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『フォルツァ モータースポーツ 4』についてふたりのクリエイターに直撃【E3 2011】

ゲーム Xbox 360
E3 2011期間中、『フォルツァ モータースポーツ』シリーズの顔として知られるゲームディレクター、ダン・グリーンウォルト氏と日本人クリエイター谷口潤氏に『4』の特徴などをうかがった。

●「誰でも楽しめる最高のレース体験」――ダン・グリーンウォルト氏

 2011年6月7日〜9日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスにて開催された世界最大のゲーム見本市E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2011。同イベント中、マイクロソフトブースにて、『フォルツァ モータースポーツ』シリーズの顔として知られるゲームディレクター、ダン・グリーンウォルト氏に『4』の特徴などをうかがった。

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――まず、ハイボリゴンモデルのクルマが用意されているAuto Vistaモードについて教えてください。

ダン・グリーンウォルト(以下、ダン) オーケー。今回、このモードで描かれるクルマはハリウッドのCG映画かテレビCMで使われるレベルのクオリティーが実現できています。このモード用にモデリングも新しく制作しており、サウンド、ライティングなどにもこだわっているので、クルマをどの角度から見てもかなりリアルな仕上がりになっていますよ。コックピットビューのディテールにもかなり現実に近いできになっています。

――Auto Vistaモードで楽しめるクルマは何車種ほどに?

ダン まだ答えられませんが、眺めて楽しいクルマを用意していますよ。

――Auto Vistaモード以外のモードでは、前作からモデリングは同じなんでしょうか?

ダン そのままのものもあれば、少し変更を加えたものもあります。コックピットに関しては全車種リニューアルしていますよ。

――レースについて、前作から進化した点を教えていただけますか?

ダン いろいろあるんだけれど、ライバルカーのAIが進化しています。

――車種やコースの増加、Kinectへの対応などいろいろ進化した点があると思うのですが、それ以外の進化はどんなところに?

ダン グラフィックエンジンがかなり進化していますし、Xbox Liveを使った機能についてもかなりパワーアップしています。16人のマルチプレイが可能になったり、“カークラブ”というコミュニティを作ることができたり。また、“ワールドツアー”というものがシングルプレイで可能になりました。こちらの詳細はまた追って公開されるでしょう。

――日本ではペイント機能がかなり話題だったのですが、今回その機能はどう進化していますか?

ダン 『3』のプロファイルをインポートすることができます。ファンの人たちの要望も取り入れていますので楽しみにしていてください。

――『トップ・ギア』(イギリスBBCで放映されている自動車番組)とのタイアップも発表されましたが、具体的にはどんな内容のタイアップに?

ダン Auto Vistaモードでは、同番組の人気司会者であるジェレミー・クラークソンの音声解説が入っていますし、全モードに関しても何らかの協力を得ています。

――今作はKinect(キネクト)への対応ですが、Kinectという構想を知ったときから、『フォルツァ モータースポーツ 4』に取り入れるおつもりだったんですか?

ダン そうです。ただ、Kinectのための作品にするのではなくて、Kinectを使っても楽しめるものにする、という観点で開発していきました。『フォルツァ モータースポーツ』はプロレーサーのように楽しんでもいいし、クルマをクラッシュさせて楽しむでもいい。Kinectへの対応も幅広く楽しんでもらうためのひとつの要素なんです。

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■どれをとっても一級品のレースゲーム――谷口潤氏

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 別会場にてマイクロソフトゲームスタジオ Turn 10スタジオの日本人クリエイター谷口潤氏にも『4』についてお話をうかがう機会を得たので、こちらも要チェック!

――『Forza Motorsport 4』のコンセプトについて、少しお話をお聞かせください。

谷口潤(以下、谷口) はい。今回、『Forza Motorsport 4』では開発スタッフからのメッセージが4つ込められています。それは、最高のグラフィック体験、最高のXbox LIVE体験、最高のKinect体験、そして最高のレーシング体験です。この中でもXbox LIVE(オンライン)について、少し説明させてください。“オンライン=対戦”と思われるかと思いますが、本作ではこれまでもいろいろな形でプレイヤーのつながりを具現化してきました。今回は、ソーシャル的な機能に力を入れています。たとえば、今回、“カークラブ”という機能が加わりました。これはユーザーどうしでクラブを作成することができる機能です。同じクラブに所属していれば、クルマをシェアすることができたり、クラブどうしで競い合ったりすることもできます。また、ライバルモードはその名のとおりライバルと認定した人とタイムを競い合うものです。

――ライバルと認定した人、ですか?

谷口 はい。自分がタイムアタックしているコースで、同じくそのコースでタイムアタックしているフレンドに対してライバル設定をすることができます。

――ライバル認定するとどういうことが可能になるんですか?

谷口 相手がタイムを更新すれば自分にメッセージが届き、Aボタンを押すだけですぐコースに入って、そのフレンドのゴーストカーとともに走ることが可能です。オンラインで同じ時間に待ち合わせをしなくても、ライバルモードならいつでも気軽にフレンドと競い合うことができるようになったのです。

――今回は16人まで同時にレースできるようになりましたね。

谷口 オンライン対戦を16台まで可能にしたのは、オーバルコースのためのようなものです。あのコースの醍醐味のひとつは、やはりクルマの数が多いことだと思うんです。4台並んで2列だと少し寂しいですからね。

――前作はカーブ時に自動でオートブレーキや時間を巻き戻して何度でもやり直しができるリワインド機能などいくつも革新的なアイディアがありましたが、今作は?

谷口 オートステアリング機能が付きました。これはコースから外れてしまい、戻るのに時間がかかりそうな場合、ある程度戻りやすくしてくれる機能です。設定でオンにもオフにもできます。Kinect(キネクト)でプレイする場合などは、この機能のサポートが便利になってくると思います。これを盛り込んだ理由は、ふだんあまりレーシングゲームをしない人たちにもぜひ体験してほしいからです。そのためにKinectにも注力し、ゲーム中のサポート機能を充実させました。まずは「運転するのが楽しい!」ということから感じてもらえれば、と。

――車種やコースについて教えてください。

谷口 80社のクルマメーカーに協力してもらっていますが、これは過去に発売されたどのレーシングゲームよりも多いはずです。収録コースの詳細に関してはまだ具体的なことはお答えできないのですが、今回のE3ではアルプスコースを発表させていただきました。富士見街道同様にオリジナルのコースですが、富士見ほど難しくありません。背景などグラフィックが非常に美しく仕上がっており、今作を代表するコースだと思っています。

――好評だったペイント機能は?

谷口 前作に搭載された機能は、今回もほぼ搭載されていると思っていただいてけっこうです。さらなる追加機能などに関しての情報は、いましばらくお待ちください。日本のファンの皆さまからも、ペイント機能に関してはいろいろご要望をいただいておりますし、しっかりお伝えしたいと思っておりますので。

――では、日本のファンにメッセージをお願いします。

谷口 グラフィック、Kinect、オンライン、そしてゲーム性と、どれをとっても一級品に仕上がっていると思います。発売まで4ヵ月ほどありますが、それまでにまだまだ情報を出していきますので、楽しみに待っていてください。

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