モンスターバッグ(PlayStation Vita)のレビュー・評価・感想情報
見つかると瞬殺されちゃうという激弱なカバンのモンスターが、憑依したキャラを操って進むというシステムは、シンプルだがおもしろい。一瞬のミスによる不条理なまでの瞬殺がもたらす緊張感の中、謎が解けたときの喜びは大きい。ポップでブラックなグラフィックと、わかりやすいサウンドは、かわいらしくも残酷な、独特のテイストを醸し出している。ステージ構成もメリハリが効いていて○。
週刊ファミ通1379号より
タイミングを見計らっての移動と、先へ進むための方法を探すのが主となり、できることは多くない。だが、ギミックを解いたときの反応や物語の展開には意外性があって、独特の世界観が楽しめる。いかにもコミックといった解決法などがあり、仕掛けの解きかたが予測できない場面もあるものの、ヒントも点在していて、ほどよく頭を使って進められるバランス。ボリュームは、それほど多くはないかな。
週刊ファミ通1379号より
よくわからない世界に放り出され、操作や物語について説明のないまま、手探りで先へ進めていくゲーム性は、まるで今世紀の『アウターワールド』。正解が複数用意されていたり、シビアでも“わからん殺し”がない点は好感。『サウスパーク』などの海外アニメに相通ずるカワイイ絵+残酷という世界観や、ハチャメチャな中に切ない展開がある点にとても惹かれます。ステージの雰囲気に合った音楽もいい。
週刊ファミ通1379号より
ステージ内事象の因果律を見極めて行動を起こすゲーム性は、“ピタゴラ装置”のよう。ヒント提示の演出にクドさを感じるものの、トライ&エラーの末にクリアーしたときの達成感はひとしお。ステージによってはアクション操作の比重が大きい場合もあり、“ゲーム&ウオッチ”的な感覚も呼び起こされました。登場人物の死を厭わない、クールさと悪趣味が紙一重のゲーム世界は、好みの分かれるところかも。
週刊ファミ通1379号より
ファミ通公式レビューアーイラスト:荒井清和
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