『創の軌跡』5周年。『軌跡』シリーズの集大成で完結に向けてのはじまりの物語。3つの道が交差する、壮大なスケールの群像劇に圧倒された【今日は何の日?】

3つのストーリーがやがてひとつに収束

 2020年(令和2年)8月27日は、プレイステーション4(PS4)用『英雄伝説 創の軌跡』(はじまりのきせき)が発売された日。本日で発売から5周年を迎えた。
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 『英雄伝説 創の軌跡』(以下、『創の軌跡』)は、日本ファルコムから発売されたRPG。“西ゼムリア大陸”を舞台にした『軌跡』シリーズの集大成とも呼ばれた作品だ。『軌跡』シリーズ完結に向けて新たにスタートを切る、後半戦の“はじまり”という位置付けにもなっている。

 過去作のキャラクターや敵として登場したキャラクター、さらには脇を固める大勢のキャラクターたちがストーリーの節目で再登場。協力したり対立したりと、広大な世界で生きる人々の人生が作品を跨ぎながら複雑に絡み合う、壮大なスケールの群像劇が多くのファンを魅了している。

 とくに本作はユーザーからの要望も多かったと思われる“クロスベル再独立”を中心に描かれ、これまでのシリーズのその後にも言及されており、満足度も高かった。物語の終点であると同時に、来たるべき物語のはじまりもアップデートでしっかりと仕込まれ、次回作である『
英雄伝説 黎の軌跡』(くろのきせき)に胸が踊ったはずだ。
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 『創の軌跡』は『英雄伝説 閃の軌跡IV』で描かれた大いなる災厄を乗り越え、新たな平和へと向かおうとする中での物語。

 異なる立場にある3人の主人公を切り替えながら進めていく“クロスストーリー”システムが新たに採用され、複数の視点から物語の全体像が明らかになる独自の体験を楽しめた。

 エレボニア帝国で英雄として活動する『
閃の軌跡』シリーズの主人公“リィン・シュバルツァー”、クロスベル自治州の再独立を目指す『零の軌跡』や『碧の軌跡』シリーズの主人公“ロイド・バニングス”、正体も目的も謎に包まれた仮面の人物“《C》”の3人が本作のメインキャラクター。それぞれのルートの主人公どうしが邂逅するなんて場面もあり、新鮮でおもしろかった。

 メインストーリーとは別にキャラクターごとの背景を掘り下げる“エピソード”も多数用意されており、ファンにはうれしかったと思う。
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 やり込み要素を満載した謎の異空間“真・夢幻回廊”の存在も忘れられない。自動生成される広大なダンジョンで経験値稼ぎやレアアイテム収集に挑めるだけでなく、“封印石”や“幻夢の欠片”を使い、エピソードやミニゲームの開放を行うことができた。

 まさにやり込みを凝縮・集約したコンテンツといった具合で、独立していて遊びやすく、入り浸っていたなんてプレイヤーも多かったはず。

 シリーズ伝統の行動順の調整が勝敗を左右する“AT(アクションタイム)バトル”は本作でも健在。新要素としてパーティメンバーが5人以上いるときに発動可能な新コマンド“ヴァリアント・レイジ”などが追加され、より戦略的に、かつド派手にバトルが楽しめるようになった。待機メンバーも参加する最大10人の一斉攻撃はやはり気持ちいい。
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 本作の後の世界を描いた続編となるのは前述の『英雄伝説 黎の軌跡』。本編ストーリーとしてはさらに『英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-』、『英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-』と続いていく。

 シリーズ最新作は、2025年9月19日にNintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、PC(Steam)向けに発売予定の『
空の軌跡 the 1st』。

 これは記念すべき『軌跡』シリーズの1作目『
英雄伝説 空の軌跡FC』をベースに、最新のビジュアルや演出などでフルリメイクした作品になっている。この機会に壮大なシリーズを最初から始めてみるのもいいのでは?
これまでの今日は何の日?