グラビティゲームアライズより、Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、PC(Steam)向けに2024年8月29日に日本先行発売予定の注目作『神箱 - Mythology of Cube -』(以下、『神箱』)。そのNintendo Switch向けの体験版が配信開始となった。
本作は、クラフト、パズル、バトルの3つのジャンルが組み合わされたワールドクラフトRPG。ファンタジー世界を舞台に、広大な大地を切り開きながらの冒険が楽しめる1作となっている。
RPGに他ジャンルの要素が盛り込まれた作品というのはちょくちょくあるものだけど、本作は3つのジャンルがどれもメインを張れるほどにしっかり作り込まれているという。つまり「パズルゲームが好きで、RPGにも興味はあったけど、手を出せずにいた」という人でも、安心して楽しめる作りになっている……とのことなのだが、果たしてそのクオリティーはどれほどのものか?
本稿では、さっそくダウンロードして遊んでみた、『神箱』Nintendo Switch版の体験版プレイレビューをお届けする。
※本稿はパズルもバトルもクラフトも、欲張りさんなRPG『神箱』の提供でお送りします。自分でマップを作り出していく感覚が楽しい
本作の舞台となるのは、“大分断”という災害によって東・西・南・北と中央の5つの地域に分断されてしまったゾフィール大陸。
分断された各地域では、さまざまな災害の源となる“断片化”が発生。その影響で凶暴なモンスターも出現するようになり、地域間の往来はさらに難しくなってしまった。
プレイヤーは、そんな状況を見かねた女神クロエムより“世界を直す力”を与えられた修復者となり、大陸の分断を修復する旅に出ることになる。
……というのが、『神箱』の大まかなあらすじだ。
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本作のフィールドは、縦20歩×横10歩ぶんほどのエリアで一区画……といった形で区切られている。ゲーム開始時は平らな状態で、新しい区画に踏み入ると森や山、川などが出現。立体的なマップが形成されていく仕様になっている。
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Yボタンで周辺一帯のマップに切り替えが可能で、未開放の状態でも、おおよそどのような地形かは確認できるのだが、やはり実際にその区画まで足を運び、マップを完成させていく感覚は楽しい。
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全体マップで見る限り、「ここには何もなさそう」と思えるエリアでも実際に訪れると貴重なアイテムが手に入ったり重要なヒントをくれる人物に出会えたりするので、目的地に向かうだけでなくいろいろ寄り道をしてみたくなる。
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また、本作には昼夜の概念もあり、フィールド移動中は随時時間が経過していく。
夜になると敵の出現率が上がり、森林などではない街道を歩いていても襲撃されることがあるので、つねに緊張感をもって探索に当たる必要がある。
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さらにフィールドでは、天候もリアルタイムで変化していき、晴天かと思えば急遽、大雨や雪に見舞われることもある。今回のプレイ範囲では、天候が直接、進行にかかわることはなかったが、それらが影響するイベントなども発生するのか、非常に気になるところだ。
戦闘から素材納品まで多彩なクエストが発生
本作は、街道や街で出会う人々から受ける依頼(クエスト)をこなすことでストーリーが進んでいく。
クエストは、ストーリーの進行に関わるメインクエストのほか、人々の悩みを解決するサブクエスト、そして、酒場で受注できる酒場クエストの3種類に分類される。
体験版で受注できた依頼は、モンスターを一定数倒したり特定の素材を納品したり、別の町までアイテムを届けたりするものが多かった。
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ちなみに受注したクエストは画面右上に表示され、マップ上にも目的地の位置を示すマークが表示される。
また、マークは鳥が飛ぶ形で案内され、マーキングバードと呼ばれている。複数のクエストが進行中の場合、クエストごとに赤や青、緑など、マーキングバードは色違いになるため、判別しやすくなっているもうれしいところだ。
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なお、あまりに多くの依頼を受けすぎると、自分でも管理しきれず「すでに達成済みなのに、依頼者への報告を忘れて放置状態」といったクエストが溜まっていく恐れもある。
Xボタンを押すと、クエストの進行状況を確認できる一覧リストが表示されるので、こちらもこまめにチェックするよう心掛けたい。
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一方、活動の拠点となる街では、クエストの受注だけでなく、さまざまな施設も利用できる。宿屋や雑貨屋、武器・防具の購入&開発ができる鍛冶屋など、いずれも冒険に必須の施設ばかりだが、その中でも必ず立ち寄りたいのがパン屋だ。
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『神箱』ではフィールドを移動する際、時間経過によって食料が減っていく。食料がなくなると最後に立ち寄った街まで強制的に戻されてしまう。
遠くまで足を延ばし、もう少しで目的地に到着するというときに食料が尽きてしまうと、また長い行程をやり直しになるので、遠出をする際は食料のチェックに気をつけよう。
食料をストックできる量は、プレイヤーのレベルアップに応じてじょじょに増えていく仕様になっている。
シンプルながらも奥が深い“修復パズル”
プレイヤーの旅の目的でもある“各地に発生した断片の修復”は、修復パズルというパズルゲームの要領で行うことになる。
“断片化”が起きたエリアには黒い瘴気が発生しており、発生源には渦状のアイコンも表示されるので、まずはそちらに接触しよう。
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パズルは、4×4や5×5で区分されたマスの上に4色(黄、青、赤、緑)のピースが並んだもので、同じ色のピースを隣り合うように並べ替えるとそれらが消滅し、得点が加算される。そうして決められた手数以内で、指定されたピースを一定数消す(たとえば8ターン以内で、黄、青、緑のピースをそれぞれ8個以上消す、など)ことができれば、その土地の断片化は修復され、正常な土地に戻る……というルールだ。
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また、ストーリーの進行に必須の“断片の修復”だけでなく、バトルにおいて重要な要素となる“マナの採取”も、同様のパズルで行うことになる。
こちらは手数に制限がなく、一定時間にどれだけのピースを消せるかが重要で、消したピースの数だけ戦闘時に使えるマナを補充できる仕様になっている。
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そしてもうひとつ、パズルの盤面には直接動かすことができない固定ブロックや、無属性ブロックなどが配置されているのも見逃せないポイントだ。
色付きのピースで挟むことでいっしょに消滅させるなど、これらのブロックを消すにはコツがいるので、そうしたひと手間も考慮しつつ、決められた手数&制限時間でパズルを解いていくこちらの要素は、シンプルながらも熱中度は抜群だ。
“修復者”として介入するターン性バトル
本作の戦闘はシンボルエンカウントで、フィールド上にいる敵と接触すると戦闘開始。戦闘はターン制で、直接参加するのはともに旅をする仲間。プレイヤー(修復者)はマナの振り分けやアイテムによるサポートに徹することになる。
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ちなみに、プレイヤーが“待機”を選択した場合、敵味方ともに素早さが速い順に攻撃をくり出すオート戦闘となり、全員の行動が完了するとターン終了となる。
ただ、本作は通常の敵との戦闘でも難度が高めなので、基本的にはプレイヤーも参加する戦闘が主流になると思っておいたほうがいいだろう。
流れを順に説明すると、まずはターンの開始時、“神匣装填”と表示され、地(黄)、水(水)、火(赤)、風(緑)、それぞれのマナが一定数補充される。
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続いて“修復者行動”となり、4種のマナの中からいずれかを選択。仲間たちにマナを付与する。
回復アイテムなど道具の使用や戦闘からの離脱も、このフェーズで選択できる(仲間のキャラクターたちが装備する武器には、地、水、火、風、いずれかの属性が設定されており、その属性のマナを付与することで、必殺技や回復魔法といった各種スキルが使用可能になる)。
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そうして“戦闘行動”のフェーズに入ると、前述のとおりオート戦闘になる。その場合もスキルだけはプレイヤーが任意のタイミングで発動可能だ。
装甲の硬い敵には通常攻撃+必殺技の二段攻撃で大ダメージを与えたり、集中攻撃を喰らってピンチの仲間には回復魔法をかけたりと、スキルの使いどころの見極めは戦闘においてもっとも重要なポイントといえるだろう。
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なお武器は、キャラごとに2種類まで装備することが可能で、“修復者行動”の際には武器の持ち替えもできる。どんな敵が出てきても弱点属性をつけるよう、各武器は異なる属性のものを装備させておくのがよさそうだ。
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その際、仲間全員の武器属性を統一しておけば、一度マナを付与するだけで全員のスキルを使用可能にできて便利。ただし、その色のマナのストックがなくなると途端に不利になるので、属性はバランスよく分配することをオススメしたい。
クラフトで自分だけの武器・防具を作成
キャラクター自身のレベルアップに加え、武器や防具のクラフトも、戦力の強化を図るうえで重要な要素だ。
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体験版だからかもしれないが、今回プレイできた範囲の街で売っている装備品は非常に少なく、性能もいまいちなものしかなかった。だが、クラフトの素材となるアイテムは大量に手に入るので、それを用いて自分だけのオリジナル武器・防具を作れるのがおもしろい(見た目が既存の武器と同様のデザインなのは、あしからず……)。
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作り方は簡単で、まずは街の鍛冶屋に行き、武器の製造を依頼する。そうして剣なら、“刃”、“装飾”、“持ち手”の部分に、手持ちのクラフト素材の中から好きなものを選択。あとは開発費を払うだけですぐに製作できてしまう。
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上昇するステータスや属性、付与される特殊効果などは、素材選択画面で確認できるので、ついつい時間を忘れて、最強の組み合わせを探したくなるはずだ。
また、パーティーの仲間を助手に設定したうえでクラフトを行うと、完成品の性能がさらに向上するボーナスも発生する。体験版で仲間になるのはアルクとミナスのふたりだけだが、製品版にはまだまだ多くのキャラクターが登場するので、バトルだけでなくクラフトでも、仲間との連携が重要な要素になりそうだ。
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思いのままに街づくりも楽しめる
そしてもう1点、本作では武器・防具だけでなく、民家や宿屋、酒場といった建物もクラフトで生成することが可能。これらに加え、土地を開墾して農園にしたり、水辺のエリアでは漁業にも取り組めたりと、やれることは非常に豊富で、街そのものを作り出すこともできてしまう。
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今回の攻略範囲では、川で分断された先のエリアに渡るために橋を作成。続けてその周辺に、橋を管理するための小さな村を作る……というクエストが発生する。ストーリーを進めるうえでは、こちらの村だけで十分なのだが、街づくりそのものを楽しみたい場合、その他のエリアで自由に街を作り出すことができるのも、クラフト好きにはたまらないポイントといえるだろう。
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その際、特定のエリアを柵や壁で囲み、建物をいくつか建てれば完成……というわけではなく、街として機能させるには治水工事など、さまざまな技術の導入が不可欠な点もリアリティがあっておもしろい。
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その街ならではの特産品を生み出すこともできるので、製品版の発売後は、冒険そっちのけで街づくりにのめり込むプレイヤーも急増することが予想される。
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今回プレイした体験版は、適度にレベルを上げつつ、ストーリーを進めるだけなら2時間程度で遊びきれる内容だったが、エリア探索やクエストの攻略、街の開拓といった要素は、その後も継続して遊ぶことができる。
あくまでも序盤のみなので、クラフト、パズル、バトルの3ジャンルについて、とっつきやすい部分のみを触らせてもらった感覚だが、それでも各要素のおもしろさは十分味わうことができた。
RPGは好きだが、サンドボックスゲームやパズルゲームにはなじみがない……という人でも、本作なら無理なく、それらのジャンルの魅力も体験できるので、本稿を通して“3ジャンルの融合”という点に興味を持たれた方には、ぜひ本作を遊んでみてほしい。