2Dと3Dが融合した絵本のような世界
『マリオストーリー』は任天堂から発売されたアクションRPG。スーパーファミコンで発売された『スーパーマリオRPG』の続編として開発された作品だが、『ペーパーマリオ』シリーズとしても展開されており、その記念すべき1作目に当たる作品でもある。開発を手掛けたのは『ファイアーエムブレム』や『メイド イン ワリオ』、そして『ペーパーマリオ』シリーズを始めとする任天堂タイトルの開発でおなじみのインテリジェントシステムズとなっている。
ゲームの世界自体は立体的な3D空間になっていて、そこで2Dのキャラクターたちが動き回るものだから何とも奇妙な感覚。何よりペラペラな平面キャラクターが動く様子がかわいらしく見ていて飽きなかった。いまでは2Dと3Dの融合したゲームは多数存在するが当時としてはかなり斬新で、オリジナリティー溢れる摩訶不思議な世界のトリコになった人も多かったんじゃないだろうか。
なかでも有名なのはグルメヘイホーにケーキを作るイベント。プレイヤーはケーキの材料を自由に選んで混ぜていくのだが、小麦粉や砂糖、ミルクなどのおなじみの素材に混じって洗剤が置いてあるのが笑える。洗剤を入れたらどうなるかは試さなくても想像が付くのに、誰しも一度は誘惑に負けてぶち込んでしまったのではないだろうか。当然グルメヘイホーはまずいと吐き出してケーキは作り直し。泣く泣く最初からまじめに素材を選ぶことになった人はひとりやふたりではないはずだ。
ほかにもガチのクイズ大会に参加してみたり、変身の魔法を駆使してステルスゲームっぽいことをしてみたりとじつにバラエティーに富んでいる。ほかの作品では見られなかったピーチ姫のキュートな姿は確実に彼女のファンを増やしたに違いない。
『マリオストーリー』を含め、『ペーパーマリオ』シリーズはこれまでに7作品発売されている。最新作は今年(2024年)5月23日発売されたNintendo Switch用『ペーパーマリオRPG』で、こちらは2004年にニンテンドーゲームキューブで発売された同名タイトルのリメイク作品だ。
なお、いま『マリオストーリー』を遊ぶなら、“NINTENDO 64 Nintendo Switch Online”がオススメ。“Nintendo Switch Online + 追加パック”に加入する必要があるが、『スーパーマリオ64』や『ゼルダの伝説 時のオカリナ』、『F-ZERO X』など往年の名作も多数配信されているので、チェックしてみてはいかがだろうか。