YOUR TOY キミノオモチャ(プレイステーション4)のレビュー・評価・感想情報
“怖さ”の基本に沿った、ステージの雰囲気や物語設定、そして環境音。プレイヤーが行うアクションに対して発生する“変化”もツボを押さえた演出で、恐怖心を煽ってくれます。ホラー演出は抜群な反面……脱出ゲームとしての操作や導線は、ものすごく粗削り。ステージ上にある動かせる物が非常にわかりにくく、ヒントも基本的にないため、周囲を注目して移動、を延々とくり返して探索する場合が多々。
週刊ファミ通1616号より
不安を煽る演出が随所に入り、ホラーのムードはバッチリ。ヒントの少ない脱出ゲームのような作りで、観察する場所に対して視界をズームさせないとアクションを起こせないこともあり、何をすればいいかで迷う時間が長くなりがち。アイテムなどの発見が難しいので、手探りで進めるのが好きなら合いそう。全体のボリュームは少なめかな。画面の明るさや操作に関しての設定がないのは、やや難あり。
週刊ファミ通1616号より
おぞましいビジュアル、暗闇で閉じ込められるシチュエーションなど、ド直球のB級ホラーぶりがすがすがしい。突飛な謎が散りばめられた正統派脱出ゲームですが、物語性が感じられるのが○。好きなタイミングでセーブできないため、中断後にアイテムの取り直しが必要になるなど、ちょっと不便な点も。同じタイプの作品で、より安価なものも多く、手を出しにくい価格設定と言うのが正直なところ。
週刊ファミ通1616号より
出会い頭の驚かせではなく、「あれっ、いつの間に……」という不穏なホラー演出の巧みさが、モチベーションになります。テキスト形式のヒントが極端に少ない、注目するための視点操作の不備によって実行したい行動をスムーズにできない、といった難点もありますが、脱出ゲーム慣れしている人なら問題ない難易度でしょう。冒頭で閉じ込められる、不衛生なトイレの丹念な描写は、ただただ苦痛でした……。
週刊ファミ通1616号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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