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後藤沙緒里:私らしさを崩さずに、いろいろなことに挑戦したい【エンジェル・ボイス アゲイン】

インタビュー VOICE アニメ
ファミ通Xbox(毎月30日発売)の人気連載コーナー“エンジェル・ボイス アゲイン”がファミ通.comに出張。誌面の都合で、本誌では泣く泣くカットせざるを得なかった声優さんの貴重なお話の数々を完全網羅。今回のゲストは、後藤沙緒里さん(不定期連載第29回)。

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ファミ通Xbox(毎月30日発売)の人気連載コーナー“エンジェル・ボイス アゲイン”がファミ通.comに出張。誌面の都合で、本誌では泣く泣くカットせざるを得なかった声優さんの貴重なお話の数々を完全網羅。旬の声優さんが語る“声のお仕事”に対する思いとは? 本日のゲストは、後藤沙緒里さんです(不定期連載第29回)。

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 本日のゲスト:後藤沙緒里(ごとう・さおり)
若手実力派声優さんのひとり。『さよなら絶望先生』シリーズの加賀愛役や『大正野球娘。』の菊坂胡蝶役などに出演。Xbox 360ユーザーには『シュタインズ・ゲート』の桐生萌郁役でもおなじみ。趣味はふらりと旅に出たりすることだとか。

●こだわっているのは役に対して誠実であること

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――声優を目指すようになったきっかけから教えてください。

後藤 中学のときに演劇部に入っていて、「お芝居はいいな」って思っていたんですね。ものすごい弱小の演劇部だったのですが、すばらしい先生がいらっしゃって、地区大会、県大会……と登りつめていったんです。その過程が楽しかったこともあったと思います。それで、高校のときに、何の気なしに、一般応募のオーディションを受けたんです。「どんな感じかな」と思って軽い気持ちで応募したのですが、受かってしまったんですね。

――そこから声優への道が開けていった?

後藤 それからしばらくして、声優としてのお仕事をいただくようになるのですが、当時は声優に対する知識もあまりなくて、「独特な世界だな」という印象でした。当然、経験もないので、現場の音響監督さんや役者さんにいろんなコトを教わりながら、お仕事を覚えていきました。現場によっては、音響監督さんからきびしく叱られたりもしたのですが、「世に残るものだし、お金もいただいているんだから、がんばらなくては……」と子どもなりに思っていました。

――それはなかなかできない発想ですね。プロ根性があるなあ。

後藤 それらすべてが、いまに活きていると思えます。まわりの人によると、私ってあまりいないタイプらしいのですが、曲がりなりにも個性があるとしたら、そうした現場で培われたものなのかもしれません。役柄によっては「後藤は何をやるのか、楽しみだなあ」みたいな空気をびんびん感じるときがあって(笑)。でも、期待してくださっているんだと思うと、がんばらざるを得ない。期待に応えたい。

――(笑)。演技をするにあたって心がけていることはなんですか?

後藤 役に対して誠実であることです。「この役は何をもってこの言葉を伝えようとしているんだろう」ということを逐一考えます。

――台本を読んで、落しどころが見つからない場合は、ずっと考え続けたりなんてことも?

後藤 ずっと考え続けますね。「真面目なのはよいことだけど、それではいつか壁にぶち当たるよ?」と忠告されたこともあります。気をつけたいですが……これが私の性分なので。

――自分にない感性をもったキャラを演じるのは苦手……ということはないのですか?

後藤 人間っていろいろな要素を持っていて、ひとりの人間でも”明るい”とか”暗い”とか、ひと言では要約できないじゃないですか。いかに自分からかけ離れて見える役でも、ちゃんと自分の中にも同じ要素はある。その要素をいかに上手に引き出し、役に活かせるか……。もしかしたら人はどんな役でもこなせる可能性を持っているんじゃないかな……? なんて考えてみたりしています。もちろん、経験や技術が伴うことが大前提としてあると思いますけれど。

――声優として、今後挑戦してみたいことなんてあります?

後藤 “声優”というお仕事の幅は広いと思うのですが、今後はどんなことにでも取り組んでみたいです。

――好奇心旺盛っぽいですね。

後藤 そうですね。私は、私自身が何をできるか、どんなことができるか知りたいし、試したいんです。ただ、“私”というものは崩せないです。どんな仕事をしていても、“私”らしさを残したままで、いろいろなジャンルに挑戦できたら、そして”私”を必要としてもらえたら、それはすばらしいことなんじゃないかなと思います。私にとってはファンの皆様に喜んでいただけるのが何よりもうれしいので、皆様の期待に応えていけるように、がんばっていきたいです。

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Photograph:小森大輔

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