【DbD】『悪魔城ドラキュラ』とのコラボチャプターが本日リリース。ドラキュラを『デッドバイデイライト』の世界に登場させることにはすごく苦労した。経験を積んだいまだからこそ実現できた

by紅葉つかさ

【DbD】『悪魔城ドラキュラ』とのコラボチャプターが本日リリース。ドラキュラを『デッドバイデイライト』の世界に登場させることにはすごく苦労した。経験を積んだいまだからこそ実現できた
 非対称対戦型マルチプレイヤーホラーゲーム『Dead by Daylight(デッド・バイ・デイライト)』にて、『悪魔城ドラキュラ』とのコラボチャプター“Dead by Daylight:悪魔城ドラキュラ”が2024年8月28日より配信された。コラボでは、新キラー“Dracula(ドラキュラ)”と新サバイバー“Trevor Belmont(トレバー・ベルモンド)が登場する。
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 本稿ではそんな2作品のコラボチャプター発売に先駆けて行われたカンファレンスの模様をリポートする。また、カンファレンス後に行われたインタビューもお届け。

姿を変えてサバイバーを追い詰めるドラキュラの姿に刮目せよ

 カンファレンスには『Dead by Daylight』開発チームとコナミデジタルエンタテインメントの制作陣がコラボにいたった経緯や新キラーとサバイバーの性能などが話された。

 まずは、
『悪魔城ドラキュラ』シリーズのプロデューサーを務める谷口勲氏からシリーズが40年にわたって続いた理由が語られ、何をしてほしいか望んでいることをはっきりと言ってくれるファンの存在を理由として挙げた。コラボについては『悪魔城ドラキュラ』を知らない方に好きになってもらいたいと期待の言葉を口にした。

 さらに登場するキャラクターにも言及。ドラキュラを新キラーとして登場させることで、新たな発見や
『悪魔城ドラキュラ』のホラーとしての側面を見られるものになっているようだ。

 ディレクターの島﨑勝也氏は、制作中に熱量をもったやりとりをした結果、ボリューム満載かつ魅力に溢れたコラボになっているとアピール。リードアーティストの中島渉氏も
『悪魔城ドラキュラ』らしさを再現してどちらの作品のファンも楽しめるものになっていると紹介した。

 最後に谷口氏から「
『悪魔城ドラキュラ』シリーズでは最後に倒されてしまうドラキュラを操作して勝利してみてほしい」とファンへのメッセージが送られた。
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 ここからは実際に登場するキャラクターが紹介された。『Dead by Daylight』のシニアクリエイティブディレクターを務めるDave Richard(デイブ・リチャード)氏は、“ドラキュラ”を『Dead by Daylight』の世界に登場させることには苦労したと語り、経験を積んだいまだからこそコラボができたと、このタイミングでのコラボにいたった経緯を説明。

 コラボにおける“ドラキュラ”のデザインを担当したゲームデザイナーのJason Guzzo(ジェイソン・グッゾ)氏は、キラーをプレイする人やサバイバーとして対戦する人がどんな体験ができるかを意識してキラーをデザインしていると前置きしつつ、“ドラキュラ”をボス戦のような体験ができるデザインにしたと説明。そのために変身能力を採用して、サバイバーを混乱させられるような能力を設定していることを明かした。

 また、障害物を乗り越える動きの代わりに霧になって通り抜けるようにし、脅威の存在だと感じられるような細かな工夫がなされているそうだ。
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 そんな本作に登場する“ドラキュラ”は吸血鬼、オオカミ、コウモリに姿を変えられるトリッキーなキラー。吸血鬼の姿がデフォルトとなる。

 この姿では前方に炎の柱を生み出して離れた敵に攻撃するHellfire(ヘルファイア)がメインの攻撃に。メメントモリでは首を切ってどこからか取り出したグラスに血を入れて飲む姿が“ドラキュラ”らしさを表現できたとジェイソン・グッゾ氏は太鼓判を押した。

 オオカミは血だまりや赤い傷跡が鮮明に見えるようになる追跡とチェイスが得意な姿。さらにこの状態ではサバイバーが定期的にScent Orbs(香りのオーブ)を落とすようになり、拾うとスピードアップとサバイバーが移動している大まかな方向がわかるようになる。
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 コウモリは吸血鬼とオオカミに比べて移動速度が速い姿だが、攻撃ができないという特徴を持っている。さらにサバイバーからは姿が見えないが、自身もサバイバーの姿を見ることができないという特徴があり、一定範囲内の障害物にテレポートできる効果を持っていることからステルス能力が高い姿のようだ。また、オオカミとコウモリは3人称視点となるという特徴を持つ。
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 能力だけ見ると3つの姿に変身できる“ドラキュラ”の操作は難しそうだが、ジェイソン・グッゾ氏は変身しなくても楽しめるとアピール。最後に慣れてきたら変身も使って遊んでみてほしいと語った。

【インタビュー】敵だったドラキュラを操作する新たな体験ができるコラボ

 ここからはカンファレンス後に行われたインタビューをお届けする。インタビューに答えてくれたのはカンファレンスに参加していたコナミデジタルエンタテインメントの3人と『Dead by Daylight』開発チームのふたりだ。

Dave Richard氏デイブ・リチャード

Behaviour Interactive『Dead by Daylight』シニアクリエイティブディレクター(文中はデイブ)

Jason Guzzo氏ジェイソン・グッゾ

Behaviour Interactive『Dead by Daylight』ゲームデザイナー(文中はジェイソン)

谷口勲氏たにぐちつとむ

コナミデジタルエンタテインメント 第6制作部プロデューサー(文中は谷口)

島﨑勝也氏しまざきかつや

コナミデジタルエンタテインメント 第6制作部ディレクター(文中は島崎)

中島 渉氏なかじまわたる

コナミデジタルエンタテインメント 第6制作部リードアーティスト(文中は中島)

――『Dead by Daylight』とのコラボのオファーがあったときのご感想をお教えください。

谷口
 我々としては多くの方に『悪魔城ドラキュラ』シリーズを触れてもらいたいと考えています。そこでコラボの話を聞いたときに若い方に遊んでもらえると思ってすぐに「やりましょう」とお話させていただきました。

――『Dead by Daylight』とのコラボでとくに期待する点を教えてください。

谷口
 シリーズファンの声にできるだけ応えていきたいと考えているのですが、ドラキュラをプレイアブルキャラとして実現させるのは難しいことでした。ですが、『Dead by Daylight』で実現できて、個人的に非常に楽しみですし、遊んでいただけたらうれしいです。

――コラボにあたって、どのようなご要望がありましたか。監修などで印象的なやりとりなどありましたら、教えてください。

島﨑
 本当に数多くの監修依頼があって。細かなところまで作り込んでいるので楽しくもあり、たいへんでもありました。こんなものまであるのかといった驚きがありますのでプレイするときには楽しんでいただければと思います。

中島
 バッジやモデル、セリフもたくさん収録されているので見応えもありますし、聞き応えもあります。ゲーム内に登場するチャームで『悪魔城ドラキュラ』のお肉を用意していて。そういったところにも注目してみてください。

――『悪魔城ドラキュラ』コラボの見どころやポイントをお聞かせください。

デイブ
 個人的に『悪魔城ドラキュラ』はゲームの歴史に残る伝説の作品だと思っていて、そんな作品とコラボができて光栄です。見どころとしてはやはり“ドラキュラ”になれることです。

ジェイソン
 『悪魔城ドラキュラ』は多くのゲームに影響を与えた作品だと思います。

 とくに『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』は私がゲームの開発に携わるきっかけになった作品。そんな作品に登場する“ドラキュラ”を
『Dead by Daylight』の世界に組み込める機会を得られたのは本当に光栄です。

――コラボで登場するキラーやサバイバーの選定理由をお聞かせください。

デイブ
 『悪魔城ドラキュラ』の敵と言えば、“ドラキュラ”だということで、キラーはすぐに決まって。あとはどうやって『Dead by Daylight』の世界にあわせるかということだけでした。

 サバイバーのほうは何人も候補がいましたが、彼らは武器や魔法を使って戦うので迷ったのは事実です。ですが、トレバー・ベルモンドは仲間の力を必要としていたキャラでもあるので、サバイバーにもっともふさわしいと考えて選びました。

 ただ、選ばなかったほかのキャラから衣装を取り入れていますし、取り入れずにはいられませんでした(笑)。こういった部分も楽しんでいただければと思います。
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――キラーは任意に姿と性能を変えられるトリッキーなキャラですが、おすすめの立ち回りや使いかたを教えてください。

ジェイソン
 異なる力を持った姿になれるので、必要に応じてつぎつぎに変身してサバイバーを追い詰めてみてください。

――気になったのですが、変身は連続でできるものなのでしょうか。

ジェイソン
 変身自体に制約はありません。ただ、一度変身した後に違う姿に変身するには少しあいだを空ける必要があります。

――キラーと同じようにサバイバーのおすすめの立ち回りや使いかたを教えてください。

ジェイソン
 サバイバーは“ドラキュラ”がどのような姿をしていて、どこにいるのかを把握する必要があります。そのための情報を得られるように設計しているので、しっかりと目と耳で確認しながらプレイしてみてください。

 ただ、コウモリの姿だと見えないので、そっと隠れながら歩いて移動するのがおすすめです。

――両作の暗めな世界観は親和性が高そうですが、それぞれのよさを損なわないように意識した点をお聞かせください。

ジェイソン
 “ドラキュラ”と戦うのはボス戦のようなもの。これが『悪魔城ドラキュラ』の核になっていると思います。3Dで表現される『Dead by Daylight』でも同じような体験ができるように意識しています。

デイブ
 我々はキャラクターを追加するときにファンの視点を忘れないようにしています。今回の場合だと『悪魔城ドラキュラ』に慣れ親しんでいる方が違和感を感じないようにして、キャラクターがそのまま『Dead by Daylight』の世界に登場していると感じられるようにしました。

 また、
『悪魔城ドラキュラ』を知らない方にはキャラクターに慣れ親しんで、ゲームを楽しんでいただければ幸いです。コラボでは『悪魔城ドラキュラ』『Dead by Daylight』の世界をうまく統合できたと思います。
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集計期間: 2025年01月15日16時〜2025年01月15日17時