クセが強めな登場人物たちと臨むアメリカ大陸横断の旅は、リズム、バトル、ステルスと、随所に挿入されるアクションの豊富さに、収集要素も加わりディープ。彼女たちが持つそれぞれの特殊能力や、管理と分断がむしばむアメリカなどの設定と、洗練されたビジュアルが旅を盛り上げる。ゲーム全体で会話シーンの占める比率が高め。冒険自体を楽しむより、ロードムービーを演じているようなプレイ感。

週刊ファミ通1863号より

会話が主体のアドベンチャーをベースに、バトルやリズムゲームなどのいろいろな要素を盛り込んだ作風がユニーク。特殊な能力を持つ仲間たちで旅するロードムービー風の雰囲気も魅力的で、物語に詰め込まれたテーマも多彩。臨場感のある会話のやり取りや選択によって展開が変わるのも○。会話時のメッセージ送りができず、ボイスをすべて聴いて進行するため、プレイのテンポはじっくりしたものに。

週刊ファミ通1863号より

独自の表現に挑戦した意欲作。個性的なキャラたちの背景や関係性に焦点を当てる会話を主軸に、アクションはフレーバー程度という構成もユニーク。自分のペースで読み進めることができるコミックをモチーフとしながら、それが許されないスローテンポが好みの分かれるところですが、そのぶんドラマや心情は丁寧に描かれています。基本的な操作に長押しが必要なのには、いつまでたっても慣れません。

週刊ファミ通1863号より

まったり進行の最中にさらっと驚愕の事実が判明したり、シリアスかと思えば急にバカバカしさ全開になる瞬間が。ロードムービー形式の物語の醍醐味がこれでもかと詰まっています。小さなトラップは多めですが、会話パートや各種アクション操作パートの結果にこだわらず、流れ重視で楽しめる人ほど、旅の経験は貴重なものになるでしょう。テキスト情報の雑然とした表示スタイルには、慣れが必要。

週刊ファミ通1863号より