『ハイク ノーザンライツ』魔女っ子キャンプ2Dアクションでギャップに心を掴まれた話。自立型戦闘用ロボで魔女ってなんだ(すごくかわいい)
 アニプレックスより2025年9月19日発売予定のNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、PC(Steam)用ソフト『HYKE:Northern Light(s) 』(ハイクノーザンライツ)。

 アニプレックスとアカツキゲームスの新規共同ゲームプロジェクトとして制作される本作は、キャンパー魔女であるハイクが、危険な魔力が立ち込める世界各地の立入禁止区域を冒険していく2D見下ろし型アクションRPGだ。繊細ながら温かみのあるキャラクターデザインを画家/イラストレーター、テディベア作家のorie氏が担当。退廃的な世界観の主題歌には、バーチャルダークシンガー・ヰ世界情緒さんが参加している。

 ファミ通.comでは、一足先に本作に触れる機会を得たので、その魅力をお届けする。
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戦争で母が生死不明に。手がかりを求め彷徨う少女の旅

 物語の舞台は、人類と魔女の戦争によって荒廃した世界。戦争を終結させるために戦った末、生死不明となった母・オーロラを探すため、主人公・ハイクは母の足跡を辿り、世界をめぐる旅を続けていた。
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 そんなある日、父から譲り受けたラジオから流れる謎の音声に導かれたハイクは、“禁域”と呼ばれる未踏の地に足を踏み入れる。そして、禁域の深部に待ち受ける魔女・メテオスたちとの出会いにより、彼女の運命は動き出していく。
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 メテオスたちは、膨大な魔力を秘めた魔石を守護する存在。禁域に侵入したハイクたちは魔石を狙う存在だと勘違いされ、眼の前に立ち塞がられてしまう。しかし彼女たちを退けたハイクが魔石に近づいた際、そこから流れ込んできたのは、母・オーロラに関する記憶だった。

 魔石を集めていけば、母にたどり着けるかもしれないと考えたハイクは、魔石を守るメテオスたちの力も借りながら、目標を明確に世界各地への旅を始める。
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 ハイクの母であるオーロラは、あらゆる魔法を極めた偉大な人物。それゆえ、ほかの魔女たちからの期待を一身に背負い、魔女を滅ぼさんとする“レザレクション”という組織との戦闘に身を投じていた。まだ物心ついていない幼いハイクと、愛する夫を守るために。
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 レザレクションは、魔女の力を利用した武器“D.E.M”を操り、過去ではオーロラ、現在ではハイクの前に立ち塞がる。
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 レザレクションの妨害を受けながらも、オーロラからの思いを受け取り、母に会いたいという感情に突き動かされて歩み続けるハイク。そんな彼女の力強い歩みに自然と引き込まれてしまう。

 そして、ハイクを支える魔女たちの存在。自分たちが魔石を守る使命を持っていること以外何も知らないが、温かく接してくれたハイクのために力を尽くし、ハイクの心の支えとなっていく。

 ハイクたち一行の絆の物語にも夢中になれること請け合いだ。
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個性的な魔女たちの切り換えで生じる戦略性

 本作の操作システム最大の特徴は、ハイクはもちろん、仲間となった魔女たちを自由に切り替えながら探索、戦闘ができるという点。戦闘では通常攻撃と、一定のクールダウンのある魔法スキルを使いわけながら戦っていくのが、全キャラクター共通となっている。

 主人公のハイクは、クセのない近接攻撃と、チャージ時間によって威力・攻撃範囲が変化する魔法スキルを有する、近距離でも遠距離でも戦いやすいオールラウンダー。育成を進めていけば、敵を攻撃すると自身と仲間を回復できる能力も開花。希代の魔女の娘らしい、頼もしい存在だ。
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キャラクターの強化に必要なアイテムは、探索を通じて手に入る。
 ハイクが旅を始めて間もないころからいっしょの魔女・リコは、魔力を秘めたぬいぐるみ型のリュック“ウサのん”を愛用しており、一風変わった変異系の魔法を操る。通常攻撃をチャージすることで、自身の生命力を消費して強力な姿に変身。変身中は移動速度が落ちるものの、圧倒的な攻撃力を獲得。ほとんどの敵を一瞬で撃破できるため、使いどころを見極めればボス戦でも一気に優位に立てる、超近距離ファイターとなっている。
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 リコをはじめとして、道中で仲間になる魔女たちは、キャラクター性はもちろん、能力もクセのあるものばかり。

 個人的にお気に入りなのは、戦闘用ロボットのメテオス・マザーブレイン。魔力によって駆動する銃火器やドローンを駆使し、魔法使いとは思えないような戦いかたが魅力的だ。通常攻撃はカーソルの方向に向かって射撃を行い、魔法スキルでは武装を切り替えて火炎放射を行ったり、相棒のドローンに近くの敵を攻撃させたりと、近距離をカバーするものが揃っている。
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 爽快な射撃による殲滅能力の高さに加え、彼女のユニークな性格も推しポイント。自立型の戦闘用ロボットだが、独立した意思を持っていて、人間よりも人間らしい性格をしており、それを誇りに思っているのがかわいい。射撃中には「ばばばばばば」と無邪気に言い、倒し終えた後には「ふふん」と自慢気な姿を見せるのも愛らしい。

 また、本来効率ばかりを追い求めそうなロボットでありながらも、無駄を楽しむ心の余裕がある点もよき。魚を捕まえる際にはロボットの能力で一網打尽にするのではなく、腰を据えてのんびりと釣りを楽しみ、朝目が覚めればゆっくりヨガを行って体のリズムを整える。ロボットだけど人間くさい彼女の姿に虜になってしまった。
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魔女たちの魅力に迫ることができるキャンプ。キャンプ飯を作れば力も沸き立つ

 そんなメテオス・マザーブレインはもちろん、ハイクたち一行の日常の姿を楽しめるのがキャンプだ。好みのキャンプ用具を並べて自分だけのキャンプレイアウトが作成できるほか、配置したキャンプ用品を利用して、彼女たちがリラックスしている姿を拝める。劇中の音楽も自由に流せるので、焚火を配置して、お気に入りの音楽でハイクたちともに冒険の疲れを癒すのもおもしろい。
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 キャンプ中にはイベントも発生。キャラクター同士の掛け合いが発生するので、ふだんはあまり見られないキャラクターたちの素の姿を楽しめる。

 冒険中のマザーブレインは冷静で頼りになるけれど、キャンプのときには楽観的で人間味溢れる姿を見せてくれる(人間ではないのだけど)。ハイクは前向きで強い意志があるが、じつはマイペースで散財家な一面があり、リコを振り回すこともあるようだ。

 そんな舞台裏を覗き見ているような感覚が味わえるキャンプは、キャラクターへの愛着がより強くなるイベントが盛りだくさん。キャンプイベントを通じてキャラクターをもっと好きになることで、本編の物語もより没頭できるようになる。
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 キャンプで料理をすると、その種類に応じた能力が向上する。料理には食材と調理器具が必要で、食材は敵を倒したときにドロップするほか、ショップで購入可能。調理器具は旅を進めていくことで順次入手できる。序盤から強力な効果を持つ料理が登場するので、冒険する前には忘れず料理をしておこう。
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 個性的な魔女たちの力を借りながら、行方不明の母を探し求めるハイクの旅路。探索自体があまり複雑ではないのでサクサクと進められながらも、ユニークな能力を持つ魔女を切り替えながら戦う戦略性の高いバトルはしっかりおもしろい。ゲーム難易度として、ストーリーを楽しみたい人向けの“ADVENTURE”、アクションの歯ごたえも担保した“ACTION”の2種が用意されているので、アクションが苦手な人でも問題なく遊べるので安心だ。価格も2800円[税込]とお手頃なので、ストーリーや世界観に惹かれた方はぜひ手に取っていただけたら幸いだ。
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