死印(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
各章でさまざまな怪奇現象を解決することで、物語全体の謎が少しずつ明らかになっていく構成が◎。友野るい氏が描く、恐ろしくもどこか美しいビジュアルや、人の笑い声、動物の鳴き声などにドキドキハラハラしつつも、怖いもの見たさに心霊スポットでの探索を続けてしまう。怪異との対決は、行動を間違うとすぐにゲームオーバーになるのは気になったが、そのぶん、倒したときの達成感は大きいかと。
週刊ファミ通1486号より
暗闇での探索が恐怖感を煽るし、随所でのゾワゾワするような演出も効果的。間違うと死に直結する“デッドリーチョイス”がときおり発生することや、“怪異”と対峙する場面で、適切なタイミングで適切な行動を選ぶ必要があるのが、緊張感をもたらしており、ホラーの雰囲気はバッチリ。行動次第で各章の結末が変わる要素も○。メッセージ表示速度の変更や、バックログが確認可能だと、なおよかった。
週刊ファミ通1486号より
視界の隅にチラリと人影が映ったりと、舞台となる廃校や樹海には、恐怖を煽る演出が満載。音の演出も凝っていて、虫の羽音などにゾワゾワ。日本のホラーらしい怖さが漂います。調べ尽くすと恐怖が薄れていく反面、元凶の事件のおぞましさに別の怖さがにじみ出る。同行者の選択や、“怪異”との対決で使うアイテムの選択で結末が変わるのもおもしろい。バックログや、文字速度の変更機能があれば、とも。
週刊ファミ通1486号より
“死”に直結する、制限時間つきの選択肢は緊迫感がある。反面、なぜその選択肢が正しいか、もしくはダメなのかがはっきりせず、結果に納得しづらいことも。また、文字の色が淡くて読みにくい点や、PS Vita本体の設定で輝度を上げても暗くて見づらい画面も気になった。とはいえ、状況に合わせてアイテムを選び、“怪異”に立ち向かうシステムは目新しく、ホラーの緊張感が味わえる仕掛けとしては◎。
週刊ファミ通1486号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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