる。ここでは、新たなベースタイプの指輪やアミュレットが入手可能。


エッセンスのユニークマップ
マップ内にはレアのエッセンスが多数あり、レアを倒すごとに中央にあるユニークのエッセンスに報酬が追加されていく。追加するごとにボスが強力になる点に注意が必要だ。また、エッセンスについてはグラフィックが刷新されたほか、ヴァールオーブを使ってコラプト化することが可能となる。そして、ベルトに使用できるインサニティエッセンスなどが追加されている。


マップにローグエグザイルが出現
ローグエグザイルとは、プレイヤーたちと同じように、さまざまな武器や防具を装備したエグザイルタイプの敵キャラクターで、タイプの異なる12人のローグエグザイルが登場する。多様なスキルを使い、回避やシールドを駆使してくるため、通常のモンスターとは違い、まるでPvPのような緊張感あるバトルが楽しめる。



新タイプのストロングボックスが追加
マップ内で見つかることがある、アイテムが入ったストロングボックスに、複数回のレアモンスターを倒すものや、コラプト品が得られるものなど4種類の新タイプが登場する。


フラクチャーmodの追加
各種オーブによるmod変更の影響を受けない、フラクチャーmodが追加される。フラクチャーmodをアイテムに付与するフラクチャーオーブも追加され、理想的な性能を持つアイテムのクラフトがこれまでよりも行いやすくなるはず。


また、フラクチャーアイテムが手に入る、特別な穢れた地域(と穢れたネクサスを探す一連のクエスト)も追加されるようだ。



タワーのメカニズムを変更
タワーはアトラス内に点在し、周囲のマップに石板による影響を与えるもの。タワーの数が多かったり、石板が余りがちになったりといったこれまでの問題を改善。タワーの数や石板の出現数を減らす代わりに、タワーに複数の石板の効果をつけられるようになる。また、すべてのタワーにボスが出現する。

ウェイストーンに再挑戦可能数を追加
これまで、ひとつのマップで力尽きた場合、再挑戦するには別のウェイストーンが必要だった。そのため、キャンペーン後のエンドゲーム序盤で手持ちのウェイストーンの数を維持することがたいへんな場合があったという。
そこで、ウェイストーンのmod数ごとに再挑戦可能数が設定されるように。死亡しても最大で6回までマップに復帰でき、modの数が増えるごとに再挑戦可能上限が減っていく仕組みだ。また、ピナクルボスについては死亡時の経験値減少ペナルティが削除されるとともに、経験値も獲得できないよう変更が行われる。
クラフトにリコンビネーションが登場
ふたつのアイテムを合成して、それぞれのmodを引き継いだ新たなアイテムを生み出す“リコンビネーション”のクラフトシステムが追加となる。これは『Path of Exile』(シーズン3.25)にもあるシステムと似ているのでご存知の方もいるはず。最初のエクスペディションをクリアーするとリコンビネーションが解放され、使用するためにはアーティファクトが必要となる。
新リーグでのスタートが可能
前作『Path of Exile』では新要素が追加される新リーグの開幕に合わせて、キャラクターや経済がリセットされた状態でのスタートが可能となっている。本作でも今回の“Dawn of the Hunt”を新鮮に楽しむための新リーグが開設される。
開発者インタビュー
開発スタジオGrinding Gear Games共同創設者のひとりであり、本作のディレクターを務めるジョナサン・ロジャース氏に、これまでのユーザーの反応やゲームの変更点、アップデートでの変更点など、気になる点を聞いた。
――早期アクセス開始から現在まで、ユーザーの反響や、ゲームの手応えはいかがでしょうか?
ジョナサン
私たちの期待をはるかに上回るほどの反響があり、早期アクセスの段階で、これほどのプレイヤーがプレイしてくれるとは想像していませんでした。これまでの期間ずっとプレイしていただけている方も多くいて、皆さんのゲームへの愛情を感じますし、私たちの仕事を評価してくれているのだと、うれしく思っています。
非常に長い時間プレイしてくださっている方は、そのぶん今後のゲームに期待する部分も多いでしょう。私たちとしては、さまざまな点を調整したり、コンテンツを追加したりと、皆さんの声をゲームにフィードバックしていきたいと思います。それが早期アクセスの大きな目的でもありますから。
――早期アクセスは1年程度とのことでしたが、現状はスケジュールに変更はありませんか?
ジョナサン
現状でも約1年の計画に変更はありませんが、約束することはできません。可能であれば、2025年中に正式リリースをしたいと思っています。
――キャンペーン、エンドゲーム、ピナクルボスの難易度など現状のゲームバランスについて、どのようにお考えでしょうか?
ジョナサン
キャンペーンのバランスはかなりいいと思います。エンドゲームでは、特定のビルドの仕組みを知っていると簡単になりすぎる場合があると認識しています。逆に、どのタイプのビルドをプレイすればいいかわからない場合は、難しすぎます。
そこから導き出されるのは、多岐にわたる変更を行わなければならないことです。まず、エンドゲームを本当に簡単にしてしまうビルドについては、これまで調整を行ってきました。同時に、ピナクルボスをリスポーン可能にすることで、バランスを取っています。
サービス当初、エンドゲームのバランスを取るのがもっとも難しいことはわかっていました。プレイヤーの皆さんがエンドゲームに到達するまでには長い時間がかかるからです。
いまではたくさんのプレイヤーがエンドゲームにいて、皆さんが何をしているのかを見ることができ、データも集まっているので、バランスを取ることは当初よりもはるかに簡単になりました。
――現状のクラスのバランスについて、どのようにお考えでしょうか? 一部のクラスに人気が集中し、近接クラス(アーマーベース)が不人気だと感じています。
ジョナサン
無数にある組み合わせから、非常に強力なビルドを発見する人がいて、オンライン上でそれを参考にする機会も多数あります。すると、そのビルドやクラスに人気が集まることは仕方ありません。
それにどのように対応することができるかどうか重要です。『Path of Exile』では、クラス間のバランスが非常にいいところまで来ていますが、そこにいたるまでに何度も何度も試行錯誤をくり返し、長い時間を要しました。
本作についてもバランスをとることができると期待していますが、各クラスの人口やプレイ時間数が同じようなレベルで推移するようにするには、また試行錯誤と時間が必要になるでしょう。
――“Dawn of Hunt”のリーグはどのくらいの期間を想定していますか?
ジョナサン
基本的にはひとつのリーグ期間は3ヵ月を理想としていますが、もう少し時間がかかる場合は4ヵ月になるかもしれません。“Dawn of the Hunt”のリリースにたどり着くには3ヵ月のつもりだったのですが、開発の事情などにより1~2週間遅れになってしまいました。
――“Dawn of Hunt”でとくに力を入れている部分、注目してほしい部分はどこですか?
ジョナサン
個人的には新クラスのハントレスにフォーカスしています。そのため、私は毎晩、プレイテストに励んでいます(笑)。家に帰ってテストし、つぎの日には改善を試みています。
同僚のマーク(ゲームディレクター)は、おもに新コンテンツに焦点を当てています。彼はエンドゲームであらゆる要素を効果的にコンテンツ化することに注力しています。プレイヤーに注目してほしいのは新クラス以外だけでなく、エンドゲームにおける新しい体験です。以前よりもずっとバラエティーに富んでいるのでさまざまな遊びかたをしてほしいですね。
――新クラスや新アセンダンシーの導入にともない、パッシブスキルツリーの構成に変化はありますか?
ジョナサン
新クラスを追加するために、パッシブスキルツリーには多くの余白を残していました。そこに新クラス用の(たとえば槍用の)新しいノードを追加しています。
また、それによって既存のクラスでも新たなノードを利用できるため、これまでなかったスキルの割り当てが可能になるかもしれません。いろいろな組み合わせが期待できると思います。
――既存クラスの強化や弱体化がありましたら、簡単に内容を教えてください。
ジョナサン
あまりにも多くの変更があるため、ここでお話することはできません。コンテンツをスポイルしすぎていた異常な数値は、たしかに弱体化を行いました。“ヘラルドオブアイス”や“知恵の手と行動のファーティブラップ”などについてです。
しかし、多くの点でもっと微妙なことが起こっています。小さなことが大きな違いを生む可能性があるため、バフやナーフがどのように機能するかが非常にデリケートな場合もあります。先ほども言ったように多くの変更が加えられたため、最終的には新しい環境ができあがっています。まずそこでどんなことが起こるかを注視していくつもりです。
――前作と比較すると、Magic Find(発見するアイテムのレア度を高めること)の重要性はを高く感じていますが、これは意図したゲームデザインでしょうか?
ジョナサン
いえ、そうではありません。Magic Findを改善するための考えを持っていますが、かなり難解なものです。私たちは現状に満足していませんので、変更を予定しています。
――テンポラリスやアストラメンティスなど、既存の強力な人気ユニークを調整する予定はありますでしょうか?
ジョナサン
場合によっては調整をします。一部のユニークアイテムは入手が難しいので、非常に強力であっても構わないと考えています。ほかのユニークの場合は、簡単に手に入れられるか、その効果がビルドにマッチしないから選択されていないと思います。だから、ユニークアイテム全般への多少の調整は必要だと思います。
一方で、私たちはプレイヤーの皆さんが労力を割いて追い求めるような、とても価値のあるユニークアイテムが存在すると感じられるようにしたいです。そういったアイテムを残しておくべきです。強力なものをすべてナーフすることは容易いですが、それらのアイテムはまだすぐれている必要があります。ただ、明らかに異常な状況が出てくるものについては調整を行うと思います。
――ピナクルボスを瞬時に倒せる高火力ビルドが散見されますが、どのようにお考えでしょうか? ボスの強化や、スキルなどの調整予定はありますか?
ジョナサン
基本的には、それは可能であるべきだと考えています。初めてピナクルボスと戦うときは、長くてエキサイティングなバトルになることを願っています。早期アクセス開始当初は、初めてボスと戦うときでさえ、大量のアイテムや経済的な富を必要とせずに、非常に簡単に倒せてしまうようなことが起こっていました。
よりよいアイテムを手に入れ続け、ビルドを最適化し続けて、何度も挑戦するうちに非常に簡単に、迅速に倒せるようになることは問題視していませんし、そういうプロセスを踏むことが理想的だと思います。
――『Path of Exile 2』と同時に、前作の『Path of Exile』も楽しみたいプレイヤーも多くいると思います。『Path of Exile』の開発状況や開発環境は改善していますか?
ジョナサン
私たちは、スタジオとして効果的に両方のゲームの開発を可能にする方法を学ぶ必要があり、そのためにスタジオの構造を少し変更しました。しかし、私たちはまだ学んでいる最中で、両方のゲームを同じペースで同じ期間内にリリースするには時間がかかるかもしれません。しかし、同時に開発していく姿勢であることに変わりはありません。たいへんな作業ですが取り組んでいこうと思います。