“ひらめき”と“見切り”によるバトルがアツい
『ロマンシング サ・ガ』に続くシリーズ第2弾で、七英雄という強大な敵と決着をつけるべく、バレンヌ帝国の歴代皇帝となって世代を超えた戦いに赴く内容。
『サガ』シリーズでおなじみとなった“ひらめき”や“見切り”が登場したのも本作からで、『ロマサガ2』の特徴ともいえる“王位継承”とともにシステムを解説してくれるのがゲームならではの演出で見事でしたね。
初代皇帝のレオンが七英雄のひとりであるクジンシーを自身の命をかけて見切り、伝承法で彼の技を受け継いだ息子のジェラールがクジンシーに仇を討つ展開は胸アツでした。
ゲーム内容としては帝国の拡大が大きな目的に。ある程度の自由度が確保されているので、プレイヤーによってクリアーするイベントの順番や攻略する七英雄の順番も異なります。筆者は小学生のときにプレイしましたが、学校で友だちと本作の話をすると、同じイベントでも攻略法がぜんぜん違ったりして驚きました。
特定の攻略手順を踏まないと滅んでしまうカンバーランドだったり、サラマンダーを仲間にするのか冥術を覚えるのか、どちらか一方しか選べないイベントなど、何度プレイしても新鮮な驚きが待っている作品でした。
ゲームを進めて領土を増やしていくことで、ホーリーオーダーやノーマッド、アマゾネスなどの新しいクラスが仲間に。筆者は斧が得意な武装商船団のビジュアルが好きで贔屓にして使っていました。
各クラスは色違いの8人が存在。キャラクターの名前には元ネタがあり、武装商船団であれば歴史上の著名な船乗りや提督(マゼラン、ガマなど)、格闘家であればプロレスラー(ダイナマイト、ハセなど)が由来だったりして、その人物を調べる楽しみもありました。
バトルで苦戦したのはロックブーケ。男性キャラクターを魅了させる“テンプテーション”が凶悪で、女性だけのパーティだけで挑む戦法もあるものの、ラスボスもテンプテーションを使うので、男性キャラクターで見切っておかないと、終盤で苦労することに……。ラスボス戦の前でセーブすると戻れないため、女性だけのパーティに編成し直して再挑戦できないからたいへん。ラスボスのテンプテーションに泣いたユーザーは多いでしょう。筆者は泣きました。
2016年3月24日から、プレイステーションVita・iOS・Android向けにリマスター版が配信され、2017年12月15日からは、同リマスター版を高精細化したものがNintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、Xbox One、Steamで配信開始されました。セーブデータから一部データを引き継いで最初からプレイができる“NEW GAME+”も追加されており、遊びやすくなっています。まだプレイしたことがない人はもちろん、当時難しくてクリアーを諦めてしまった人も再挑戦してもらいたいですね。