『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』1周年。シリーズで初めてゼルダ姫が主役になったかわいらしい作品。物を作り出す新感覚のアクションが楽しかった【今日は何の日?】

自由な発想で謎解き&バトル

 2024年(令和6年)9月26日は、Nintendo Switch用『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』が発売された日。本日で発売1周年を迎えた。
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 『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』は、任天堂から発売されたアクション・アドベンチャーゲーム。これまで『ゼルダの伝説』シリーズの主人公と言えばリンクというのが定番だったが、本作は初めて“ゼルダ姫”を主役に据えた記念すべきタイトルとなっている。

 ゲームはおもに見下ろし視点で進行。“2Dゼルダ”の流れを汲む、シリーズおなじみのスタイルだ。ビジュアルは2019年に発売されたリメイク版の『
ゼルダの伝説 夢をみる島』を彷彿とさせる、可愛らしい箱庭のような目を引くグラフィックが特徴。

 本体が黄金色に輝く特別仕様のNintendo Switch Lite“ハイラルエディション”もソフトと同時発売されている。
 物語はハイラルに突如、世界を飲み込む謎の裂け目が出現するところから始まる。村人やリンク、ハイラル王までもが裂け目に飲み込まれ姿を消し、異変の原因と疑われたゼルダ姫は牢屋に閉じ込められてしまうが、そこで妖精の“トリィ”と出会う。

 トリィから不思議な力を持つ杖“トリィロッド”を授かったゼルダ姫は、リンクが姿を消してしまったいま、みずからの手でハイラルを救うべく冒険へと旅立つ。剣と盾ではなく、知恵と勇気を武器に世界に立ち向かう……というような始まりとなっている。
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 本作最大の魅力は、ゼルダ姫が知恵を駆使する新感覚のアクション“カリモノ”と“シンク”になるだろう。

 カリモノはテーブルやベッドといった身近な物から、鳥、クモ、魔物といった生き物まで、フィールドにあるじつに多種多様な物体をトリィロッドで“借りて”、必要なときにいつでもコピーを出現させられる能力。高所へ登るための足場にしたり、敵を倒すための武器に使ったりと、プレイヤーのアイデア次第で無限の用途があるのがおもしろかった。

 シンクは恐らくシンクロナイズといった意味合いで、カリモノやギミック、魔物などと“シンク(同調)”してゼルダ姫と同じ動きをさせる能力。埋まった宝箱とシンクしてゼルダ姫を移動させれば宝箱を取り出せるし、魔物とシンクして動かせば相手の意思に反して崖から転落させることも可能になる。動く足場などとシンクすれば、今度は逆にゼルダ姫が動くなんて使いかたもできてしまう。

 これらの能力を組み合わせ、謎解きや戦闘を自由な発想で楽しめるのが『
知恵のかりもの』のユニークなポイントだった。
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 『ゼルダの伝説』シリーズらしい、歯応えあるパズル的なギミックも満載。謎の裂け目から入る“無の世界”には巨大な遺跡やダンジョンが隠されていて、最奥には当然手強いボスが控えている。自分なりの創意工夫で戦い、ボスを撃破していくのはやはり激アツだった。また、これまでの作品のオマージュのようなものもあり、長年のファンにはうれしい発見もあったと思う。

 『ゼルダの伝説』シリーズと言えば現在、実写映画『ゼルダの伝説』が制作中。2027年5月7日の公開予定日までまだ期間があるが非常に楽しみだ。
これまでの今日は何の日?