『MADiSON』日本語版先行レビュー。カメラを使って悪魔の儀式からの脱出を目指すサイコホラー。視覚と聴覚を侵蝕する恐怖演出は鳥肌もの

byQマイン

『MADiSON』日本語版先行レビュー。カメラを使って悪魔の儀式からの脱出を目指すサイコホラー。視覚と聴覚を侵蝕する恐怖演出は鳥肌もの
 Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4向けに『MADiSON』(マディソン)の日本語版が2024年7月4日(木)に、Beep Japanより発売される(プレイステーション4版はダウンロード専売)。

 本作は人間界とあの世をつなぐインスタントカメラを使って写真を撮り、現像した写真をヒントに謎を解いていく一人称視点のサバイバルサイコホラーゲーム。PC版(英語版)はすでに発売されており、欧米の名だたるホラーゲーム実況者のあいだでは本作を絶賛する声が上がっている。
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 今回は海外で大きな反響を呼んだ『MADiSON』の日本語版をひと足先にプレイし、その魅力をレビューにてお伝えしていく。なお、今回の試遊はプレイステーション5版で実施している。

現実? 夢? 謎と恐怖に満ちあふれた屋敷での大冒険

 主人公ルカは不気味で薄暗い部屋で目を覚ます。トビラの外にいる父親は、ルカが母親と妹を手にかけたと泣き叫ぶ。これは現実なのか、夢なのか、状況が理解できず狼狽える主人公はその真相を探るために部屋から脱出を試みる。これが本作の導入だ。
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 ここから操作が可能に。まずは廊下へつながるトビラを開けようとするが、カギが掛かっていて開かず、先ほどまでいた父親の気配は感じられない。部屋を見渡すと、如何にも怪しげなクローゼットを発見。開けてみると、別の部屋へと続くと思われる穴が空いていた。だが、板が打ち付けられていて通れないため、板を外す道具を捜すことに。
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 部屋の中央には回転する台座。その上にはテレビが置かれており、電源を入れることもできる。テレビには砂嵐しか映らないが、光源として使うには十分だ。
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 台座を回転させ、部屋の暗い部分を照らしながら探索していると、ソファの下に取っ手(ハンドル)を発見。
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 それを部屋の壁にある収納ボックスのドアに差し込むと、中には釘抜きハンマーが。さっそくこれを使い、穴を塞ぐ板を取り外し、部屋から脱出する。穴の奥まで進むと、ようやく廊下に出られた。
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 廊下を歩き回ってみると、入れるトビラはひとつもなく、さっそく行き詰まる。そもそも自分がいた部屋のトビラもないため、明らかに異質な空間であることだけはわかった。
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 何かないかと眺めていると、廊下の突き当たりに布が掛けられた物体を発見。布を取ると、そこには大きな振り子時計が。しかも突然鳴り出してプレイヤーを容赦なく驚かせてくる。
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 振り子時計にビビリながらもふと振り返ると、先ほどまで閉じていたトビラが開いているではないか。恐る恐る中に入る。部屋の中央にはイスがあり、その上にはルカへの誕生日プレゼントが置かれていた。
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 プレゼントの中身は年代物のインスタントカメラ。さっそく目の前のイスを撮影してみると、部屋が大きく揺れ出し、目の前のイスがひとりでに回転した。
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 これが本作のカギを握るインスタントカメラだ。このカメラには現実とあの世をつなぐ力があり、適切な場所でシャッターを切ると、目には見えない情報がフィルムに映し出されたり、屋敷内にさまざまな変化をもたらしたりする。イスが回転したのも変化が現れた証拠なのだ。ありがたいことにフィルムは無制限なので、いくら撮影してもオーケー。

 このカメラを手にしてイスを撮影するまでがいわばチュートリアル。本当の
『MADiSON』はここから始まるのだ。
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謎解きは歯応え満点の難度! 時間制限があるものも

 屋敷を探索していると、さまざまな場所に謎解きギミックが盛り込まれている。ヒントがなくても解ける簡単なものから、暗号化された複雑な情報を読み解いていく本格的なものまで、謎解き要素の幅はかなり広く歯応え満点。時間制限があるシビアな謎解きもあり、失敗した場合は少し前からやり直しになる。
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 ゲーム内で拾えるアイテムは360度好きな方向から見回すことができ、裏面などにヒントや答えが隠されていることもある。アイテムは小まめに調べることが重要だ。
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 一度に持ち歩けるアイテムの数が決まっている。アイテムの収納と取り出しは、屋敷の各所に配置された赤色の金庫から行える。この辺は『バイオハザード』シリーズを彷彿とさせるゲームシステムだ。
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 あと屋敷内を探索する際は、つねにインスタントカメラを使うクセをつけておくといい。怪しいと思ったらとりあえず写真を撮ってみよう。写真を撮影した際、大きな揺れが発生したら変化が起きたサインだ。現像したフィルムを見てみたり、周囲を見回してみたりして、変化を探そう。また撮影したフィルムはアイテム欄から見返すことができ、不要な写真は捨てることも。
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壁に描かれた謎の図形。写真を撮ると大きな揺れが。現像したフィルムを見ると壁に書かれていない模様が映し出された。こんな感じで謎解きのヒントが写真に表示されることもある。

視覚と聴覚に訴えかけてくる怖さは一級品。恐怖の核となる設定も興味深い


 いまさらだが、筆者はジャンプスケア(ビックリ系)のあるホラーが大の苦手だ。友人と部屋でホラー映画を見たときは画面から目をそらして音だけ聞いていたし、プライベートではホラーゲームを一切やらない。だからこのレビューの仕事が来たときは一瞬躊躇した。でもそこは仕事だから断らない!

 単刀直入に言うと、本作は死ぬほど怖い。まずは音だ。ヘッドフォンでプレイしたのだが、場所によっては何かがいるような物音がしたり、背後のトビラが勝手に開く音が聞こえたりする。これらの音は謎解き中にも聞こえてくるため、謎解き画面から抜け出すのが怖くなることもしばしば。それとBGMがないので、静寂とSEのメリハリも利いていて、ひとつひとつの物音が恐怖感を倍増させていたのも印象的だった。あまりの怖さに、筆者は途中でヘッドフォンを外す場面もあった。
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 もちろん視覚的な恐怖もある。最序盤は出てこないが、特定のポイントまでゲームを進めると、屋敷に潜む悪魔が姿を現す。筆者にとってはここからが地獄だった。視界の悪い空間で爆音とともに現れた悪魔にビビリまくって机に膝ぶつけたり、謎解き中に悪魔に突然襲われて泣きそうになったりと、寿命が縮むほど怖いジャンプスケア演出が盛りだくさんだった。怖すぎてプレイしたのを軽く後悔した。
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 キャラクターの動作にも恐怖を掻き立てる演出が盛り込まれている。トビラを開けるときは、ボタンを押して取っ手を掴み、開けたい方向にスティックを倒してトビラを動かすという仕組みになっていて、トビラを開けるという単純な動きそのものにドキドキ感を与えていた。また梯子を上り下りする際は、視点が固定になるのも個人的には怖かった。もしもこのタイミングで画面内に何かが現れたらと思うと……背筋がゾクっとさせられる。

 ハチャメチャに怖い本作だが、ゲームを進めていくと、悪魔とルカの一家には深いつながりがあることが判明。そこから徐々に物語の真相が見えてくるストーリーはかなり引き込まれるものがあった。屋敷内にはさまざまなアーカイブ的な読み物もあり、そこから世界観や家族たちのバッグボーンが見えてくるのもおもしろかった。ただ今回はテスト版ということもあって、ローカライズがやや不安定な箇所が見受けられたのが少し気になった。
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謎解きとホラー、ふたつを満遍なく楽しめる、この夏おすすめの快作

 謎解き要素は歯応えがあり、序盤から解く楽しさを存分に楽しめた。インスタントカメラで撮って現像したり、アイテムを調べてヒントを見つけたりする過程もおもしろく、謎解き中はドキドキとワクワクが入り混じるような気分にさせられた。インスタントカメラで赤いフィルムを撮影するという収集要素も用意されており、屋敷内を隅々まで探索したくなるように作られているのもさすがだった。

 ホラー要素はただ大きい音を連発するのではなく、静寂や些細な物音などを盛り込み、メリハリをつけながら要所要所でプレイヤーをしっかりと怖がらせるようにしていたのが印象的だった。静寂のあいだはいつ来るのだろう、という恐怖感も相まってつねにビクビクさせられた。悪魔のデザインもプレイヤーの正気度を奪うような、不気味かつグロテスクなデザインになっていたのもよかった点だ。プレイする際はヘッドフォンを忘れずに!
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 極上の没入感と恐怖体験を味わえる『MADiSON』の日本語版は7月4日に、Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4にて発売。さまざまな恐怖演出で背筋がゾクッとする気分を味わって、暑い夏を乗り切ってみてはいかがだろうか。
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『MADiSON』(マディソン)

  • プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4
  • 発売日:2024年7月4日発売
  • 発売元:Beep Japan/Perp Games
  • 開発会社:Bloodious Games
  • ジャンル:サバイバルサイコホラー
  • 価格:通常版は4510円[税込]、限定版は7040円[税込]
  • 備考:プレイステーション4版はダウンロード専売
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