PCゲームらしい多種多様な設定項目と対応が魅力

 米時間の2017年5月18日、アメリカのロサンゼルス近郊で、アクティビジョンによりBungie開発のFPSシリーズ続編『Destiny 2』のワールドプレミアが行われた。同社の招待により本誌も参加し、試遊やインタビューなどをしてきたので、その模様をご紹介する。

 本稿では、PC版のプレイリポートをお届けする。なお本作の日本展開ではプレイステーション4版の発売が予定されているが、複数の関係者に話を聞いたものの、PC版に日本語ローカライズが含まれるかどうかについては現状不明とのこと。
 また、PC版はアクティビジョンと同グループであるBlizzard EntertainmentのPCゲームプラットフォームBattle.netで初となる非Blizzardゲームとしての配信が決まっている(なおBlizzardいわく(ValveのSteamのように)これで他社タイトルの販売に乗り出すわけではないとのこと)。Battle.netでのこれまでの日本語非対応タイトルの扱いを考慮すると、ローカライズの収録いかんに関わらず購入はできるのではないかと予測しているが、その点を考慮してお読み頂きたい。

▲ビデオメッセージでBattle.netでの取り扱いを発表した、Blizzard Entertainmentの代表マイク・モーハイム氏。

 さて、まずはPC版の仕様をおさらいしておこう。まず解像度は最大4K(3820×2160ピクセル)に対応。さらにPS4 Pro版では最大4K解像度秒間30フレームの動作であるのに対して、PC版ではフレームレート制限がなく、マシンの性能に余裕があればさらなる高速な動作が可能だ。もちろん画質について細かな設定項目が用意されている。
 そして21対9のウルトラワイドディスプレイにも対応。FOV(視野角)の調整機能もついているので、画角の広さを活かした設定にすることができる。またインターフェース面ではマウス&キーボード操作に完全対応しており、キーマッピングも自分の好みに設定可能。そのほか、PC版『ディアブロ3』などと同様にBattle.netのネットワーク機能を統合しており、テキストチャットなども搭載する。

▲基本的なゲーム内容は変わらないのだが、PCらしい幅広い設定・対応が可能だ。

 会場ではキャンペーンモードをプレイしたのだが(内容は先にお伝えした家庭用ゲーム機版と同様)、やはり『Destiny 2』の壮大な景観をバックにした戦いを高フレームレートのヌルっとした画質でプレイできるのはいい感じ。

 一方で気になったのは、本来コントローラーFPSである『Destiny』シリーズでは当然の仕様とも言えるエイムアシスト(照準補正)。記者はPCのマウス&キーボードでゲームを遊ぶ際には補正を切ったり、そもそも補正がなかったりすることも多いので、その感覚でプレイして「微妙に外してしまった!」と思ったら当たっている……という状況が続くと、ゲーム的には倒せて嬉しいのだが、どうも落ち着かない(コントローラーで遊んでいてもアシスト効果を感じるのだが「そういうもの」と理解できているので違和感はさほど感じない)。

▲「アシストあった方がいい程度のエイム力だろうが」って言われたらその通りなんですけどね。ケツの座りが何となく悪いという程度の話です。

 念のため設定項目をチェックし直したところ、エイムアシストと近い関係にある“エイムスムージング”(素早くマウスを動かした際に実際の照準の動きにスムージングをかけて滑らかにし、行き過ぎずに当てられる)があったのでオン/オフしてみたが、アシスト具合そのものにはあまり違いを感じられなかった。
 とはいえ単に記者が項目を見落とした可能性もあるし(FOVスライダーも見つけられなかったが、こちらは対応が明言されている)、あくまで初試遊のデモ版であるため、まだその辺りの調整幅が決まっていないために実装されていないといったことも考えられ、またフィードバックを受けてアップデートされる可能性もある。いずれにしても、ちょっとエイム(狙い)が甘い人でもアシストで気持ちよく遊べ、シビアな動きをしたい人は自分のエイム力で勝負できるという両対応だといいんじゃないだろうかと思った次第だ。