iPhone Airをハンズオン。“出っ張り”はそれほど気にならない!? 薄い部分はほとんどバッテリーなので“出っ張り”こそが本体でした
  日本時間2025年9月10日、カルフォルニアのクパチーノアにあるApple本社で開催されたiPhoneの発表会に参加してきました。本稿では注目の新製品iPhone Airハンズオンの模様をお届けします。
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※2025年9月16日19:02 記事追記
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わずか5.46mmの薄さ。軽さ、大画面も

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天井から吊るすカタチで展示されていたiPhone Air。軽さをはっきりとアピールする展示方法だ。
 まずは端末の薄さについて。iPhone 6のころは6.9mmという薄さがあったが、iPhone X以降は高性能化が激しく、バッテリー容量が必要とされるため7.4~8.3mm台と厚みが出てきていた。なので、iPhone Airの5.46mmは歴代でもダントツで薄い!

 実物に触ってみると薄さもさることながら、軽さと、それに対するディスプレイの大きさが印象的だ。ディスプレイサイズは6.5インチ(2736 x 1260ピクセル)とiPhone 16 Plus(6.7インチ、2796 x 1290ピクセル)に肉薄する大きさ。にもかかわらず、重量はiPhone 16(170g)より軽い165gなのだ。

 実物に触れる前は、カメラ部分が厚みが気になると思っていた。しかし、実際に手に持つのは端末の下部だし、私はポケットに入れるときは下のほうから差し込むから、薄さのメリットは十分に感じる。

じつは“出っ張り”こそが本体なのだ

 薄いボディを実現したのは、外周を囲むチタニウム製のフレームと、それを挟み込む背面のCeramic Shieldと、全面のCeramic Shield 2という特殊加工を施されたガラス。その強固な構造により、薄いのにiPhone史上もっとも耐久性が高い(More durable than any previous iPhone)と豪語している。
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手にしてみると、薄くて軽いのに大画面であることが新しい。
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iPhone Airは165g。ディスプレイの小さな(6.3インチ)スタンダードモデルのiPhone 17(177g)より軽い。
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ポケットに入れて曲がらないか心配だが、アップルによると数多くのテストを経ており、十分な曲げ強度を獲得しているという。
 薄いのもそのはず、下部にはほぼバッテリーしか収められておらず、カメラはもちろん、A19 Proチップや、通信用のチップなど主だったパーツはほとんど上部の出っ張りの中に収められている。言わばこの出っ張りが本体なのである。
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ほとんどのパーツは、上部の“出っ張り”部分に収められている。
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出っ張りはあとから付け加えられているのではなく、この部分と同じ厚さのガラスの周囲を削って、ここだけ残すカタチで作られている。下部と一体パーツのガラス製部品なのだ。

Proと同じA19 Pro搭載、通信関連のパーツを刷新

 搭載されるチップセットは最上位モデルのiPhone 17 Proと共通のA19 Pro。GPUのコア数が6→5に削られているが、それ以外では性能を抑制している部分はなく、チップセットのクロック数も同じだという(少なくとも現地の説明員はそう言っていた)。

 ただし、長時間複雑なグラフィックスのゲームをするなどして熱が蓄積してきたらiPhone Airの性能は抑制されるだろう。ゲームを楽しみたいのなら放熱を重視して設計されたiPhone 17 Proを買ったほうがよさそうだ。
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群を抜いた性能を持つというA19 Proチップ。端末を使ってベンチマークテストを行うのが楽しみだ。
 iPhone Airにつぎ込まれている新技術はそれだけではない。セルラー通信用チップは従来のQualcomm製から自社製のC1X、その他の無線通信用チップは従来のBroadcom製から自社製のN1というWi-Fi 7/Bluetooth 6/Thread統合チップに積み替えられている。

 これらの通信チップを自社製とすることで、他社の生産計画に振り回されずに、端末を安定して生産できると同時に、自社のニーズに応じた仕様で設計できる。具体的にはC1X、N1の搭載で、通信時の省電力性能が大きく高まっているという。
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自社製のC1Xを先にiPhone Airに搭載。iPhone 17 ProはまだQualcomm製のセルラーチップを搭載している。

欠点も愛したい攻めたiPhone

 薄いボディに最高性能のA19 Proは、未来的で楽しみな製品だが、不安がないわけではない。

 いちばん気になるのがバッテリーの持ちだ。節電を意識しているとはいえ、薄型でバッテリー容量自体は少なそうだ。また、前述のように放熱性能を追求しているiPhone 17 Proに比べると、先に熱的限界が来るはずだ。

 また、フュージョンカメラで光学1倍と2倍の画角を撮影可能とはいえ、超広角レンズを持たないのは寂しい。超広角レンズを使ったことのない人なら気にならないかもしれないが、一度使ったことのある人なら、その便利さが忘れられないかもしれない。また、スピーカーがモノラルだという点も少し残念。

 多少欠点はあるけれど、攻めた設計……というのがいかにもアップルらしい。「欠点も含めてiPhone Airの魅力だ!」といえるほど、先鋭的なモデルだ。
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Apple eventの発表会は東京ドーム約15個分の広大な敷地を持つApple Parkの中にあるSteve Jobs Theaterで行われた。地上には、ガラスの円筒状のエントランスだけがあり、会場はすべて山の中に埋め込まれているという秘密基地のような会場だ。
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天井から吊るされた端末に対して、多くのメディアがまるでパン食い競争のように、食いついて写真を撮っていた。
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故スティーブ・ジョブズの後を継ぎ、巨大なアップル社を率いるティム・クックCEO。ジョブズの時代に比べて、アップルを時価総額で約8~9倍の規模に成長させた敏腕経営者だ。
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