『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が発売された日。『ドラゴンクエストIV』の武器商人トルネコが主人公の1000回遊べるRPG【今日は何の日?】

byカワチ

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『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が発売された日。『ドラゴンクエストIV』の武器商人トルネコが主人公の1000回遊べるRPG【今日は何の日?】
※本記事は、2023年9月19日にアップした記事を再編集したものです。

ローグライクというジャンルを日本に広めた偉大なタイトル

 いまから31年前の1993年(平成5年)9月19日は、スーパーファミコン用ソフト『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が、チュンソフト(当時)から発売された日。
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 倒れるとレベル1の最初からやり直しになったり、ダンジョンがランダム生成で毎回マップが変化したりするPCゲームの名作『ローグ』のシステムをもとにした『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』。いまでこそローグライクは人気のジャンルですが、発売当時の認知度は低かったです。小学生だった筆者も「せっかく育てたキャラクターのレベルが戻ってしまうことの何がおもしろいんだろう」と思っていました。

 それでもプレイしようと思ったのは、本作の主人公が『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に登場した武器商人のトルネコだったからですね。自分のようにローグライクがよくわかっていなかったものの、『ドラゴンクエストIV』の関連作が発売されると知って、親にねだった人は多いのではないでしょうか。

 チュンソフトから「ドラゴンクエスト」シリーズ関連作が発売されたのは、デベロッパーとして初代
『ドラゴンクエスト』から『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』までのプログラミングを担当していたことによる信頼関係があったからではないかと筆者は思います。
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 キャラクターや音楽、アイテムなどが『ドラゴンクエスト』でおなじみのものになっており、世界観になじみやすい本作。その中でもとくにうまくできていたのがモンスター。中途半端にダメージを与えると爆発する“ばくだんいわ”や、逃げ回って倒しづらいけど倒すと大量の経験値が手に入る“はぐれメタル”など、もとのモンスターを知っていると特性がわかるものが多かったです。

 一方で、弓矢で遠距離攻撃をしてくる“リリパット”や、近づくと不意討ちをしてくる“うごくせきぞう”など、原作にはない行動をしてくるモンスターも多数いて、そちらもワクワクさせてくれました。
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 ランダム生成ダンジョンや食事を摂らずにいると空腹になって、やがてHPに影響をきたす“満腹度”など、当時としては珍しいシステムが搭載されていましたが、冒険するダンジョンが“ちょっと不思議のダンジョン”、“不思議のダンジョン”、“もっと不思議のダンジョン”と少しずつレベルアップしていくのでプレイしやすかったですね。

 ちなみに、“もっと不思議のダンジョン”では満腹度の減少を防止する“ハラヘラズの指輪”が出現しなかったり、指輪と杖だけでなく、草や巻物も未識別状態で出現するので、プレイヤーの腕が存分に試されることになります。

 倒れるとレベルは戻りますが、プレイヤー自身の知識の量と応用テクニックは上がっていくので、しっかり成長を感じられるのが魅力。これまでのRPGはキャラクターを成長させるのが目的でしたが、プレイヤー自身の成長が重要となる本作のゲーム性は新鮮でした。

 慎重に進んでいても敵のモンスターの特殊行動や、ダンジョンの床に仕掛けられたワナといった不慮の事故でやられてしまうこともあり、そのハラハラ感にはトリコにさせられました。本作のキャッチコピーは“1000回遊べるRPG”というものですが、そのコピーに偽りはなかったです。
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 同作はたくさんのファンに支持されてシリーズ化。1999年に『ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン』、2002年に『ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険3 不思議のダンジョン』が発売。また、1995年からは世界観を一新した『風来のシレン』シリーズも展開し、こちらも人気シリーズになりました。

 ローグライク自体が人気のジャンルになってからは、お色気要素の強い『オメガラビリンス』シリーズやリズムアクションゲーム要素を取り入れた『クリプト・オブ・ネクロダンサー』など、多彩な名作、迷作が誕生しました。
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