シームレスに続くムービーや細かい演出、見事に考察された会話劇など、質のよい仕掛けが満載。複雑な事件を追う物語は厚みがあり、硬派な推理アドベンチャーという感じで、“乙女ゲーム”の枠に収まらない骨太な作りです。キャラクターのルートごとに内容が異なり、収集要素も多いので、遊び応えも十分。反面、恋愛要素が少し物足りないかな。甘さは十分にあるものの、恋愛の過程が少し唐突な印象。

週刊ファミ通1476号より

アメリカ西海岸を舞台としたクライムサスペンスは、海外ドラマのような雰囲気もあり、興味を惹かれる。“サイドキックス”のメンバーの絆や成長を感じさせるストーリーも、王道的ながらいいですね。ムービーから会話シーンへのスムーズな移行を始め、明かりの明滅や動きのある背景など、演出面にもこだわりがあり、物語の世界に入り込ませてくれるのがステキ。スチルのバリエーションも多めです。

週刊ファミ通1476号より

動きのある背景や、場面に合った音質のボイスなどの丁寧な演出で、作品世界に引き込まれます。新参者として捜査に関わる中、次第に仲間として認められ、恋愛に発展していく物語は、現実離れしたシチュエーションと、等身大の心情の両方が味わえて○。作り込まれた西海岸風の舞台と無国籍っぽいキャラの組み合わせ、自由時間の鉢合わせ要素など、狙いは理解できても、若干の違和感を覚える点も。

週刊ファミ通1476号より

アドベンチャーとしての基本部分の丁寧な作りと、要所を押さえた演出により、シリアスなメインストーリーに入り込んでいけます。渋い年上男性を中心としたサブキャラの存在感も、物語世界に深みを与えています。個別ルートに入ってからが本番（？）となる恋愛シーンは、ここぞという場面で情熱的に展開。クリアー後の、各キャラのおまけシナリオは、もう少し弾けた内容でもよかったとも思えました。

週刊ファミ通1476号より