果つることなき未来ヨリ(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
ひたすらテキストを読み進めるタイプで、選択肢はほとんどなく、ゲーム性は低め。しかし、読みやすいテキストとテンポのよさが際立っているので、快適に物語を楽しめるところがよかった。また、バトルシーンが多めで、タイミングよくカットインが挿入される演出もいい感じ。PC版からの移植に際して、多数の描き下ろしCGに加え、18禁版である『X-RATED』の一部シーンが追加されているのもグッド。
週刊ファミ通1463号より
“異世界召喚もの”の作品は多いけれど、主人公が大日本帝国のパイロットというのが特徴的で、それにより、戦争や死生観の描写にも重みが出ている。メイン、サブともに、個性の立ったキャラが魅力的で、ストーリーはおもしろいが、まとめかたがやや雑に思える部分や、消化不良のところも。初回プレイでのルートが固定である点なども、いまひとつ効果的ではないように感じられて、惜しいといった印象。
週刊ファミ通1463号より
個別ルートはややあっさりしているものの、一風変わった舞台設定と大ボリュームのシナリオが興味深い。ドラゴンや戦闘機などの硬派なビジュアルと、美少女のちょっとエッチなシーンも多数用意されて、電子ノベルとして魅力的。ただ、ゲームとしては、選択肢がほとんど出てこないことや、1周目に選択の余地がほぼない点などが気になります。2周目以降の攻略は、快適なシステムに助けられました。
週刊ファミ通1463号より
ファンタジー世界の紛争を通して、日本軍人が戦争の意味を見つめ直す物語展開は、示唆に富んでいます。各キャラの、日常を感じさせる何気ないセリフや、コメディーリリーフの投入タイミングが絶妙で、長大なシナリオも飽きずに読み進められます。操作したり考えたりするタイプのゲーム性がほぼない点は物足りないものの、デジタル絵物語としての操作系やオプション設定項目は、充実しています。
週刊ファミ通1463号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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