ビフォア・ザ・ナイツ(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
本作で味わえるのは、驚きやスリル、暴力とは異なる、ステージを進めていくほどゾワゾワが増す“設定”で魅せる恐怖。『不思議の国のアリス』をモチーフに、2Dでステージを構築することで、入口は親しみやすいが、描かれる闇が底知れないという世界を構築。ステルスアクション、限られたアイテムや視界など定番を押さえつつ、トライアル&エラーが苦になりにくい各ステージのボリューム感もすてき。
週刊ファミ通1818号より
不気味さとかわいさを併せ持ったビジュアルが魅力的。狂気を感じさせる世界がうまく表現されている。怪物の脅威から逃れながら、ちょっとした仕掛けを解いてコンパクトなステージをクリアーしていく構造で、軽快な操作感とテンポのよさもあって、どんどん先へ進みたくなる。力尽きても同じステージからリスタートできるけど、所持アイテムをすべて失うリスクが緊張感をもたらします。
週刊ファミ通1818号より
作品の個性が強烈なので、プレイヤーの好みに合うかどうかで評価が分かれると思います。私個人としては、動物より人間の地位が低い設定は痛快でしたが、その扱いの描写には抵抗感を覚えてしまいました。とはいえ、狂気がまん延する世界の雰囲気には感心。迷路探索+パズル+鬼ごっこという遊び自体には夢中になれませんでしたが、謎めいていて興味を惹かれる物語の展開にはフィットしていました。
週刊ファミ通1818号より
“攻撃モード”になった敵の挙動が総じて直線的。かつ、フィールドひとつひとつが狭いこともあり、戦闘はドタバタした印象に。ダッシュアクションが解放されるまでは、武器系アイテムのストック確保のシビアさを、解放以降は、無敵時間を利用しての軽快なヒット&アウェイ中心で楽しめます。物語世界の奇抜さ重視の構成ではあるものの、盛り上がりどころはかなり限定的。振り返ってみると印象は薄味です。
週刊ファミ通1818号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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