『ファイナルナイト』レビュー。噛むほどに味が濃くなるモツ系ベルトスクロール。リストラ上等でダンジョン最強パーティを目指せ!

byテラムラ和哉

『ファイナルナイト』レビュー。噛むほどに味が濃くなるモツ系ベルトスクロール。リストラ上等でダンジョン最強パーティを目指せ!
 続々と名作RPGたちが発売された2024年後半。それらに影響され、ファンタジーな世界に飢えていた筆者のもとに、とあるタイトルの情報が届きました。
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 その名も『Final Knight(ファイナルナイト)』。2oclocksoftが贈るベルトスクロールアクションRPGで、多彩なスキルと仲間との連携で、数多の敵と戦っていく内容となっています。ところでこれ、『ファイナルナイト』というタイトルでベルトスクロールなのは、某半裸市長が荒廃した街でダブルラリアットする名作へのオマージュなのでしょうか。
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 剣と魔法の冒険を待ち望んでいたところに、本作のアーリーアクセス版を先行プレイできる機会が巡ってきました。絶好の機会に感謝しつつ、魅力を最大限伝えられるよう全力でレビューしていきます!
※本記事は剣と魔法と『ファイナルナイト』。グラビティゲームアライズの提供でお送りします。

噛めば噛むほど、味が染み出してくるんです

 まず、本作をプレイした筆者の所感、もとい味わいを伝えておきます。

 ズバリ、“モツ”なのではないでしょうか。

 咀嚼するのがちょっと難しいけど、噛めば噛むほどクセになってくる感じなんです。
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 第一印象では、情報量の多さ、そしてUI(ユーザーインターフェイス)表示の密集具合に驚かされます(海外製のRPGを普段からプレイする人には、逆になじみ深いかもですが)。

 しかし、決してそこで敬遠してしまうのは非常にもったいない。このゲーム、システムを理解すればするほどおもしろさが露呈し、味がじわじわ染み出してくるタイプ。気づいたときにはとりこにされるのです。
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ゲームの流れ

 いろいろとご紹介する前に、まずは本作の流れからご説明しましょう。

 基本的には、

  1. パーティを組んでクエストを受注
  2. バトルやイベントをこなしながらステージを突破
  3. ステージ最奥にいるボスを倒してクエストクリアー

という形で進行していきます。
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冒険者たちの拠点となる“夜明けの殻の駐屯地”。ここでクエストを受注して、冒険へと旅立つことになります。
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クエスト中は、任意のステージを選んで進行していきます。
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スキルや回避などのアクションを駆使しながら敵とバトル。
 ボスを倒してクエストをクリアーすると素材をゲット。こちらを使用して武器や防具を作成し、つぎのクエストへと挑んでいきます。
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リストラだって全然アリなパーティ編成

 クエストにくり出すには、4人1組のパーティを組む必要があります。この“編成”が本作の醍醐味のひとつであり、キモといっても過言ではありません。モツで言えばレバーですね。

 個性的なメンバーたちから、好きな組み合わせを選んでパーティを結成。キャラクターにはそれぞれ、ジョブ、種族、バックボーン、使用スキルなどが設定されています。
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バックボーンや種族ごとにさまざまな追加効果が用意されています。じつはこれらを統一するといいことが。後ほどご紹介します。
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クエストをクリアーするごとに、選択できるキャラクターも増えていきます。
 ただし、クエスト出発前に選択できるのは、あくまで“初期メン”。そう、本作にはメンバーの入れ替えシステムがあります。

 クエスト中のステージには、ランダムに登場したメンバーを新たに仲間にできる場所が用意されています。ここで登場するメンバーは、初期メンには存在しないジョブや強力な能力を持つ者たちがほとんど。
メンバーをどんどん入れ替えてパーティを強化する、これが攻略法のひとつとなっています。
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 パーティからメンバーを追い出すとなると、まるで昨今流行りの“追放ものジャンル”のよう。実際、初期メンを外した後に
「あいつ、じつはこんなに役に立ってたのか……」と入れ替えたメンバーに思いをはせる瞬間はありましたね。

 そんなリストラした有能から復讐される……ということはなく、拠点に戻れば外した初期メンを再びパーティに入れられるので安心です。持つべきものは友情。
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クエスト中に仲間になったメンバーは、拠点に戻るといなくなります。初期メンはクエスト開始時に必ずいてくれるので、なんだかんだ愛着が沸くのはそちらなんですよね……。
 ちなみに、筆者は“ドワーフで統一する”というパーティを組んだのに、能力の高さに魅かれてメンバーを入れ替えていたら、気づいたころには他種族のエリートが集まった多国籍軍精鋭部隊になっていた……なんてこともありました。それはそれでおもしろいし、実際強力なので間違ってはいないはず。
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自分が思う理想の編成が完成したときのうれしさは格別! ただし、すぐに全滅してしまったときの哀しさも格別……。

味方の配置を意識しながら戦うバトル

 本作のバトルにおいてプレイヤーは、パーティメンバーのうちひとりを操作して戦うことができます。敵がつぎつぎと登場して慌ただしいなかでも、適切なタイミングを見計らってスキルを発動するなど、適切な立ち回りが求められます。

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クリックした場所にメンバーを移動させながら、スキルに対応したキーを押して攻撃(マウス&キーボード操作の場合)。敵が多いとマウスポインターを見失って「いまどこ攻撃しているんだっけ……?」となりがちなので、画面から目が離せません。
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HPが0になるとメンバーはその場でダウン。しばらく時間を空けたあと、他のメンバーが手助けすれば復活可能です。
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パーティメンバーのうちふたりまでを、プレイヤーが操作する対象として選択可能。もし操作しているメンバーがやられてしまったら、もうひとりに操作を切り替えることができます。
 操作していないパーティメンバーは各自の(CPUの)判断で行動しており、気づいたときには画面外に行っていることも。「あれ? そういえば後方からの支援飛んでこないな……」と思ったら、じつは見えないところで敵にボコスカ殴られダウンしていた、なんてこともしばしば。

 そこで重要となるのが“味方を移動させること”と“陣形”です。

 バトル中はいつでも、味方を自由に移動させることができます。仲間と離れすぎているメンバーを近くに寄らせたり、強力な範囲攻撃の外へと逃がしたりと、用途は多彩。強力な敵の攻撃は喰らうと一撃でダウンしてしまうこともあるので、非常に大事なシステムですね。
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 “陣形”は、パーティメンバーの配置を設定する機能で、拠点で設定できます。

 メンバー全員が前線に立つ“突撃の壁”や、前衛に防御力の高いキャラクターを配置して壁役とし、攻撃は後衛に任せる“縦の陣”など、そのバリエーションは多数。陣形は戦法や戦いかたに大きく関わるため、吟味する必要アリです。
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陣形を適応すると、パーティメンバーそれぞれに対応した追加効果が適応されます。

ローグライク要素でやり込み度◎

 先ほど紹介した“ランダムで新たな仲間が登場する”要素を始め、本作にはローグライク的な要素が散りばめられており、これも本作をやり込みたくなる要因になっています。

 例えば装備について。ダンジョンにてボスを倒すと、パーティメンバーが身に着ける装備をドロップ。装備が複数同時にドロップした場合は、いずれかひとつを取得できます。
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ドロップした装備は、クエスト終了後に持ち替えることは不可能。仲間と同じくこちらも一期一会……。
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ドロップする装備の性能は、拠点にある“記憶デッキ作成”のスキルツリーで解放したものが適応されます。
 また、パーティメンバー全体を強化できる追加効果を取得できるステージも。こちらも3つの選択肢からいずれかを取得する方式となっています。

 この追加効果は、たとえば“ドワーフの体力を増加”など、特定の種族やバックボーンのメンバーに適用されるものあるため、統一しておくと一気に強くなれるんです。そんなわけで筆者はドワーフ揃えパーティーで出発したわけですが、しかし、途中で加入させられる強いメンバーをどんどん入れたほうがパーティは強くなる……。入れ替えるか初期メンのまま進むか、この判断は、プレイヤーに任されています。
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 最後に、これは伝えておかなければなりません。本作、
難易度イージーのステージでも全滅がありえるくらい、ちゃんと難しいです。

 しかし自分なりにしっかり吟味してパーティを組んで、アクションもしっかりがんばって、ようやく難関ダンジョンをクリアーできたときの味わいは、本当に格別でした。年末年始にやり込むのにはちょうどいいタイトルだと思いますので、ここまで読んでいただいた読者の方には、ぜひプレイしてみていただきたいです!

作品概要

  • タイトル:『Final Knight』(ファイナルナイト)
  • メーカー:2oclocksoft
  • 価格:未定
  • 発売日:未定
  • ジャンル:アクション
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集計期間: 2025年02月13日01時〜2025年02月13日02時