



じゃんけんを使用したシンプルな甲虫バトルが特徴で、当時はファミリー層向けのアミューズメントスペースやゲームセンターにて広く普及。カード累計出荷枚数は4億9800万枚、公式大会開催数は10万大会にも及ぶ大ヒット作品だ。地方のゲームコーナーでもこれだけは絶対置いてあったなぁと懐かしさがこみ上げる。当時はけっこう大きく見えた筐体がいまは小さく見えた。子どものときは立ちプレイがちょうどよい高さだったと思うが、こういう変化から時の流れを実感する。
筐体に書かれている寄せ書きは、稼働5周年記念大会のときに記念として入れられたもの。16~17年ほど経過したいまでも、当時の書き込みはまだ濃く残っている。所々に文字のかすれが見えるのも味わい深い。


当時の貴重な資料を実物展示する理由は、冒頭でも書いたように「こういうものが存在していたのか」という物珍しさの喚起のほかに、もうひとつあると思う。昔の記憶はどんどん薄れていくもので、いまは一部の光景だけが思い出せる状態という人も多いだろう。それはどこか寂しい。
その感覚をふと呼び覚ませるのはなにか“引き金”になるようなものが必要で、そのきっかけを満たすには当時の面影を感じる記録、実物をその目で見て、刺激を受けることがいちばんだと思う。今回自分が刺さったのは『ムシキング』だったが、こういう名残の香りを感じさせる企画はいつまでも続いてほしいものだ。






























