『ウマ娘』新シナリオ“豊食祭編”先行プレイリポート。食を重視したトレーニングは、短距離やマイル路線のウマ娘にピッタリ!

by原常樹

『ウマ娘』新シナリオ“豊食祭編”先行プレイリポート。食を重視したトレーニングは、短距離やマイル路線のウマ娘にピッタリ!
 サイゲームスより配信中のゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、『ウマ娘』)。明日、2024年6月26日からは注目の新育成シナリオ“収穫ッ!満腹ッ!大豊食祭”(以下:“豊食祭編”)が登場! 新シナリオ実装に先がけてメディア向けに開催された先行体験会より、本シナリオのレビューをお届けします。
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育成シナリオでもウマ娘の“食”にスポットライトが

 いよいよ3周年に突入した『ウマ娘』。これまでに登場した7つの育成シナリオでは、凱旋門賞などの大きなレースや人々の心を動かすグランドライブにかけるウマ娘たちの熱い想いが描かれてきました。そんなシナリオのなかでも、これまであまりスポットライトを当たっていなかったもの……ズバリそれが“食”です。

 見た目こそキュートですが、ウマ娘たちは生粋のアスリート。食事は走るためにも欠かせない要素であり、実際にアプリのシナリオやローディング画面でも彼女たちが食べ物をほおばるシーンが頻繁に登場します。思い起こせば、筆者も“ウマさんぽ”で拝めるウマ娘たちのお食事シーンにはたいへん癒されました(オススメは、幸せそうにラーメンをすするナリタタイシンのお食事です)。

 オグリキャップやスペシャルウィークの健啖家っぷりはもはや『ウマ娘』の風物詩ともいえますし、今年のゴールデンウィークには食をテーマにしたゲーム内キャンペーン“GOCHI WEEK(ゴチウィーク)”が企画されたほど。サイゲームスが運営するマンガアプリ“サイコミ”では、ストレートに彼女たちの食生活を描くコミック『ウマ娘 プリティーダービー うまむすめし』が連載されているぐらい『ウマ娘』にとって“食”は重要な要素と言えるはず。

 アプリの軸である育成シナリオで食がテーマになることはありませんでしたが、6月26日より実装される“豊食祭編”では、ついに満を持して“食”にもスポットライトが当てられます。では、具体的なシステムについて見ていきましょう。
※なお、先行体験会はゲームバランス調整中の開催とのことで、本記事と実装時の内容が異なることがございます。あらかじめご了承ください。[IMAGE][IMAGE]
 まず今回の先行体験会で、筆者が育成させてもらったウマ娘はフジキセキ。レースを通じて人々に感動を与えたいと望んでいる生粋のエンターテイナーです。劇場版アニメ『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』でも活躍したひとりで、彼女の走りは大勢の人々の心に鮮烈な印象を残し、ジャングルポケットら新世代のウマ娘たちの生きざまに大きな影響を与えました。その輝きはスクリーン越しにもありありと伝わってきました。

 フジキセキの魅力はその走りだけではありません。いわゆる“イケメン”のような麗しい見た目に加えて、内面はサービス精神の塊。ペットボトルを手わたす際にさりげなく趣味のマジックを織り交ぜるというお茶目な仕草にハートを射抜かれたトレーナーも多かったことでしょう……はい。筆者は膝から崩れ落ちました。

 詳しいネタバレは避けますが、師であるタナベトレーナーとの絆やジャングルポケットと交わす想い、そして彼女を象徴するすごくてすごい勝負服など、筆者は約1時間40分のあいだにフジキセキという深い沼に何度も漬け込まれた感覚があります。もし、劇場を出たあとすぐに、彼女を“三冠路線”で育てた同志がいたらぜひともガッチリ握手をしたいところ。まだご覧になっていないという方はぜひ。
フジキセキはいいぞ

 ……と、だいぶ脱線してしまいましたが、とにかく魅力的なフジキセキ。しかし、彼女は今回の育成シナリオのテーマとはあまり結びつかない印象があります。そう考えると新たな一面を見られるのはうれしいですね……。これまで食や農業に絡んだ描写が少なかったウマ娘たちがどんな表情を見せてくれるのかという点にもぜひ注目をしてみてはいかがでしょうか。
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理想の食を目指して、大農耕時代の波に乗れ!

 育成シナリオ開始後、まず画面に映し出されたのがクワを手にせっせと畑を耕す秋川理事長。そんな彼女の畑開放宣言によって、トレセン学園には“大農耕時代”が到来しました。目指すは理想の食。“グランドライブ”の開催や、“凱旋門賞”の勝利など、明確な挑戦目標があったこれまでの育成シナリオに比べると、物語からもふんわりとかわいらしい印象を受けます。
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 ただ、目標がまったくないわけではなく、半年ごとに料理の満足度を評価する“試食会”が開催され、これがひとつの関門に。そして、大詰めはシニア級の12月後半に待っている“大豊食祭”。全体の流れとしては、育成シナリオ“U.A.F. Ready Go! ~アスリートのキラメキ~”(以下:U.A.F.編)に酷似しています

 もちろん、本育成シナリオではトゥインクル・シリーズの開催も並行して行なわれているため、育成目標のレースが個別に存在し、結果次第では途中で育成が終了してしまうことも。“大豊食祭”のあとにURAファイナルズに突入するのも同様の流れですが、URAファイナルズ期間中は料理を駆使することで、トレーニングやレースによるウマ娘たちの成長をブーストできるため、ほかの育成シナリオ以上に大きくステータスを伸ばせるという印象もあります。
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 ここからはシナリオについても見ていきましょう。今回のシナリオでおもに活躍するのは、実家で農業の手伝いをしていたスペシャルウィークに、“同志”と目をつけられた健啖家のライスシャワー、そしてとびきり最強の野菜を作ろうという志を持ったカツラギエース。さらに、優れた調理技術を持つヒシアケボノと花壇の手入れを通じてふだんから植物と接しているニシノフラワー。畑開放宣言に合わせて“満腹同盟”を結成したこれら5人のウマ娘たちがそのままシナリオリンクにも対応しています。
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 もちろん、ここで名前を挙げた以外のウマ娘たちもたくさん登場します。“農”の血を継ぐセイウンスカイや、三女神さまなどもシナリオ冒頭から登場しますし、これまで謎のベールに包まれていた秋川理事長の掘り下げも大きな魅力に。個人的には、ライスシャワーとミホノブルボンの関係性がしっかり描かれていたのがほほえましく、プレイしながらニヤニヤしてしまいました。完全に“後方腕組みお兄様”といった心持ちで……はい。

 これまでは育成シナリオに合わせて新キャラクターが登場するのが慣例となっていましたが、今回は新キャラクターの追加はありません。
代わりに秋川理事長がシナリオリンクとして登場し、さらに新しい友人キャラクターとして新規のSSRサポートカードにも登場します。詳しくは後述しますが、“豊食祭編”の育成を有利に進められる魅力的な一枚になっていました。

 注意事項として、本シナリオでは下記のサポートカードが使用できません。

  • [紡がれてゆく想い]チーム<シリウス>
  • [この先も!]刻み続ける者たち

 また、基礎能力上限は、
スピード+550、スタミナ-200、パワー+500、根性+500、賢さ+150とかなり凹凸のある形に。スピード、パワー、根性の育成に秀でている一方で、スタミナの上限がマイナスされているため、長距離が主戦場のウマ娘を強く育てるのはきびしいかもしれません……。シナリオイベント後に進化できるスキルも“スプリントターボ”や“紫電円刃”、“電光石火”など、短距離やマイルのレースで効果を発揮するものが中心なので、これらのウマ娘が本領を発揮できるシナリオと考えてよさそうです。

どの野菜Lvを優先的に上げるかが重要!?

 育成で覚えておきたいのが以下の要素です。

  • 4ターンごとに“料理”に使うための“野菜”を自動的に収穫できる
  • 野菜は5種類
  • トレーニングやお休み、お出かけ、レースのたびに対応する野菜の収穫数がアップ
  • 収穫時に獲得できる畑Ptを使って畑をお手入れすると、各野菜の収穫数がアップ

 本シナリオでは、定期的に手に入る5種類の“野菜”を消費して“料理”をすることで育成を有利に進められるのですが、毎ターンの行動内容によって野菜の収穫数を能動的に増やすことができます。イメージ的には、
トレーニング時に得られるステータスにさらに5種類の野菜の収穫数が加わったようなイメージでしょうか。
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 スピードであればにんじん、スタミナであればにんにく……と収穫数が増える野菜も各トレーニングに対応しています。料理をするために要求される野菜もこれに連動しており、スピードトレーニングの効果を高める料理であればにんじん、スタミナトレーニングの効果を高める料理であればにんにくが多めに必要に。とりわけ、スピードの育成に影響するにんじんはほかの野菜に比べて必要になる数が多いなと感じました。

 さらに
各野菜には野菜Lvが設定されており、収穫時に入手できる畑Ptを使うことでLvアップが可能。Lvが上がると基礎収穫数や追加収穫数、保管数の上限が増えるので、端的に言えば、Lvの上がった野菜のほうがいっぱい入手しやすくなります。また、料理を作った際に“体力回復”や“トレーニング効果アップ”など追加効果が得られるのも見逃せないポイント。野菜Lvは1からスタートし、1年目は2までしか上げられませんが、試食会を終えるたびに上限が最大5まで上がっていきます。
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 テキストだけみると少し複雑に感じますが、伸ばしたいステータスに対応する野菜Lvを優先的に上げることが大事という認識でひとまずは大丈夫そうです。また野菜Lvはちょっとずつしか上げられないため、畑Ptは温存せずにガンガン使って問題なさそう。どの野菜Lvから上げるとのがベストかという優先順位だけは考えておきましょう。
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料理を食べて効率のいいトレーニングを心がけよう!

 収穫した野菜を消費することで“料理”を作って食べることができます。料理を作る際にはターンを消費しないため、行動というよりもアイテムを使用するのに近い感覚かなと。そして料理を作ると直後のトレーニングの効果がアップし、対応した野菜の野菜Lvが高いとさまざまな追加効果を得られます。また、試食会で“大満足”という結果を出すために必要なお料理Ptも作った料理に応じて獲得できる仕組みになっていました。

 試食会を大満足でクリアーすれば、その後の料理時に得られる効果もアップするので、
各試食会で大満足をゲットしつつ、最後に待ち受けている大豊食祭で最高評価を目指すのが基本的な流れになりそうです。なお、1ターンに作れる料理は1種類だけなので、追い込みで料理を作りまくろうとすると地獄を見るかもしれません……はい、筆者は先行体験会でやらかしました。
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 なお、料理では“大成功”が発生することも! 大成功が発生すると料理の効果が上がるうえに、いっしょに料理をしたウマ娘からスキルヒントを入手できるというメリットもあります。料理の大成功に関しては、下記のふたつの要素が重要に。

 ひとつ目は、
確率で料理が“大成功”する大成功率。この大成功率は、そのターンまでに獲得した累計のお料理Ptに応じて確率が上昇していくというもので、高ければ高いほど発生しやすくなります。料理確認画面の上部から確認することができ、一度大成功してもパーセンテージがリセットされることはありません。

 ふたつ目は、
確定で料理が“大成功”するクッキングゲージです。こちらは大成功率とは異なり、お料理Ptを獲得してクッキングゲージを最大まで溜めると、次に作る料理は確定で大成功となります。クッキングゲージは料理確認画面の上部から確認可能。ゲージが最大まで溜まった状態で一度大成功すると、クッキングゲージはリセットされ、ふたたびゼロからカウントが始まります。
 
 それぞれの“大成功”は互いに干渉せず、タイミングがうまく重なれば連続で料理が“大成功”することもあるのでうまく狙いたいところですね。
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 ちなみに料理を毎ターン食べても、それだけで“太り気味”になることはないので、そこはどうかご安心を(もちろん、シナリオ中にイベントで太り気味になることはあります)。

 先行体験会の印象ですと、ジュニア級に入るころには数ターンおきには料理できるぐらい野菜をストックできていました。ジュニア級で作れる料理の効果を活用すると絆ゲージをためやすいので、ガンガン料理を作っていきたいところ。本シナリオにおいては友情トレーニング時に全野菜の収穫数が増えるので、
なるべく早い段階から友情トレーニングを狙えるとかなり優位に進められそうです。
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 もうひとつチェックしたいのが体力の消費について。“U.A.F.編”では賢さトレーニングで体力を消費していましたが、今回はしっかりと体力が回復。さらに料理による体力回復も見込めるので体力の維持はそこまで難しくないかもしれません。

 また、
お休みやお出かけ、レースでも野菜の収穫数が増えるので、ほかの育成シナリオに比べると少しお得感があるのもありがたいですね。なお、これらのアイコンが光っているときは収穫量も増加するので、収穫数を増やしたい野菜が来ているときは狙いどころかなと。

先を見据えた野菜の保管数管理がカギに

 中盤以降に効果の高い料理を作ろうとすると、かなり多くの野菜が必要になります。さすがに考えなしに料理を作り続けていると特定の野菜が枯渇しがちに……。こうなると、足りない野菜を補充するような工夫が必要になってきますし、畑Lvを優先的に上昇させるのはもちろん、トレーニングの配分などにも気を配らないといけません。ちなみに筆者は、1回目の育成ではいちご(賢さのトレーニング効果を高めやすい)が枯渇し、2回目の育成ではメチャメチャ余りました。農業は難しい……。

 とくに
夏合宿時は4ターンではなく、毎ターン終了ごとに野菜の収穫が行われる(※入手できる基礎収穫数と畑Ptは減ります)ので、事前にある程度の野菜の保管数を確保しておきつつ、毎ターン料理を食べれば大きく能力の底上げが可能に! 料理による体力回復や賢さトレーニングを駆使すれば、かなり効率的な育成ができそうです。
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 さらにURAファイナルズも夏合宿と同様にターン終了ごとに野菜の収穫が行なわれるうえに、最後の最後ということで“G1プレート”という料理が食べられます。こちらはすべての食材を要求される代わりに、トレーニング効果やレースボーナスの上昇量が絶大で、なおかつ体力も大きく回復するという“頂点の料理”。いかにこれをたくさん食べられるかが、最終的な能力に直結しそう。そのためには入念な野菜の保管数管理が必要になるわけです。

 まとめると、本育成シナリオは、意識しないとスタミナの数値もあまり上がらないため、かなり頭を使いそうな印象があります。テキストまでがっつり読むと1時間以上、慣れないうちはスキップを駆使しても30~40分程度はかかるかなと。ただ、レース実行時も野菜の収穫数がアップすることを考えて「もしかしたら、いい因子を探すための周回はしやすいのかな……?」という可能性も感じました。
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 先ほども軽く触れた秋川理事長の新規SSRサポートカードは本シナリオと相性抜群で、イベントの効果によって少数ながらも全野菜を追加入手できることが。また、お出かけで“リフレッシュの心得”を入手すると効果が消滅するまで毎ターン定期的に体力が回復するため、体力の管理がさらにイージーになりそうです。

 そして、忘れてはならないのは新曲『ウマすぎ!グルメパレード』。ムービーはアニメーションのエンディングの1シーンを切り取ったようなキュートな演出が特徴で、場面カットとステージ上でのパフォーマンスが織り交ざったユニークな構造になっています。みんなで乾杯をするシーンや、料理を前に各ウマ娘たちがはっちゃけていたり、舌ペロをしてくれたり、見どころはバッチリ。ラストの「今日もごちそうさまに大感謝」の後のイントロ部分にもかわいさが詰まっていて、最後の手を振る曲の余韻まで余すことなくおいしい一曲に仕上がっています。いや、これはライブシーンの撮影がはかどりそうですね……。
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 ご飯を食べるシーンがすべて新規アニメーションというのもポイントの“豊食祭編”。幸せそうにご飯をほおばるウマ娘たちが拝めるだけでなく、マイルや短距離路線のウマ娘を一気に育成する好機でもあります。ぜひとも触れてみてはいかがでしょうか。
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集計期間: 2025年05月01日20時〜2025年05月01日21時