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『スペースコブラ』がゲーム化決定。左腕のサイコガンを駆使して戦う宇宙海賊の活躍を、アニメに忠実に再現した横スクロールアクション【gamescom 2024】

by古屋陽一

更新
『スペースコブラ』がゲーム化決定。左腕のサイコガンを駆使して戦う宇宙海賊の活躍を、アニメに忠実に再現した横スクロールアクション【gamescom 2024】
 寺沢武一の『コブラ』と言えば、40代~50代にとっては忘れられないマンガの1本になるだろう。1978年から週刊少年ジャンプで連載されるや大人気を博し、1982年にはアニメ映画化、翌1983年にはテレビアニメ化もされるなど、大きな話題を集めたものだ。

 何より痺れたのはその設定。左腕に光線銃“サイコガン”をまとったコブラが宇宙海賊として、女性型アーマロイドのレディを相棒に、タートル号を駆使して宇宙をまたにかけて大活躍するというSFの世界観に心躍らせたのはなつかしい思い出。

 2024年8月21日~25日にドイツ・ケルンにて開催されたヨーロッパ最大級のゲームイベントgamescom 2024で、フランスのMicroids(ミクロイド)ブースに取材に行って、「アニメ
『スペースコブラ』がゲーム化されます」と聞いたときは、「そう来たか!」と、ハタと膝を打ってしまった。

 というのも、Microidsは永井豪原作の
『UFOロボ グレンダイザー』をモチーフにしたゲーム、『UFOロボ グレンダイザー:たとえ我が命つきるとも』をリリースしており(※)、「また何か、往年のアニメをゲーム化するプロジェクトって進んでいるのかしら……」と、淡い期待を抱いていたのだが、それが『スペースコブラ』だったというわけ。そもそも社名の“Microids(ミクロイド)”も『ミクロイドS』から来ているのではないかと、記者は思っているのだが……。
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※国内では、Xbox Series X|S版とSteam版は2023年11月15日にMicroidsより発売。プレイステーション5版とプレイステーション4版は3gooより2024年4月18日発売。Nintendo Switch版は2024年11月14日発売予定。

 さて、ゲームの紹介をしてくれたのは、Microids プロデューサーのNouredine Mohammed Saad氏(ヌールディヌ ・モハメド・サード)。『UFOロボ グレンダイザー:たとえ我が命つきるとも』のプロデューサーでもあるそうなので、日本アニメのゲーム化担当(?)ではないかと思われる。
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Microids プロデューサー、Nouredine Mohammed Saad氏(ヌールディヌ ・モハメド・サード)。
 ゲームのタイトルは『Space Adventure Cobra – The Awakening』(スペースアドベンチャーコブラ- ザ・アウェイクニング)で、対応プラットフォームはNintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC。リリースは2025年を予定している。なお、フランスのマジックポケットという会社が開発を担当しているとのこと。
 コブラがサイコガンなどを駆使して戦う横スクロールアクションゲームである本作だが、前述の通り、原作となるのは1980年代にテレビ放送された『スペースコブラ』で、そのうちの最初の12話をモチーフにしているとのこと。「雰囲気やテイストなどもアニメに忠実に作っています。アニメの12話までに登場するキャラクターは、全員ゲームにも出てきますよ」という。当然クリスタルボーイやロイヤル三姉妹も登場する。なお、「全12話のエピソードでは、1話につきひとつしかミッションがないところもあれば、たくさんあるところもあります。ミッションは全部で20あります」とヌーディヌ氏。
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 原作の権利保持者からイメージをそのまま使う許可をもらっていて、ミッションのあいだをつなぐカットシーンもアニメのシーンを使っているという。アートディレクターが
『コブラ』の大ファンで、いろいろな素材をアニメから持ってきているのだとか。看板などもしっかりと再現されているので、往年のファンはそれを見つける楽しさもあるかも。
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 肝心のアクションは、サイコガンと銃のサイドガンを駆使して戦う。高い攻撃力を誇り、原作同様に軌道も変えられるサイコガンだが、敵のバリアは貫通できないとのこと。そういうときはサイドガンを使って敵のバリアを破壊してからサイコガンで敵を倒すようだ。

 「
『スペースコブラ』に出てくるガジェットは全部使えます」とのことで、たとえばコブラの葉巻は灯りとしても使えるという。「葉巻の灯りだけを頼りに探索するというミッションもあります。あと、葉巻が爆発したりもします」とのこと。
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 忠実にアニメを再現しているという本作だが、一方でゲーム化にあたっては少しアレンジしている点もあるという。たとえば、「エピソードの冒頭のコブラが宇宙船のタートル号を取りに行くシーンでは、原作アニメだと数秒の会話ですぐに取りに行けるところを、ゲームではミッション化しています」とのことだ。

 また、本作はマルチプレイにも対応。協力プレイになっていて、昔のコブラと共闘するモードになるようだ。
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 「あと、お伝えしておかないと行けないことが!」とヌーディヌ氏が切り出したのが、「本作は吹き替え対応をします。英語、フランス語、日本語の3言語ですね」ということ。1982年版
『スペースコブラ』の声優というと野沢那智さんだが、野沢さんは鬼籍に入られている。そのため「似た雰囲気を持つ方を探しています」という。フランス語版のコブラの声優さんは存命らしいが、お年を召していることもあり、ゲーム版の声を担当してくれるかどうかはわからないとのことだ。

 『スペースコブラ』に対する愛が高じて、今回の『Space Adventure Cobra – The Awakening』につながったというプロジェクト。最後に日本のゲームファンにメッセージをお願いしたところ、「ファンの皆さんがゲームの中で『スペースコブラ』の世界に飛び込んで、楽しんでくださることを願っています」とのこと。どのような世界で堪能できるのか、楽しみだ。
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もちろんアーマロイド・レディも登場する。画面は英語版のもの。
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