テミラーナ国の強運姫と悲運騎士団(Nintendo Switch)のレビュー・評価・感想情報
物語が骨太。周囲から忌み嫌われている主人公がつぎつぎと起こる問題に翻弄されながらも持ち前の強運と朗らかさ、頭のよさで立ち向かう姿は力強く、先が気になる展開で引き込まれます。攻略対象との恋も絆がしっかりと育まれてかけがえのない存在に発展するという自然な流れで、愛おしさがすごい。周回プレイをしても新たな発見と驚きが随所にあり、楽しめる作りもよし。適度なコミカル要素も楽しい。
週刊ファミ通1794号より
姫と騎士の王道のカップリングだけど、頼れるヒロインと残念なところを持った攻略対象という構図がユーモラス。コミカル多めのテイストもいいね。騎士たちとのロマンスは、ダメな部分とのギャップもあって、彼らの成長していく姿や甘いシーンにグッとくると思う。ファンタジー世界の舞台設定に胸が弾むし、主人公の特別な能力があることで、物語の展開にもドキドキさせられます。
週刊ファミ通1794号より
ハッピーエンドの似合うシンデレラストーリーで、胸のすく展開が謎めいたエッセンスで味付けされています。虐げられている立場を受け入れつつも卑屈にならず、いまを精一杯生きるヒロインを応援せずにはいられません。彼女を哀れむことなく、率直に接する侍従たちが温かい。亡国の王子をはじめ、たいへんなのに笑いを誘う事情を抱えた騎士たちは、とっつきやすさとクセのバランスが絶妙です。
週刊ファミ通1794号より
一見クセの強い男たちがふと見せる気遣いや、感じが悪いキャラの小物ぶりといった、人物描写の細部のリアリティーはバッチリ。物語は、各ルートをプレイするごとに新たな衝撃と謎が……といったタイプではなく、心地よいBGMとともに始終まったり楽しめます。決闘大会などのバトル演出にもう少しケレン味があれば、各キャラの騎士としての力量や頼もしさが、よりダイレクトに伝わったのかなと。
週刊ファミ通1794号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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