『Marvel Rivals』レビュー&インタビュー。ヒーローどうしのシナジー効果が熱い。FPSにしなかった理由は「スパイダーマンの一人称視点を想像してみてください」(開発)

by猫塚きてぃ

『Marvel Rivals』レビュー&インタビュー。ヒーローどうしのシナジー効果が熱い。FPSにしなかった理由は「スパイダーマンの一人称視点を想像してみてください」(開発)
 NetEase Gamesより、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC向けに配信予定の『Marvel Rivals』。発売日は未定で、7月にクローズドβテストが実施される。

 本作は、マーベルキャラクターによる6対6のチームシューターだ。
『アベンジャーズ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『X-MEN』などマーベルマルチバースからヒーローやヴィランを選択して、破壊できるマップでバトルをくり広げる。

  6月に行われた“Summer Game Fest 2024”(サマーゲームフェスト2024)のPlay Dayでは、同作を体験することができた。さらに開発インタビューを実施したので、その模様をお届けする。

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※製品版では一部仕様が異なる可能性もあります。

おなじみのマーベルヒーロー&ヴィランを操作して戦えるカジュアルTPS!

 本作は6対6の三人称視点チームシューター。近頃のFPSやTPSのように、各キャラクターのアビリティやスキルを駆使して戦うことになる。

 ルールはエリア確保を目指すポイントキャプチャーのようなモードや、オブジェクトを運んだ距離を競うモードなど、シューター系ではなじみ深いモードが収録されている。


 使用できるヒーローとヴィランは、アイアンマンやスパイダーマン、ドクターストレンジなどと日本でも人気のマーベルキャラクターが多数登場。各キャラクターは大きく下記の3つのロールに分けられている。

  • ヴァンガード:体力が多いタンク的なロール。味方を護ったり、前線をあげることに長けている。
  • デュエリスト:ダメージを出したり、敵陣をかき回すDPS的なロール。チームの火力担当。
  • ストラテジスト:チームのサポートに特化したロール。味方のHPを回復させたり、ダメージをアップする能力を持つ。

 今回プレイしたマッチではロール指定はなかったため、ヒーローさえ被らなければ全員が好きなヒーローを選択可能。ただ、その仕様のため、ヴァンガードやストラテジストが一切いないといった状況になってしまうことも。

 とくにヴァンガードはかなり重要なロールのため、チームにひとりは欲しいところ。ランクマッチなどで誰かがヴァンガードをやらないといけないという状況が発生しそうなのが懸念点と言える。
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 各ヒーローは難度が★の数で表記されている。スカーレットウィッチなど比較的誰でも使いやすいヒーローなら★1、スパイダーマンなど操作難度が高いものは★5と、5段階で設定されている。

 実際に各難度のヒーローを使用してみたが、やはり★5のスパイダーマンはかなり難度が高い。その分、使いこなせたときにかなり大きな力を発揮できるように感じた。
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 本作の特徴として、ヒーローの組み合わせによっては、シナジーを発揮することがある。たとえば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場するロケットとグルートのふたり(2匹?)。同じチームになると、ストラテジストのロケットがヴァンガードのグルートの背中に乗って戦うことができる。

 背中に乗ることで、ふたりで敵にフォーカスして一気に攻撃をしたり、ロケットがグルートを瞬時に回復したりと、大きなタクティカルアドバンテージを得ることができる。

 映画やコミックのワンシーンを再現したようなシナジー効果は非常におもしろい要素で、ファンにはかなり刺さるだろう。
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 本作はマップにも大きな特徴がある。それはアビリティやスキルでマップ上のオブジェクトを破壊でき、戦闘を優位にすることができる点だ。

 たとえば、建物を破壊したときにできた瓦礫に身を隠したり、瓦礫を積み重ねて高台を取ったりとさまざまな戦術を生み出せる。マップをここまで大胆に駆使したシューターには、新鮮さを感じた。
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 ヒーローどうしのシナジーがあったりと、原作の設定もうまくTPSに落とし込んだ本作。ゲーム性はもちろん、各キャラクターなどのモーションも作り込みとこだわりを強く感じた。競技性に特化したシューターというよりは、マーベルファンでシューターが苦手な人でも楽しめるようなカジュアル寄りのTPSだ。

 7月にはクローズドベータテストが実施されるとのことなので、気になった人はぜひチェックしてみてほしい。

開発インタビューで気になる点を直撃。マイナーなキャラも触って好きになってほしい想い

 ゲームプレイ後には開発へのインタビューを実施した。なぜTPSにしたのか、さらなる新キャラクターは登場するのかなど気になる点を訊いた。

――マーベルとチームシューターの組み合わせはとても魅力的に感じます。本作を制作するきっかけを教えてください。

開発
 マーベルがチームシューターを開発しているときに、ちょうどNetEase Gamesさんと出会いました。どちらもマルチプレイに対する似たような情熱を持っていることが分かり、そこからタッグを組んで本作を制作しました。

――開発からの視点で本作の注目ポイントはありますか?

開発
 大きな魅力は3つあります。ひとつはマーベルのヒーローとヴィランがいっしょに戦うということ。ふたつめは各ヒーローの能力や破壊できるマップを駆使した戦略性です。

 そして3つめはキャラクターどうしのシナジー。各キャラクターはそれぞれ異なるスキルやアビリティを持っています。それらはチームの組み合わせによっては、別の使いかたをすることもできるのです。

 たとえば、ハルクとしてガンマ線を使ってアイアンマンのスーツにエネルギーチャージしたりと、敵を攻撃するだけではなく、味方に使用することで別の効果を発揮するものもあります。そういった組み合わせも楽しめるはずです。

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開発
 ヒーローやヴィランは知名度があるキャラクターもいれば、少しマイナーなキャラクターもいます。プレイヤーは初めて見るキャラクターを使うことも多いと思うので、その点も考慮して制作しています。

 ひとり日本人のキャラクターもいますが、声優さんには日本語と英語をしゃべれる方を起用したりとかなりこだわっています。知らないキャラクターの魅力を知ってもらえるとうれしいです。

――FPS(一人称視点)ではなく、TPS(三人称視点)にした理由はありますか? 個人的にはアイアンマンのインターフェイスで戦いたかった気持ちが少しありまして……。

開発
 スパイダーマンの一人称視点を想像してみてください。絶対酔ってしまいますよね(笑)。一人称視点では再現が少し難しいキャラクターが何人かいるのが、FPSにしなかった理由になります。

 また、もうひとつの理由としては、ヒーローのかっこいい姿を見てほしいという想いがあります。スキンなども存在するので、その点でも楽しんでほしいです。

――マップ上の建物が攻撃で壊すことができますね。どのマップでもほとんどのオブジェクトは壊せるのでしょうか? また、壊れた建物は戦闘にも影響がでるのでしょうか?

開発
 もちろん崩壊した建物は戦闘に利用できます。たとえば敵の道を阻んだり、飛ぶことができないキャラクターは瓦礫を利用して高台へ移動したりできます。

 マップによっては、壊れた建物が復元される場所もあります。アスガルドでは、壊れた宮殿が一定時間経過するとロキの力によって修復されますよ。

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――キャプテン・アメリカやウルヴァリンなどの姿がまだありませんね。今後登場するヒーローもいるのでしょうか?
開発
 現状はまだ未定です。

――最後に本作を楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いします。

開発
 とにかくみなさんがこのゲームを好きになってくれることを願っています。日本だとスパイダーマンが人気と聞いていますが、ぜひほかのキャラクターたちも触って好きになってほしいです。

 日本のローカライズにも注力していますので、ぜひ楽しみにしてください。
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