武士や妖怪と戦う和風ダークファンタジー
いまから6年前の2017年(平成29年)2月9日は、プレイステーション4用ソフト初代『仁王』が発売された日。
『仁王』シリーズは、コーエーテクモゲームスから発売されたアクシヨンRPG。現在までに2作品しか登場していないが、世界累計出荷数が2022年10月の段階で700万本を突破。戦国時代や安土桃山時代を舞台にした歴史モノでありながら、日本のみならず世界的にも人気を博している作品だ。“戦国死にゲー”などとも呼ばれており、歯応えのある難度も本作の大きな特徴のひとつとなっている。
初代作品は正式発表から発売まで約12年という長い道のりだったので、ゲームファンのあいだではちょっとした語り草。ずっと動向を見守っていた熱心なファンともなれば、発売の際はけっこうウルウルきてしまったなんて人もいるのではないだろうか。
前述の通り『仁王』シリーズは“死にゲー”であるのだが、同時に強力な装備を収集していく“ハクスラ要素(トレハン要素)”を併せ持っているのがユニークなポイント。1周目は基本的に高難度のアクションゲームとして楽しむことになるのだが、だいたい2周目からは“ハクスラゲー”へとシフトする。プレイヤーは手に入れた防具や武器をあれこれ付け替え、1周目のプレイ時よりも洗練されたビルドを構築して楽しむというわけだ。
武器ごとの理想のビルドが完成し、敵相手に無双できるようになれば途轍もない爽快感。DLCで新武器種が追加されるのもいまのところ恒例になっていて、さらなる高難度モードに挑戦できたりと長く遊べる設計なのもうれしいところだ。
アクション要素としてシリーズならでは駆け引きを生み出しているのが、攻撃のバリエーションを変化させる“構え”と、独自のスタミナ管理を実現した“残心”というシステム。このふたつの要素のおかげで戦国武将や妖怪たちと緊迫したバトルがくり広げられると言っても過言ではない。和風な世界観とも非常にマッチしており、何より操作していて楽しいところがじつにいい。その場で命を落としたほかのプレイヤーの分身を召喚して戦ったり、あるいはマルチプレイで共闘するなんてこともできたり、オンライン要素が充実しているのも見どころのひとつだろう。
史実と創作をうまくミックスさせたストーリーがこれまた秀逸で、主人公&オリジナルキャラクターと戦国武将が絡むシーンは必見の出来栄え。毎回「そうきたか」と唸らされてしまったプレイヤーも多かったのではないだろうか。1作目の主人公は実在の人物、三浦按針ことウィリアム・アダムスでなかなか渋いチョイス。2作目はオリジナルキャラクターながら超有名な武将と血縁関係にあったりしたものだから、筆者などは本当にストーリーの展開が気になって仕方がなかった覚えがある。
これまでの2作品では主要キャラクターを有名俳優たちが熱演してくれたことも大いに話題を呼んでいた。初代『仁王』では市村正親さんと武井咲さんが、『仁王2』では竹中直人さんと波瑠さんがそれぞれ出演してストーリーを盛り上げてくれた。とくに竹中直人さんは藤吉郎役だったので大河ドラマ『秀吉』を思い出して二重の楽しさがあった。藤吉郎がまだ若い時代も竹中さんが演じていて、これがもう大河ドラマ感がバリバリでドラマ好きの筆者的には大満足。終始にやにやしていた記憶がある。
現在『仁王』及び『仁王2』は、DLCを収録し、かつ安価になった『仁王 Complete Edition』、『仁王2 Complete Edition』がプレイステーション4とPCで発売中。また、それぞれをリマスター化した『仁王 Remastered Complete Edition』と『仁王2 Remastered Complete Edition』、さらにはその2本をセットにした『仁王 Collection』がプレイステーション5で発売されている。未体験ならチェックしてみるといいだろう。
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